子どもの「心の力」(レジリエンス)を育てる教育について述べます。
近年子どもたちの自尊感情を育てる取り組みの必要性が叫ばれています。それはとてもよいことだと思います。しかし、落ち込みからの立ち直りや自分で自分をコントロールする力、生きる意志など、もう少し広く「こころの力」を育てたいと感じます。レジリエンス(困った出来事から立ち直れるこころの弾力性)を核としたこころの力を育てるという観点から、従来の教育目標やアプローチを検討してみます。
(?のところは、自分で考えてみてください。正解は1つとは限りません。クリックすると解答例が出ます。)
従来の目標(アプローチ) | レジリエンスを育てる教育 |
ほめて育てる | しかられても立ち直る |
「ちくちく言葉」ではなく「ふわふわ言葉」を使おう | 「ちくちく言葉」に負けない(言い返す) |
たのしい学校(社会) | 学校(社会)でしたたかに生きる |
強い意志 | 心のしなやかさ |
がんばれ | ?(考えたらクリック) |
自主自立 | ?(考えたらクリック) |
ストレスをへらす | ?(考えたらクリック) |
いじめや差別をなくす | ?(考えたらクリック) |
子どもを守る | ?(考えたらクリック) |
それで、私たちは、左のことを批判しているのではなく。両方とも大事だと考えます。左側のような、集団や学校を作っていくことだけではなく、右側のような個を育てることも必要だというのが「レジリエンスの教育」の発想です。