由布院温泉から日田往還(県道11号線)に乗って由布岳の南麓をしばらく進むと狭霧台展望台に到着する。ここから見下ろすと、由布院の町が東西12km、南北8kmの盆地の真中に所在することが一目で分かる。昔、ここが大きな湖だったという地形学上の説も納得性がある。
ゆふいん」はもともと由布院の字が当てられていたが、昭和30年2月に同じ温泉地の湯平村と由院町が合併した際、湯平の「湯」を取って「湯布院町」となった。これによって「ゆふいん」というやさしい響きの地名が残り、吸収される湯平村の面子もたって、見事な大岡裁きとなった。しかしながら、現在でも、駅名・温泉名・盆地名などをいうときには「由布院」の字を用いている。
住 所 |
大分県由布市湯布院町川南1243 |
電 話 |
0977−84−2171 |
交通機関 |
大分自動車道由布院ICから約7km
JR久大本線湯布院駅下車タクシーで5分
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施設(日帰り用) |
食事処・喫茶・売店 駐車場(60台) |
宿 泊 |
34室 (BT又はT付き)) 18,000円〜
詳細・最新情報は下記の夢想園HP参照 |
泉 質 |
単純温泉 |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間(日帰り) |
10時〜15時(予約不要) |
定休日 |
不定休 |
入浴料金 |
大人700円 子供(5歳〜小学生)600円 乳幼児無料 |
入浴施設 |
内湯:男女各1 露天風呂:男1女2 貸切風呂:内風呂2 露天風呂2
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浴室備品 |
シャンプー・ボディソープ、ドライヤー、ロッカー |
観光スポット |
由布院温泉街散策・やまなみハイウエードライブ・金鱗湖・耶馬溪・九重高原・阿蘇・国東半島 |
お土産・食事 |
両方とも館内で可能。 |
近くの温泉 |
湯平温泉・塚原温泉・別府温泉郷・壁湯温泉・川底温泉・生竜温泉・宝泉寺温泉・九酔峡温泉・筌の口温泉など多数 |
由布院町HP
観光協会HP
夢想園HP
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http://www.town.yufuin.oita.jp/
http://www.yufuin.gr.jp/
http://www.musouen.co.jp/ |
雑記帳 |
今回、由布院温泉を訪れるまで、ここは小さな盆地にあるこじんまりとした温泉地だと思っていたが、実際の由布院は由布岳の麓、大きく開けた盆地に数え切れない旅館・ホテルが点在する大温泉地であることが分かった。
しかし、大型・高層の巨大な施設が皆無、自然がよく保たれていること、ネオン煌く歓楽街がないことなどから、他の大型温泉地と一味も二味も違った癒しを求められる温泉地だ。 |
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
2002年の日経温泉大賞の読者人気ランキングで第二位、、また「行ってみたい賞」が由布院温泉に与えられている。
バブルの絶頂期、他の温泉地が団体客を受け入れるために大きな資本を投下して、旅館・ホテルの大型化を図っているのを横目で見ながら、由布院温泉は幾多の困難・反対の中で、大資本の進出を阻み、いかに「田舎」を保っていくかに腐心してきた。
この間にバブルが崩壊し、団体客・歓楽から個人・癒し中心の時代を迎えるとともに、由布院温泉のこれまでの取り組みが注目され、マスコミ・女性雑誌・旅行/温泉ガイドブックなどに大きく取り上げられることになって、人気がいっきにブレイクした。
毎年約400万人が訪れる大温泉地に成長したが、いまだに大型のリゾートホテルの建設は無く、反対に、きめ細かな家庭的なサービスを提供する多くても20室以下の小規模の人気温泉旅館(たとえば「おやど二本の葦束」「山荘無量塔」「玉の湯」「田乃倉」「ほてい屋」)を次々と輩出してきて、それがまた由布院のイメージアップに繋がる好循環を生み出している。
かんじんの温泉は、自噴・動力湧出を含めて40,000リットル/分と豊富なため、100軒以上ある旅館・ホテルの多くが完全掛け流し・一部掛け流しであることも、人気の大きな理由になっている。
由布院温泉は標高500mの盆地に100軒以上の旅館・ホテルが点在する。
夢想園はその南側、由布院盆地を見下ろす高台にある。
この旅館にやってきたのは、数多くの温泉ガイドブックに、「大きな露天風呂」「展望のよい露天風呂」として紹介されていたからだった。
夢想園は北側斜面を利用した広大な敷地、雑木林に囲まれて、本館・食事処・宿泊棟・露天風呂が点在する。
外来入浴専用の小屋で料金700円を支払う。(料金内で家族風呂も利用可)。
外来専用窓口を設けるくらいなので、旅館では立ち寄り湯を歓迎する方針なのだろう。
また、休日にはたくさんの人がここに立ち寄るので、これを設ける必要があるのかもしれない。いずれにしても、とかく旅館の立ち寄り湯は敷居が高い、入りにくいといった気持ちを感ずることが多いだけに、ここは、気楽に温泉を楽しめることがとても嬉しい。
料金を支払って敷地内の坂道を下り、名物の大露天風呂に向かう。
どこからか移築したのだろうか、風情ある茅葺の湯小屋の入口には木製の下駄箱、その奥にかなり広い脱衣室があった。
風呂への引き戸を開けると、目の前に前日降った雪が頂上に薄っすらと積もった由布岳が、雲ひとつ無い天空に雄雄しく聳えていて、思わず感嘆の声をあげてしまう。
「展望のよい風呂」は瞬時に納得した。
風呂は巨大な岩石を周囲に積み上げた岩風呂。普通の露天風呂よりははるかに大きいが、驚愕するほどではない。一段下にある女性用の露天風呂が男性用の倍ほどある150畳の大きさということで、こちらの方は間違いなく「大きな露天風呂」だろう。
空が狭く、昼なお暗い谷間(たにあい)、渓流の音を聞きながらの露天風呂はしみじみとした入浴を楽しめるが、こちらは「爽快」の一言に尽きる。
湯の泉質は単純温泉、無色透明のさらりとした湯.。
ガイドブックでは、夢想園の風呂は「一部掛け流し」とあり、この露天風呂は循環かも知れないが、ここには、それを気にかけることを忘れる素晴らしい眺望があった。
「爽快」の一言に尽きる展望露天風呂
外来専用の受付
露天風呂の湯小屋
広々とした木造の脱衣室
昼食をここで取る。
「トリ天盛り」は1,155円
温泉街の一角
散策者が多い金鱗湖
施設名 : 山のホテル夢想園 (入浴日:2005.4.4)