玄関先の駐車場に車を停めて、左手、茅葺屋根の玄関をくぐって館内に入る。
いかにも湯宿らしい古風なフロントで1人800円の入浴料金を支払う。タオルは持参だ。
フロントの反対側には田舎風・畳敷きの食事処「忍者屋敷」があり、予約無しで1,500円前後からの和定食・鍋物が食べられる。

また、フロントの奥、低い階段を上ったところにラウンジがあり、湯上りの休憩や喫茶として利用できる。

立ち寄り湯の場合、本館からいったん外に出て右手にある板葺きの門をくぐって浴舎に向う。
情緒たっぷりの屋根付きの吹き抜け廊下を通って浴室に入るが、「吉祥の湯」と「甘露の湯」の二つがあり、日替わりか週変わりか不明だが、私は両方で入浴した。

泉質は弱放射能単純温泉で、加温ろ過している。
赤目には二つの温泉旅館がある。
一つは「山水園」、もう一つが「対泉閣」である。

山水園は、奈良県の桜井市方面から国道165号線を進み、名張市中心部に入る前で右折する。
その先を5〜6分、赤目48滝入口の2kmほど手前、森と小川に囲まれた純和風の風情ある湯宿である

対泉閣は山水園からさらに2kmほど遡った赤目48滝の入口にあり、文字通り深山幽谷の渓流沿いにある。

ここまで来ると、伊賀忍者が日夜荒修行するに相応しい自然だ、と思ってしまう。

両方とも赤目温泉を名乗っているが、源泉は異なっている。
赤目温泉から車で30分ほど、室生川の辺に「女人高野」という優しい言葉がふさわしい室生寺がある。
鎧坂と呼ばれる石段を登りきると金堂、弥勒堂、本堂、そして一番奥に、日本一小さいと言われる五重塔が立っている。台風により倒木した大きな杉によって破壊された塔は、完全に修復され、以前と同じく可憐で雅な姿を見せていた。
名張市がある伊賀の国は、鎌倉時代以来、有力な武士集団の形成が行われず、多数の小勢力が存在するのみであった。
これらが割拠し互いに敵対するなか、伊賀の国ではいわゆる伊賀忍者が生まれた。
伊賀忍者は現在の伊賀上野市から北の北伊賀に多かったが、名張周辺の南伊賀では、百地三太夫(実在したかどうかは別)が赤目出身と言われている。

東京に住んでいた私がはじめて「赤目」の名前を知ったのは、切手収集をしていた小学生の時である。国定公園シリーズの切手があり、その中におそらく荷担滝と思われる滝が描かれていた。
室生赤目青山国定公園第一の観光スポットが、日本の滝100選にも選ばれている「赤目48滝」であることに異論はないだろう。
滝川の上流、長さ4kmに渡って千手滝、不動滝,、布曳滝、荷担滝など数々の滝が渓谷美を一層際立たせている。
室生赤目青山国定公園内 、日本の滝100選の赤目48滝入口の2〜3km手前にひっそり佇む温泉宿。温泉は循環だが、宿も浴舎もしっとりとした情緒があり、湯船も趣が異なる。
宿泊したことはないがお気に入りの宿で、今回5回目の入浴を果たした。
荷担滝
(写真はリンク仲間のMIKIさんから拝借)
山水園の茅葺の玄関先
              吉祥の湯
内湯は檜をふんだんに使った高い天井の浴室に、六角の檜で縁取られた浴槽と本格的な岩の露天風呂。
バー&ラウンジ
外来でも喫茶ができる。
写真には見えないが、右手に水車が回り、とても雰囲気がある浴屋入口。
所在地 : 名張市赤目町
温泉名 : 赤目温泉
施設名 : 山水園  (最終入浴:2007.8.7)
室生寺
名張はブドウの産地でもある。
現役のとき勤務していた会社が、名張市に研修所を有していたこともあり、ブドウ畑があり、青蓮寺湖観光村でそれが販売されていることも承知していた。

今年(2007年)の夏、名張市在住で当ホームページの読者である「ゆーこさん」から、毎年、ブドウを直接購入しているブドウ園を教えていただき、さっそく現地に出かけた。
シーズンのデラウエアを大量に買い込んで、その大半を孫達に届けた。
そのついでに、赤目温泉山水園で5回目の入浴を果たした。
8月7日に出かけたが、その際、盆明けが甘くなると聞いたので、17日に再度出かけた。
巨峰はまだハウス物で露地物は9月上旬から。柳島(りゅうしま)園、名張市下小波田1018、TEL0595−65−3366
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
住 所 名張市赤目町柏原湯屋谷
電 話 0595−63−1034
交通機関 名阪国道針ICから国道369・県道28・国道165号線などで約25km
近鉄赤目口駅から送迎バスで約10分
施 設(日帰り) 食事処、喫茶、湯上り処、駐車場(50台) 
宿 泊 客室26(2人1室 15,750円前後〜28,350円 2007年8月現在 詳しくは下記HP参照)、トレーラーハウス5台(ペット同伴可能)
泉 質 単純弱放射能泉
適応症     不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 10時〜21時  
定休日 年末年始以外は無休だが、行く前に、当日、立ち寄り湯ができるか要確認
入浴料金 大人800円 
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各1、サウナ、家族露天風呂(立ち寄り湯でも別料金で可)
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 赤目48滝、室生寺、香落渓青山高原滝谷花菖蒲園青蓮寺湖
お土産・食事 畳敷きの食事処「忍者屋敷」で、昼食と湯上り後の冷えたビールを楽しめる。
近くの温泉 香落渓温泉、奥香落温泉曽爾高原温泉、みつえ温泉
名張市HP
山水園HP
http://www.city.nabari.mie.jp/
http://www.akame-sansuien.jp/
雑記帳 我が家から長谷寺・室生寺までは50km〜60km、車で1時間半の距離だ。
足腰に問題を抱える我々夫婦にとって、赤目48滝と温泉の組み合わせはもう不可能だが、2つの寺と赤目温泉・香落渓温泉のセットは、絶好の半日コースとなっている。

              甘露の湯
内湯は端正な長方形の石造りの風呂で、奥に同じような形状の泡風呂、小さめの露天風呂と簡単なサウナが付いている。
飲泉所
吉祥の湯/露天風呂
甘露の湯・泡風呂
甘露の湯・露天風呂
改訂版
赤目温泉・山水園 (三重県)