白骨温泉・乳白色の湯は着色されていた!
温泉好きには憧れの温泉、あの乳白色の湯で知られた白骨温泉では、8年前から入浴剤を使用して、色付けをしていたという報道がなされました。
この事実は7月12日発売の週間ポストが最初に報道し、その後、新聞、テレビが後追いで伝えました。
まがい物の温泉が幾つかあることは、特に、当該温泉の地元の人から聞いたことがあります。
でも今回は人気が高いため、近隣の温泉地と比べて著しく高い宿泊料金を設定している「天下の白骨温泉」で詐欺同様のことがなされていたことに、心底から驚き、かつ怒りを覚えました。
(読売新聞2004.7.13朝刊)
北アルプスの懐に抱かれ、乳白色の湯で人気が高い長野県安曇村(あずみむら)の白骨温泉の公共野天風呂で、湯に市販の入浴剤を入れて着色していたことが12日、わかった。約8年前から続けていたという。
野天風呂を運営する白骨温泉旅館組合(小日向義夫組合長)によると、1996年ごろ、湯量の減少に伴い源泉を移動した際、湯の色が灰色に変色した。管理人がたまたま入浴剤を入れたところ、以前と同じような色になったため、毎朝約0.8リットルを混入するようになった。組合の歴代役員たちも、こうした事実を知りながら黙認してきたという。
外部からの指摘を受け、同組合は今月8日から入浴剤の使用をやめた。小日向組合長は「乳白色の湯というイメージが浸透しており、湯が元の色に戻ったという喜びが勝ってしまった。お客様を欺いてしまたことをお詫び申し上げたい」と話している。
●白骨温泉の名の由来
白骨温泉は明治時代の大日本地名辞典では「白骨温泉または白船の湯ともいう」と書いてあった。
しかし、大正2年、中里介山の長編小説「大菩薩峠」(白骨の巻)」で、白骨温泉を「五彩けんらんたる絶景」と描いたことで、世に知られ、以来、白骨温泉が一般通称になった。
その後の報道では、公共野天風呂の他、2旅館が市販の入浴剤で着色しており、、筒木千俊・安曇村長が、うち1旅館の社長を務めていることが判明しました。
どうやら地域ぐるみ、旅館ぐるみで「色づけ」をしていたようです。
テレビでは、県としてこの2つの旅館名を公表する、といった報道がなされていましたが、影響が大きいだけに、果たしてこれが実行されるかどうか注目されます。
こちらはホンモノの乳白色の温泉です。
乳頭温泉郷・鶴の湯(秋田県)
須川温泉・須川高原温泉(岩手県)
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