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柱カウンターウェイト検証実験(本実験)


5.結論

(2) カウンターウェイトのモデル化

4.考察で示したとおり、本報では以下のような2種類(モデル1、2)のアプローチによりモデル化を考えた。


@モデル1・・・長方形の1辺の長さすなわち浮き上がり限界の梁からの距離を、実験の梁・床の浮き上がり範囲の測定結果をもとに定める(直交壁金物なし:2.1(m)、金物あり:1.8(m))。

Aモデル2・・・壁線間を2分割した浮き上がり範囲。


それぞれ、以下の特徴がある。


モデル1・・・

長所:

実験結果を基に浮き上がり範囲を定めたため、全体的に精度よく評価できる。

問題点:

@耐力壁線間隔が狭い場合、浮き上がり範囲の重複部分を低減して計算しないとカウンターウェイトが過大に評価される危険がある。

A本実験の試験体が剛床であるため、この浮き上がり影響距離は、比較的剛床な建物の場合のみ有効な値であると思われる。

モデル2・・・

長所

考え方が簡易であり、壁線間隔が狭い場合にも計算がしやすいこと。

問題点

@耐力壁線間隔が大きいときカウンターウェイトが過大に見込まれてしまう可能性があるので、壁線間隔の限界値を設定する必要がある。

Aモデル1に比べ、実験値との差が大きい場合がある(今回の実験のように、梁中の突き上げが1カ所のみの梁が多い場合)。



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 ©Tahara Architect & Associates, 2004