今回の試験体は剛床であるので、ジャッキ部の水平荷重は、他の構面からの抵抗の影響受けていた。
このため、土台下の鉄骨架台のひずみから架台部の反力を計算し、それをその上部の構面が負担している水平荷重とした。
(各試験体における水平荷重(ジャッキ部及び架台反力)の推移グラフは別記参照。)
また、ジャッキ部(写真2)には、載荷の際に試験体とジャッキの接点に摩擦が生じ、柱ロードセルで計測される値がカウンターウェイトより、若干大きくなる恐れがある。
そこで接点をクレーンで持ち上げた時のジャッキ部の荷重値から摩擦抵抗がどれほど生じているかを測定する簡単な試験を行った。
その結果、載荷されている水平荷重にかかわらず約40kg前後程度の摩擦抵抗が確認された。
ジャッキとの節点部に取り付ける鉄骨部材自体の荷重が50kg前後あることも含めると100(kg)以上の押さえ込み力が生じている可能性があることに注意する必要がある。
(しかし、押し引きで試験体水平耐力の違うことやロードセル荷重値の計測値の傾向から、ジャッキ部の抵抗は、載荷状況により増減している可能性がある。)