3.7 基準入力エネルギーの算定
3.7.1 各階の初期剛性の算定 建物各階のはり間方向及びけた行方向の初期剛性Stは次式により算定する。
St = ΣSti・Liこの式において、St、Sti 、Liはそれぞれ次の数値を表すものとする。
- St:各階・各方向の初期剛性(単位kgf/cm)
- Sti:建物調査から求められた耐力壁ごとの初期剛性(単位長さ当たり)
- Li:建物調査から求められた耐力壁ごとの壁長
3.7.2 地震力によって各階に生ずる水平力 地震力によって建物各階のはり間方向及びけた行方向に生ずる水平力は、それぞれはり間方向、けた行方向ごとに次式により算定する。
Qd = Rg・Fes・QudQud = Z・Rt・Ai・Co・Wiここで、
- Qd :地震力によって各階に生ずる水平力(単位kgf)
- Rg :地盤が軟弱な場合の割増係数(3.3(2)参照)
- Fes:形状係数(3.5.1(5)又は3.5.3.(5)参照)
- Qud:各階の地震層せん断力(単位kgf)
- Z :地震地域係数(3.2参照)
- Rt :振動特性係数(3.3(4)参照)
- Ai :地震層せん断力係数の建物高さ方向の分布を表す係数(3.5.1(3)、3.5.2(2)又は3.5.3(3)参照)
- Co :標準せん断力係数であり、耐震診断の目的に応じて以下の値をとるものとする。
建替促進建築物を判断する場合 Co = 1.0
延焼等危険物を判断する場合 Co = 0.5- Wi :i階以上の建物重量(単位kgf)
3.7.3 基準入力エネルギーの算定 建物各階のはり間方向及びけた行方向の基準入力エネルギーは、それぞれはり間方向、けた行方向ごとに次式により算定する。
Ed = Qd2 / 2・Stここで、
- Qd :地震力によって各階に生ずる水平力(3.7.2参照)
- St :各階の初期剛性(3.7.1参照)