木構造建築研究所 田原が今まで約20年木構造設計及び構造監理等を行って来たなかで、出会った本当に心に残る棟梁・大工職人の人たちについて紹介します。
特に技術的及び人格的に感銘を受けた人々を掲載し、木造架構のプレカット化が進む中でも大工技術に誇りを持って仕事に取り組んでいる人々を紹介するコーナーです。
職人集団 水上建設の大工。
父親が大工棟梁であり、その元で厳しい修行をし水上建設の大工として約30年の職歴を持つ棟梁。
当事務所の構造図面をよく理解してくれて、時には「もっとこうした方がいいのでは?」と逆に構造架構における提案をされることもしばしば。
伝統工法から最新の金物施工方法まで熟知されており、構造設計者から見ても一目置く存在である。
K邸の担当
水上建設㈱の真打とも言える棟梁の紹介です。
有竹工務の代表であり30年以上の職歴を持つ棟梁で、兄と数人の弟子と共に、有竹一家として水上建設㈱の助っ人大工として、絶大な信頼関係にある棟梁です。
非常に向上心の強い棟梁で、伝統技術から最新の構造技術にも追従可能な柔軟さを備えた棟梁です。
さらに自然と木造建築との関係を山側の出発点から取り組んでおり、林業の生産分野まで理解しようとする気持ちを持ったグローバルな棟梁と言える棟梁でもあります。
木構造建築研究所 田原の実務例においても、「ともいきの杉」で開発した難易度の高い四寸角構法等の現場において、その腕のすごさを発揮していただいた棟梁です。
写真の通り非常ににこやかな人柄で、お酒が入るともっともっとにこやかになる棟梁で、仕事をするたびに楽しませていただける棟梁です。
T邸の担当
有竹工務の大工。
有竹棟梁の一番弟子で、有竹工務の大工としての職歴は10年以上で、有竹棟梁を尊敬し、仕事への取り組む姿勢にも誇りを感じられる大工で、師匠に似て、お酒が入るととても賑やかになり、お酒が大好きな大工です。
多少困難な作業であっても意欲的に取り組んでくれ、構造設計者の無理なお願いも嫌な顔せずににこやかにやっていただけるのは、やはり有竹棟梁の教えなのかも知れない。
もはや一人前の大工職人で、恐らくは、棟梁として独立される事があるかもしれないが、その時は是非とも師弟コンビでお願いしたい大工である。