水平構面の剛さは、部材の種類や接合方法等によって大きく変わってくる。
具体的な例をあげると床板の種類や形状及び根太の仕様、火打ち梁の有無などで、更に、耐力や変形の大きさは、これらの条件だけでなく、水平構面の面積や形状によっても変わってくる。
床材の仕様には面材と板材があり、その性能は大きく異なる。
例えば、幅90cmの合板と幅10cmの板にそれぞれ釘を2本打つとすると、剛性は釘間隔の2乗に比例するので81倍、終局耐力は9倍になる。(変形量は異なる。)
転ばし根太 | 半欠き根太 | 落とし込み根太 |
次に床構面を構成する根太仕様を、変形しやすい順番にならべると、転ばし、半欠き、落とし込みの3種類にとなり、床材と根太材を止めつける接合具(釘の大きさ、間隔)の仕様の組合せにより、床構面の強度は決定される。なお、屋根の場合は根太を垂木に読み替えれば同じことである。
床構面の剛性=根太の接合部の剛性 ×根太転びの剛性 × 面材(釘)の剛性
品確法では、この3種類の組合せにより求めた剛性を「床倍率」と定め、吹き抜けの床倍率は当然何もないので、「0」となる。
屋根や下屋の屋根の場合は、同仕様の2階床構面の値に屋根勾配係数で低減した値となる。