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杉の板材を利用した水平構面の性能実験


B試験結果


(6)杉の厚板による従来の隠し釘による検討例

本実加工した杉の厚板に対し、斜め隠し釘打による杉板の水平構面を検討する。

前記と同様の条件として検討すると下記のようになる。

条件が同様なので図等は省略することにする。

隠し釘仕様   K = 5301t・cm/rad< 必要 K =11686t・cm/rad

                      ∴ N.G

つまり、一般の建築雑誌等の木造住宅で見られる、杉の厚板直張り仕上げの床水平構面の耐力は、当事務所考案した流しダボ仕様の耐力と、比較した場合1/3程度といえる。

この仕様であれば、バランスの良い(偏心率0.15未満)住宅や、火打ち張りの多い床面なら大丈夫かもしれないが、火打ち張りが無い隠し釘仕様バランスの悪い住宅であれば危険な施工といえる。


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 ©Tahara Architect & Associates, 2003