温泉入浴法
1.禁忌症

温泉に入ってはいけない病気のことである。
泉質に関係なく、入浴を避けるべき症状として次のようなものがある。

  *すべての急性疾患(熱のあるとき)
  *慢性関節リウマチの病状進行
  *がん、白血病、肉腫
  *重症高血圧、動脈硬化症
  *1年以内の心筋硬塞、狭心症発作(心電図などで判断)
  *重症糖尿病
  *代償不全の心臓病、腎臓病
  *発病後間もない脳卒中
  *発病後間もない胃・十二指腸潰瘍
  *大血管の動脈瘤
  *妊娠初期と後期、出血しやすい体質、月経中
  *急性伝染病

また、つぎの症状の方は、泉質(温泉に含まれる薬効成分)によってはかえって症状が悪化してしまうおそれがあるで特にご注意したほうが良いようだ。

  *高齢者・乾燥肌の人は、硫黄泉、硫化水素泉の入浴は避ける。
  *強アルカリ泉も人によっては肌がかさつく。
  *皮膚粘膜の過敏な人、特に光線過敏症の人は硫黄泉を避けたほうがよい。
    (以上温泉療養アドバイスセンターHPから)

尚、飲泉は、都道府県の許可が必要であり、その旨掲示がある場合に飲んでください。その際、禁忌症、飲む回数・量を熟読の上飲んでください。

温泉法第14条では、「温泉を公共の浴用又は飲用に供する者は、施設内の見やすい場所に、環境省令で定めるところにより、「温泉の成分、禁忌症及び入浴又は飲用上の注意を掲示しなければならない」と定めています。
具体的な温泉入浴方法については、「温泉療養アドバイスセンター」のホームページをご覧になることをお奨めします。
 2.注意事項 

 (1)飲酒直後の入浴禁止・入浴しながらの飲酒禁止 
   お酒と入浴は、ともに血管を拡張させるので、脳貧血や心臓発作に結びつく。
 (2)食事直後の入浴禁止 
   消化・吸収の働きが低下するので、30分から1時間の休息をとってから入浴する。
   食後の入浴は、副交感神経を刺激して胃腸の働きを活性化させる「ぬるめの湯」が良い
 (3)登山・ゴルフ・スキーなどのスポーツの前後は、最低30分の間隔をあける。
    激しいスポーツ直後に温泉に入ると、疲労による乳酸などの老廃物の分解が遅れる。。
 (4)風をひいた場合の入浴
    風邪をひいて発熱しているときは原則として入浴を避ける。
    風邪のひき始めで寒気がある程度あるいは風邪の症状が改善して熱が下がってきたら、
    ぬるめの湯に入浴して、湯冷めしないようにしてすぐに布団に入る。

3.正しい入浴法
 
 (1)掛け湯
   先ずは桶でお湯を何杯も身体にかける。
   熱い風呂にいきなり浸かると、そのショックで血圧が急上昇して大変危険である。
   掛け湯はつま先から、あるいは指先からと体の末端からかけてゆく。
   最後には、頭にも十分にかけること。
   特に、冬場や温度の高い温泉に入るときは、全部で20杯、30杯と十分にかけること。
 (2)半身浴から全身浴へ
   「膝から下」「腰から下」「胸から下」「首まで浸かる」のプロセスをゆっくり時間をかけて行う。
 (3)1回で高温で5分、適温で10分程度の入浴、1日3回程度とする。
 (4)温泉成分を流さないように上がり湯はかけない。
   但し、私はこれに異論有り。
   *強酸性、強アルカリ性の温泉に使った場合は、人・年令によって肌に影響が出る.
    したがって、水道水の上がり湯を掛けた方が良いと思う。 
   *いくら、良質の温泉でも、2〜3回の入浴するだけでは、温泉成分で症状は改善されない。
   *また、循環湯の湯に1日500、1000人と入る温泉では大腸菌が残存するような気分。
    さらに消毒の塩素剤が肌に敏感な人に影響が出てくる心配もある。
 (5)循環湯の場合、レジオネラ菌から逃れるためには、飛沫が肺に入らないように気をつける。
    特に高齢者は、打たせ湯やジェットバスを避けた方が良い。