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No.7 実際の挙動に対応した接合金物とは

2003年9月


4−4.最適化する(許容応力度設計 詳細法がこの概意である。)

安全率を余計に見ている箇所を削って、最低限度の金物だけにするわけである。

まずは、安全側に無視している要素を正確に評価することである。

具体的には、いわゆる雑壁類の効果を評価する、建物全体の立体的な効果を考慮する、等である。

(きちんと雑壁効果が発揮できるように、施工時の監理が大切。)

他にも、建物重量の算定を正確に行うことや、地震動の大きさに影響する地盤の状態、風圧力に影響する周囲の地形や環境を正確に把握することである。

これらは結局のところ、詳細な計算を行うということになる。

しかし、余計な箇所を削るということは余裕を失うということで、例えば将来的に間取りの変更が難しくなったりする可能性もあるわけである。

逆に金物をたくさんつけておけば、将来改装をするときに構造的補強をしなくて済むかもしれない。

また、正確に評価・計算を行えばそれだけ手間とコストがかかる。

どのあたりでバランスをとるかということも問題である。




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 ©Tahara Architect & Associates, 2003