2. 著作権の利用〜文化発展のための利用の自由
保護期間経過後の利用
著作権には、保護期間が定められており、日本の場合は、著作者が死亡した(著作者が法人である場合や特定できない場合は公表した)年の翌年から数えて50年となっています。ですから江戸時代の浮世絵や、夏目漱石、芥川龍之介などの書いた小説は、現在では自由に利用可能となっています。
このように利用を自由にすることで、先人の生み出した遺産をベースにさらに発展した創作活動を行なうことができます。そして、社会全体の文化を成長させていくことができるのです。
私的使用の自由
趣味で歌を歌ったり、テレビ番組を録画したりといったことまで著作権で制限があるわけではありません。この場合も文化を発展させていく目的で、著作物を私的に使用するためにコピーすることは、全く自由となっています(著作権法第30条)。ただし、CDやビデオソフトに施されているコピープロテクト機能をわざと回避して複写することは許されていません。
私的使用であっても、最近のデジタル機器の進歩に伴い、オリジナルと同じ精度でコピーを行う場合があります。このような複製は何回コピーを繰り返しても品質が劣化しないため、オリジナル版の売れ行きに影響を及ぼすという指摘がされてきました。それに応じて、現在はデジタル方式の録音録画機器および記録媒体(MDやCD−R、DVD−RWなど)の購入価格には私的録音録画補償金が一律に上乗せされています。そして集められた補償金は政府が指定した機関を通して、権利者に分配されています。
自分のホームページ上で他人の著作物を使用することは公衆に向かって情報を発信することになりますので私的使用とはいえません。権利者の許諾が必要ですので注意しましょう。
非営利目的での上演
演劇の上演、音楽の演奏、映画上映、本の朗読などを行う場合で、非営利目的であり、観客から料金を徴収せず、実演家が無報酬である場合に限り、自由に他人の著作物を用いても良いことになっています。会場の使用料をまかなうためであっても、観客からいくらかの料金を徴収するのであれば、許諾を受けなければなりません。
その他、文章などを引用したり、学校教育に用いたりする場合も、自由に用いることができます。その場合でも、必要な範囲を超えてコピーを行うことなどはできませんので個別に注意が必要です。