ブリジット・フォセー・ジョルジュ・ブージュリー主演の1951年制作・フランス映画です。
あらすじ:第二次世界大戦下のフランス、ドイツ軍の機銃掃射で両親を失ったポーレット(フォセー)は
貧しい農家の少年ミシェル(ブージュリー)と出会い、彼はポーレットを家に連れて行く。ミシェルはポーレットが
連れていた死んだ子犬に墓を作ってやり、これからふたりは小屋で墓を作ることに熱中していく。
これをミシェルの親が知り、正直に言えばポーレットにも何も起こらないと言って墓作りのことを
ミシェルに話させる。しかしミシェルの親はポーレットを憲兵に引き渡す。親に裏切られて
ひとりになったミシェルは怒り、泣きながら十字架を川に投げ捨てる…
「禁じられた遊び」とはこのふたりの墓を作る遊びのことです。
これは説明が難しい映画ですが…もうちょっと付け加えると、最初の機銃掃射の場面で両親が死んだのに
ポーレットは何の感情も示さず、撃たれた子犬を抱き上ます。そして最後の場面で
ポーレットはミシェルの名を呼び、そして「ママ」と最後に呼んで尼僧に連れられ人ごみに消えていきます。
つまりここでポーレットは初めて「別れ」に対する感情を見せた、と言えます。。
またミシェルはポーレットに何となく、ですが淡い恋心のようなものを抱いていると思います。
それでポーレットを喜ばせようとだんだん「遊び」がエスカレートしていき、大人の知るところと
なってしまう…。
子供を主人公にしていますが、戦争で日々墓標を増やしていく愚かな大人を裏で描いている映画です。
この映画を見るとこのタイトルに込められた意味がいろいろとあるように感じられます。
主題歌「愛のロマンス」がイエペスのギターの音とともに強く印象に残ります。
これは小屋でのふたりのシーンのワンカットをモチーフにしたチビO&Aです。「いろいろ絵」に置いていましたが、
モノクロ版をこちらに移してきました。(カラー版は「いろいろ絵」にあります)
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