精密診断法は既存住宅の診断の他、補強計画の立案、あるいは補強後の耐力の検証方法として用いられる検証法です。
その中で、精密診断法1はエネルギー一定則に基いた保有耐力の考え方を基本とした設計法です。
診断は「上部構造の耐力の診断」と「各部の検討」について行われ、建物全体の耐力の診断だけでなく、基礎や水平・鉛直構面、接合部といった各部分の検証も行われます。
上部構造の耐力の診断は、当該建物の必要耐力と保有耐力の大きさを比較することで行います。
各部の検討においては、問題箇所、問題事象の存在の確認を行い、警告を与える。
より精密な計算方法として、一般診断後の本格的な診断や、補強後の性能の診断にも使われる診断法であり、建物各部の性能の影響を判断できるようになっています。
また、
といった方針は一般診断と共通です。
一方、各部の検討は問題事象の確認と警告にとどまっており、数値的な評価は行っていません。
精密診断法1の流れは下図の様になります。
一般診断法と比べるとより精密に評価が行われます。
各部分ごとに評価を行うので、天井裏や床下の調査、必要に応じて内装をはがす等の破壊的な検査が必要になります。