木構造建築研究所 田原

本ページの内容は2004年改訂版の耐震診断法に関する説明です。2012年改訂版の内容には対応していません。
2012年版については「耐震診断ができる、わかる。耐震補強マニュアル」をご覧ください。

(1d)劣化による耐力低減

壁部材の劣化による耐力低減係数は下表によります。壁部材とは、土台や桁などの壁上下の横架材、柱、筋かい及び面材を指します。

[a]壁部材の劣化による耐力低減係数Cdw(最上階以外の階用)
壁の基準耐力(kN/m)
劣化の程度
2.5kN未満 2.5以上
4.0未満
4.0以上
6.0未満
6.0以上
劣化が認められない 1.0 1.0 1.0 1.0
部材に部分的な劣化が認められる 1.0 0.9 0.8 0.8
部材に著しい劣化が認められる 1.0 0.8 0.7 0.6
[b]壁部材の劣化による耐力低減係数Cdw(最上階用)
壁の基準耐力(kN/m)
劣化の程度
2.5kN未満 2.5以上
4.0未満
4.0以上
6.0未満
6.0以上
劣化が認められない 1.0 1.0 1.0 1.0
部材に部分的な劣化が認められる 0.85 0.7 0.6 0.6
部材に著しい劣化が認められる 0.7 0.35 0.25 0.2

劣化の度合いにより、低減の度合いは3つにわけられています。

劣化の度合いは、基準書の解説や資料等を参考に判断しますが、目視できない部分の劣化の進行状況や応力の伝達経路等も考慮した上で、劣化が影響する範囲を決定する必要があります。(具体例は基準書解説を参照)

一般診断法と比べると、より詳細に、部位ごとに低減を行う点が異なっています。。

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