■終了リポート
実際、人材紹介会社の存在自体知らない人もまだまだ多くらしく
派遣会社と混同している人もあるぐらいである。
簡単に言えば、ハローワーク民間(有料)版であるが
そう聞くと、ハローワークはタダでしょう!と声が帰って来そうだ。
「タダじゃない!国民の皆様から預った
貴重な税金で運営されていますよ!」
但し、有料と言っても”人材”側は無料で利用出来る。
経営者(雇用主)が、自分の求める人材を採用した時にだけ
成功報酬と言う形で手数料を紹介会社に支払うのだ。
少しでも良い人材を集めたいと多額の求人広告費用をかけたところで
果たして自社のニーズにマッチした人たちの応募が来るかどうか分からない。
それを考えれば、予め欲しい人材タイプをリクエストして
時間もお金もかけた方が良いとわけである。
えっ・・・不景気で各企業とも人員整理を断行するぐらいで
人を雇う余裕があるの?
いやいや人手は充分足りております。人材(財)がほしいのです。
だから、・ぶら下がり社員に上手にやめてもらうワザも時に必要なんです。
(怖いお話・・・。)
ところが面白いもので、いくら良い人材を引っ張って来た所で
経営者(雇用主)サイドの能力レベルに合ってしまう不思議な法則があるそうな。
例えば、良い営業職の人材を採用しても、
その経営者の営業マインドが低いと、その人材もそれに合わせて能力が低下するか
或いは「腐っちゃう」場合もあるそうな。
いくら新規開拓をして来い!と怒鳴りつけてもダメで
経営者自身(自らは動くなくても)
営業に関するあらゆる技能が必要だとの事。
さて、良い人材とは何であろう・・・そんな事を書いて日には
スペースがいくらあっても足りないので後日に譲る。
が、一つ面白い話を別クチでコッソリ聞いた事がある。
年齢は別にして・・・会社を退職されたある方が
某人材会社に登録をした。
が、この方は、自宅にパソコンがないそうである。
それを聞いただけで、人材紹介会社のコンサルタント
「やはりこの人物ダメ!」 ・・・と直感したら、やっぱりダメだったそうです。
つまりどこにも採用されなかった。
人材コンサルタントが言うのに
「そもそも今の時代、(少なくともホワイトカラー系で再就職するつもりなら)
自宅にパソコン(インターネット環境含む)がない
と言う生き方(考え方)が信じられない。」
う〜ん、皆様どうだろうか。
仕事で(会社の)パソコンを存分に利用していても
自宅にはパソコンを持っていない人って・・・いるのでしょうか???
その人材コンサルタント曰く、
「パソコンって、今や電話やFAXと同じでしょう。」 たったそれだけの理由。
さて、今回”人材紹介業のコツ”を大胆にも
講師の船津敦子さんから教えて頂いたのだ。
しかも、それ(コツ)はたった一つだけしか無いと言うお話。
◎「自分の好きな人」を「自分の好きな会社」に紹介する。
はい、たったこれだけの話です。
人材紹介会社の唯一の商品である登録された”人材”が好きかどうか?
「この人の為なら、(例え儲けが出なくても)とことん世話をしたい!」
と思わせる人物かどうかが大きなポイント。
仕事として年間何百人もの人間を見ていると
「この人はウソは言っていないが、本当の事を言っていない。」
そう言った人を見抜くスキル(・・・あるいは勘?)
