小浜温泉・浜の湯 (長崎県)
長崎市観光
外貨が自由化されず海外旅行が出来なかった1967年の早春、新婚旅行で九州に行った。当時、関東在住者の憧れは九州、それも南国の宮崎・鹿児島だった。当然、この2県は旅程に組み入れたが、日程上どうしても周れなかった県が「長崎県」と「佐賀県」になった。
約40年後、九州方面11泊の旅の7泊目と8泊目、この両日は温泉を抑え、長崎市と佐賀県の焼き物の里(有田伊万里・唐津)の観光を中心に据え、宿泊も温泉が無い長崎市内のホテルと唐津の国民宿舎とした。
この日、前日宿泊した雲仙温泉を発って、長崎市に向かう途中の小浜温泉で入浴、その後一路長崎市に向かい正午前に到着、半日を使って市内の主な観光地を周った。
小浜温泉から島原街道で長崎市へ
途中の公園の桜は満開だった
爆心地に建設された平和公園の平和記念像と愛犬アルベール
原爆で全壊したが再建された浦上天主堂
日本26聖人殉教地
中華街
皿うどんとどちらにするか迷ったがチャンポンを注文
長崎港を一望する高台に位置するグラバー園
1865年に建設された国宝・大浦天主堂
オランダ坂の東山手洋風住宅街
宿泊した「長崎全日空ホテルグラバーヒル(左側)」横の石畳の商店街(カステラ一番の文明堂もあった)
ホテルで夕食後、タクシーで風頭公園で長崎の夜景を楽しみ、その後1634年建設の眼鏡橋を観光
所在地 : 雲仙市小浜町
温泉名 : 小浜(おばま)温泉
施設名 : 浜の湯 (入浴日:2005.4.8)
住  所 新住所:長崎県雲仙市小浜町北本町25−19
旧住所:長崎県南高来郡小浜町北本町25−19
電  話 0957−74−2111(小浜町町民課)
交通機関 長崎自動車道諫早ICから国道57号線で約30km
JR長崎本線諫早駅からバスで1時間、小浜ターミナル駅他下車
施  設(日帰り) 休憩コーナー、駐車場有り
宿  泊 不可
入浴時間(日帰り) 6:00〜21:00 
定休日 第一、第三水曜日
泉 質 ナトリウム・塩化物温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴料金 小学生以上150円 (地元の人50円)
入浴施設 内湯男1女1 
浴室備品(日帰り) ロッカー
観光スポット 野田浜、千々石、長崎市、雲仙地獄、原生沼(天然記念物)、仁田(にた)峠展望所(平成新山が展望できる)、島原城・しまばら水屋敷・武家屋敷・雲仙岳災害記念館がまだすドーム
お土産・食事 温泉街
近くの温泉 雲仙温泉、小地獄温泉、島原温泉
雲仙市HP
観光協会HP
http://www.city.unzen.nagasaki.jp/
http://www.obama.ne.jp/kanko/spot.htm
雑記帳 長崎は東京から一番遠い地域かもしれない。約40年前の新婚旅行で果たせなかった長崎周遊をこうして実現できて、感慨が深かった。
雲仙岳の南麓、地獄の噴煙が舞い上がる雲仙温泉から国道157号線で約15km、途中、何十ものヘアピンカーブを曲がり下ること30分、穏やかな橘湾の海岸沿いに面する小浜温泉に到着した。
人口1万人余りの小さな町が、標高700mの山の温泉と海抜0mの海の温泉、自然が正対し、しかも湯量豊富な2つの温泉を持つことは珍しい。
温泉街は海辺を走る国道157号線に沿って伸び、和歌山県の白浜温泉を小さくしたような雰囲気だ。
町の至る所から勢いよく湯煙が吹き上がり、道路脇の排水溝からも湯煙が吹き出している。真冬でもないのに、これだけ真っ白な煙があちこちから舞い上がっているのは、湯量が豊富なことと、湯温が非常に高いことの証明と言えよう。
小浜温泉については何の予備知識も持たずにやって来たので、この景色には驚いた。
小浜温泉は肥前風土記に記述されているということだから、少なくとも1,300年前から湧き出していたことになる。
今でも80℃〜100℃の高温泉を自然湧出する源泉が30本近くあり、20軒ほどある旅館がそれぞれの自家源泉を持つ。

ガイドブックで源泉掛け流しかどうかをチェックすると、掲載されていた8つの旅館にすべて「一部又は準掛け流し」のマークが付いていた。これはどうやら、あまりの高温泉なので加水して温度を下げているためのようである。

旅館の宿泊料金を見ると、最低ラインが7千円前後から1万円が多く、雲仙温泉と比べるとはるかに安く宿泊できる。
この中にあって、温泉好きに評判の良い宿が、国道の東側の旧道沿いにあって、部屋数がわずか10室の「旅館國崎」である。

地図で見ると一目瞭然だが、温泉街は島原半島の西岸、橘湾に面している。西向きということは、夕日が素晴らしいということだ。
現に、ここは落日が湾を茜色に染める風景を見ながらの入浴を売り物にしている。

一昔前は6ヶ所の共同浴場があったそうだが、現在は「浜の湯」「脇浜共同浴場」「波の湯茜」の3ヶ所で入浴することが出来る。
護岸堤防の下に露天風呂がある「波の湯茜」。あいにく配管工事のため臨時休業で入浴できなかった。
雲仙方面からだと、国道沿い、温泉街の外れにある町営共同浴場「浜の湯」
当初は「波の湯茜」で入浴するつもりだったが、あいにくパイプの交換のために臨時休業。
そこで国道157号線沿い、温泉街の外れ(長崎方面からだと入口)にある唯一の町営公衆浴場「浜の湯」に向かった。

6,7台置ける駐車場があったが満車、すぐ近くのコンビニに車を停めた。「当店ご用の方以外は駐車ご遠慮ください」の看板があり、浴場に来た人が利用するらしい。気兼ねして礼金代わりにそこでまとまった買い物をした。

建物は内外ともシンプルな設計で比較的新しく、木造の趣ある共同浴場を期待するとがっかりする(老朽化した薄暗い温泉が好みのマニアの方には脇浜共同浴場・おたっしゃん湯が良いらしい)

しかし、シャンプーもなく、素っ気無いタイル張り・コンクリート壁の浴室に入ると地元の老人が数人、熱目と温めの2つの風呂からは湯があふれ出ていて、ここだけは共同浴場の雰囲気たっぷりだった。
ハナから共同浴場の激熱湯を恐れ、そのうえ入る前に見た温泉分析表の「源泉温度99℃」の表示を思い起こして、はじめから熱目は放棄、おそるおそる温めの風呂に体を沈めていった。幸いにして、ネコ肌(?)にも耐えられる湯温、しばし透明な食塩泉(ナトリウムー塩化物温泉)の湯を楽しんだ。

入浴料金は150円(地元の人は50円)、営業時間は6時〜21時まで、毎月第一、第三水曜日が休み。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
旧:南高木郡小浜町