意匠設計 | : | 才本建築事務所 |
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構造設計 | : | 木構造建築研究所 田原(担当: 村田, 鈴木, 中尾, 村城) |
施工者 | : | 管理棟 上西住建 |
: | コテージ棟 いない建築 | |
: | 炊事棟・体験棟 大市住宅産業 |
この渓谷の森公園は、篠山市後川の兵庫県道12号線のそばにあり、自然に囲まれた静かな場所である。
この施設も、各地にたくさんある第3セクターの野外施設であり、また、公共事業としての単年度事業であった。
工事予算は、土木工事に大半がかかり、建築工事には本当に少ない金額しか残らない中で、地元地域の杉を使い、今までにない木造の野外施設が出来上がったのである。
管理棟では、地元の丹波地域の杉を生かす試みとして、6mスパンに対し4寸×6寸という小断面で梁を配置し、登り梁と桁の三角形部分に面格子を入れ、合成梁として構成している。
この棟は、妻側のスパンが6mあり、そこで上記のような構造デザインによる提案を採用してもらい、出来上がったものであるが、面格子の格子材は、強度面を考慮してピーラー材で、含水率は10%のものを使用している。
また、約5mのスパンを飛ばすのに、5寸の杉材を小屋梁として使用し、その梁を補強する為、杉の板をアーチ状に曲げ、ビスによって積層し、タイバーにてアーチ状になった、積層アーチ梁のスラスト成分を処理している。
これはおそらく日本でも初めてと思われる構法であり、集成材を使用しないで板によるアーチ梁として、木構造建築研究所 田原が初めて取り入れたものであると思う。