所在地 : 伊豆市土肥(どい)
住 所 伊豆市土肥289−2
電 話 0558−98−1050
交通機関 東名高速道路沼津ICから国道136号線などで約50km
伊豆箱根鉄道修善寺駅からバスで約1時間
施 設(日帰り) ロビー・湯上り処 駐車場50台
宿 泊 36室 期間限定で1万円からあるが、季節・曜日・宿泊人数・企画の種類などによって大きく変わるので、下記土肥館HPを参照ください。
泉 質 カルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉 源泉温度57.8℃、pH8.4
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間(日帰り) 14時〜20時(要確認) 宿泊者は24時間可能
定休日 無休
入浴料金 大人 1,000円
入浴施設 内湯男女各1 露天風呂男女各1
浴室備品(日帰り) シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー、ロッカー
観光スポット 土肥金山、恋人岬、沼津御用邸記念講演、堂ヶ島洞窟巡り、松崎散策、沼津市若山牧水記念館、天城周辺
お土産・食事 特産品はわさび、小桜えび
土産は館内及び温泉街
近くの温泉 宇久須・堂ヶ島・松崎・岩見・船原・修善寺他の天城温泉郷・大仁・伊豆長岡・河津温泉郷
伊豆市HP
観光協会HP
旅館組合HP
土肥館HP
http://www.city.izu.shizuoka.jp/
http://www.toi-annai.com/
http://www.toi-onsen.com/indax.html
http://www.toikan.com/
雑記帳 若山牧水は旅好きの歌人。あちらこちらの温泉周辺で彼の歌碑を見かけた
それ以上に温泉好きだったのが与謝野晶子、今でも秘湯と言われているアクセスが不便な温泉に出かけているのに驚く。
伊豆市は、2004年4月1日付けで「修善寺町・土肥町・天城湯ヶ島町・中伊豆町」が合併した新しい市である。
合併により、伊豆市はロケーションも雰囲気も異なる有名な温泉地、「修善寺温泉」「土肥温泉」「湯ヶ島温泉」「嵯峨沢温泉」などを有する一大温泉市となった。

修善寺や湯ヶ島が内陸部にあるのに対し、土肥(どい)は駿河湾に面し、堂ヶ島と並んで西伊豆を代表する温泉地である。

西伊豆はリアス式の美しい複雑な海岸線を持ち、有料道路もなくアクセスしにくい地方ではあるが、それだけに観光地化されていない落ち着いた雰囲気を持つ。

かって土肥は日本有数の金の産出地だった。
土肥金山は、江戸時代に第一期黄金時代を、明治時代から昭和にかけて第二期黄金時代を迎え、佐渡金山に次ぐ生産量を誇り、その推定産出量は、金40t、銀400tである。

昭和40年に閉山し、その後は観光坑道として利用されている。
温泉街からすぐ近くの観光施設「土肥金山」では、江戸時代のの発掘の様子を等身大の電動人形で見られ、また世界一、本物の5kgの金塊(時価5億円)が展示されている。
土肥の海岸線に建つ温泉旅館・ホテル
温泉名 : 土肥(どい)温泉
土肥温泉は西伊豆の温泉の中で一番北にあり、以下、宇久須・堂ヶ島・松崎・岩見と南伊豆に至るまでの海岸線に温泉地が連なっている。

中でも土肥温泉は歴史が一番古く、江戸時代初期、金山開発で湧き出たとされる「まぶ湯」が温泉の起源と言われている。
また、規模においても、西伊豆で最も大きく、旅館・ホテルが35軒の他、民宿・ペンションを含めると50軒以上の宿泊施設がある。
ここにある4つの共同浴場(弁天の湯・尾形共同浴場・楠の湯共同浴場・元湯温泉)では、地元の人に交じって入浴することが出来る。

土肥温泉は、また、吟遊歌人・若山牧水ゆかりの温泉地でもある。
彼は対岸の沼津の自然を愛し、そこに住居を構えたが、ここ土肥に延べ100泊し、150を越える詩歌を詠った。
土肥温泉の松原大橋の袂には、駿河湾に向かって彼の銅像が置かれている、
足湯・黄金の湯
若山牧水の詩歌で、この2つは誰でも知っているだろう。
白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
幾山河 越えさり行かば 寂しさの 終てなむ国ぞ 今日も旅ゆく
施設名 : 牧水荘 土肥館 (宿泊日:2006.2.28)
ここに予約を入れたのは、例によって前日の夜だった。インターネットで予め下調べをして、冬季の企画として、1万円から宿泊できることを承知していた。
また、西伊豆最大の露天風呂があること、部屋数が、私の選考基準である「30室前後」を満たしていたからだった。

前日宿泊した箱根・強羅温泉から、一度、伊東温泉の老舗旅館で立ち寄り湯をしてから、東海岸から西海岸までを横断してやって来た。

土肥館は海に面しておらず、修善寺に至る国道136号線の一筋北側の路地の奥にある。
ロビーに入ると、驚いた。1万円から泊まれる宿なので、かなりくたびれた館内を想像していたが、間接照明を使ったシックなフロント・ロビー・ラウンジだった(2005年11月改装)。
一階奥には、ここに宿泊した若山牧水のギャラリーが設けられていた。
平日・2人1室(BT付) 1人13,000円(税込み)
上の階からは海が見える。
フロント
ロビー
売店
牧水ギャラリー
●部屋
案内された部屋の広さに再び驚いた。(これで13,000円!?)

