体験棟では、造成時に出土した大きな自然石をそのままに残し、その石を基礎代わりとし、4本の柱を石にアンカー緊結した。
この4本の柱の先端に束を挟んで束ねて四脚とし、束の先端を地獄ホゾを用いて梁と完全に一体化している。
鉛直荷重時には、4本柱で荷重を処理し、水平荷重時には4本柱が筋かいの役目をする耐力要素となり、6基で屋根重量と地震力を全て処理することが出来る。
この構造を生かし、桁行き方向の外壁をカーテンウォールの全面連続開口が成り立つのである。
また、渡り廊下の屋根を支えているねじり柱は、4本の柱をねじるように組み合わせて、この4本の斜めになった柱だけで、約50uある渡り廊下屋根の鉛直力と水平力の両方を支持すると共に、この野外施設を利用する子供たちに、木造の構造デザインによる素晴らしさを感じてもらい、このねじった柱でどのように力を流しているのか考えてもらいたいものである。