が自然について来たそうだ。
一方、売り先(人材を紹介する会社)側の経営者(や人事担当者)も同じ事。
「この人(会社)の為だったら、何とかして業績にプラスになる様な
人材を紹介してあげたい。」
はやりそう思わせる何かがあるかどうかが必要との事。
銀行を経て、渡米後、翻訳業からITコンサルタントをこなしてきた
バリバリの国際派キャリア・ウーマンと思える彼女(講師:船津敦子さん)
だが、言ってることは義理人情浪花節(笑)。
もちろん、彼女は浪花生まれの浪花育ちなのだが・・・。
しかし、私も実は「義理人情浪花節」で生きている人間である。
「人を動かすのは情熱だけである。」が信条だ。
メリットやお金も大切な要素である事は確かだが
結局その行動に”情熱”があるかどうかが肝心な事だと思っている。
上っ面は所詮見抜かれるし、 最初はごまかせてもいずれボロが出る。
「この人のためだったら、何かやってやろう!」
言葉に表せない”空気”を持っている人と持っていない人が居る。
これは、ビジネスの世界でも仕事以外の世界でも同じだと思う。
(残念ながら、私にはない才能である・・・。)
売れる営業マンとそうでない人。
友人に恵まれる人とそうでない人。
異性にモテる人とそうでない人。
はやり”何か”があるのだ。
人材紹介会社に話を戻して・・・
学歴、資格、経験、スキル、容姿など
良い人材かどうかの基準を計るものはたくさんある。
しかし、最後の最後は、その人物が持つ”空気”に他ならない。
(凡才の私では、空気として表現する以外うまく説明できないので
皆さんがそれぞれ考えてくださいませ。)
以下は余談である。
私も、こういった学習交流会(関西交流大学・・・世間一般には
異業種交流会と一くくりにされ少々シャクなのだが・・・それはまあ良い)
を運営していると、やはり会社員を辞め、独立したての人や
営業目的に人も集まってくる。(それはそれで良い。)
昨年だけで、合計約500名以上の人が集い
(過去4年間だったら・・・一体何人?)
名刺交換しただけの人でも3分の1はいるはず。
色々な人と御縁があり、たくさんの人を見ていると
この人は成功するな〜(成功の定義は置いといて・・・)
とか、失敗するな〜とか、人脈や仲間に恵まれないだろうな〜と
何となく直感が生まれてくるものである。
例えば、一番最悪なのが最初だけがメチャメチャ愛想が良い人である(笑)。
お会いして間もない頃は、バンバンとメールは来る、電話はかかる
凄いコミュニケーターだ。
所が、しばらくするとピタッと連絡が途絶える?
(この”しばらく”は、お会いしてから3ヶ月の場合もあるし
1年の事もある。)
あれだけ、積極的にコンタクトを取ってきたのに
気がついたら全くの音沙汰がなくなる人。
起業家であろうが、会社員であろうが
このタイプの人は結局どこの世界に行ってもダメである。
逆に、成功する人は忘れそうな頃に
(忘れた頃ではダメ!)に何らかの音信が入る。
ここにエネルギーを使うのだったら
もっと他に良いところがある。
この人と付き合うより、こっちの人がメリットがある。
色々な思惑があってしかりである。
が、少しでも世話になったと思える人の所には
時にふらりと足を運んだり、それも無理ならば
電話の一本ぐらいすべきである。
自分の置かれた状況に言い訳をして
知らぬ顔を決め込む人は、
最終的には誰にも相手にされなくなる。
具体的に言えば”紹介”が途絶える。
今、貴方が仲良くしている人や、仕事の繋がりは
一体誰(何の)キッカケか考えてみよう。
そのキッカケを大切に出来る人と、出来ない人の差が
もしかしたら、(良い人材となる為の)空気かも知れない。
売れる※営業マンとそうでない人。と言う例を先程前述した。
(※営業ウーマンも同義語として扱ってください。)
営業の世界では、このキッカケを大切にするかどうかが 実に重要なのだ。
優秀な営業マンでも二つのタイプが居る。
一定期間凄い売上げるをあげるが次第に目減りする営業マンと
ぼちぼちだが息が長い営業マン。
(パチンコやマンガ喫茶ファンは論外です)
つまり、起伏が激しいか、平均的かである。
いかに、効率を上げるかを主眼に置き、
行き先を徹底的に絞る人が前者である。
だが、息が長い営業マンは、
異動した元担当課長や、第一線から引いた相談役にも必ず挨拶し
(定年退職などされた)元お世話になった人にもキチンと年賀状を書く。
「そんな暇があるなら一件でも多く新規開拓しろ!」
売上で名を馳せた上役はそう怒鳴るかも知れない。
だが、私は違うと思う。
昔世話になった人に時間を費やすのは、確かに無駄かも知れない。
いや、それ以上メリットのある人にアプローチをかける方が
重要な事かも知れない。
でも、メリットや売上以上に大切なものがある。
(もちろん、担当外の人が帰り咲いたり
隠居された人から思わぬ紹介を得たり場合もある。
実は、息が長い営業マンの秘訣はそこだ。)
それは、所詮人間は人と人の間で生きている。
人材紹介会社であろうが、スーパーマーケットであろうが
異業種交流会であろうが、みんな人が命なのだ。
人を大切にして生きるのが楽しく生きる人生のコツだと思うのだ。
◆祭 作太郎