3階で海は見えないが、角部屋で2方に窓と広縁(両方とも4畳位)、があり、主室は12畳で、広い玄関側には6畳の次の間があった。


床の間・障子・襖や天井も手の込んだ造りで、和の粋とまでは行かなくても、かなりの造作がかかっていた。

係りの女性が、若くて元気のいい方でちゃきちゃきの東京弁。
聞けば東京の人で、家が私の実家と近い。体育関係の大学を出て、インストラクターとしてアルバイトでこちらに来ている間に、ひょんなきっかけで仲居さんとして働き始めたとのこと。
腰が軽く、気が利き、頼んだ共同浴場の場所などもすぐにマップを持ってきて教えてくれた。
前日、宿泊した箱根の旅館の仲居さんが、80近いのではと思える超ベテランだったので、その違いを家内と共に可笑しがった。
部屋の入り口
角部屋
次の間
踏み込み
●温泉・風呂
ここの売り物は、露天風呂ブームが始まるかなり前の昭和30年代に設けられたという大きなな露天風呂だ。

温度が違う湯船が3つあって、それは個別にあるのではなく、湯に浸かったままで移れる。
一番手前、熱めの温泉がかなり上の湯筒から滝のように落ちてきて、その下が小さな滝壺のようになっており、そこが第一の湯船。かなりの熱さだが、飛び出るほどの激熱ではない。
2番目の浴槽の真上には、樹齢が100年を越えるというゴムの木が生い茂っていて、ここだけはトロピカルムードだ。湯の温度は40℃くらい、私にとって適温だ。
その先に一番大きな湯船があって、湯は37〜38℃くらい、いくらでも浸かっていられる温めの湯だった。

これらの湯船が連続し、全部で50人が一度に入れる大きさだ。
それも、プールのような単純な形でなく、大小の岩石を配置して凹凸を持たせ、入り組んだ池のような構造なので、自分の好きな場所を選び、陣地を確保してゆったりと入浴できる。

これと繋がっている内湯は、タイル張りのレトロなもので、扇形の湯船の中央には溶岩のような石が積み上げられており、中央に白い裸婦の像が置かれている。この女性は若山牧水が付き合っていた女性をモチーフとしているようだが、なんとも安っぽい像で、浴室の雰囲気を著しく壊している。
翌日提出したアンケートには、即刻撤去すべきと書いたが、男女入れ替えで翌朝にそこに入浴した家内も同意見だった。

露天風呂はもう一つあり、湯船は上記の半分程度の大きさだが、そこには斜面をくりぬいた長さ5mほどの細長い洞窟風呂があった。

湯は露天風呂と繋がっておらず、一度上がってから腰を曲げて洞窟の内部に入る。中は湯煙が舞い上がってサウナ状態、閉所恐怖症気味でサウナをあまり好まない私は、そうそうに穴から飛び出してきた。
見ていると、好奇心でそこに入っていった数人の男性が、すぐに飛び出てきたので、思わず笑みをこぼしてしまった。

土肥館のホームページでは、露天風呂・内湯とも「掛け流し」と謳っている。
温泉は、カルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉で、際立った特色は感じられなかった。尚、夕食迄は、入浴後に1階でトコロテンを無料で食べられる。
内風呂。この裸婦像が安っぽくていただけない。
前方が洞窟風呂。早朝から男性用になる。
手前が適温、前方が温め。
右手に樹齢100年のゴムの木。
● 夕食
お品書きが付いてこなかったので、例によって順不同で料理の写真のみを掲載。(ご容赦)
上述の通り、部屋の大きさとこの料理で
13,000円は格安と思った
最低価格の@10,000円に3、000円を上乗せしたので、鯛一匹に5品のお造りが出たらしい。
伊豆らしく、肉料理は皆無、海の幸中心だったことが嬉しかった。

本場の生山葵一本がついてきたので感激、翌日土産店で見たら一本1,000円で売っていた。
山葵は自分で摩り下ろす
鯛一匹
昆布の舟の中のカキこのまま熱を加える。美味なり。
肉でなくで白味の魚
この茶碗蒸し美味
東伊豆の温泉での宿泊を考えたが、前日の宿泊が箱根。この際、アクセスが不便な西伊豆に行こうと思い立った。西伊豆では堂ヶ島温泉が風光明媚でもあり人気があるが、予算を考えて土肥温泉に宿泊した。
土肥温泉・牧水荘土肥館 (静岡県)
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。