コテージ棟では、バーベキューコンロのある下屋を除いた、寄棟の主屋部分約7m四方の屋根を、柱を一本も立てずに、4本の隅木とその間に扇状に配置された垂木のみで支えている。
この扇状の垂木は伝統構法のうちのひとつである「扇垂木」という組み方をアレンジしたもので、非常に高度な大工の技が発揮されている。
また、屋根が重みで水平方向に広がろうとする力に対しては、4面の屋根面全体の剛性を高めることにより一体化し、広がりが生じないようにしている。
この屋根の架構デザインも構造設計者である木構造建築研究所 田原が提案し、採用されたものであり、安全性能とデザイン性能を併せ持つ構造デザインが当事務所の特徴である。