住 所 |
伊東市東松原町12−13 |
電 話 |
0557−37−3178 |
交通機関 |
西湘バイパス石橋ICから国道135号線で約25km
JR伊東線伊東駅下車徒歩で10分(推測) |
施 設(日帰り用) |
特に無し、駐車場(15台・・旅館より30m程度離れている) |
宿 泊 |
16室 料金は13,800円(2名1室・税込)〜 (変動し企画料金もあるので下記HPを参照) |
泉 質 |
弱アルカリ塩類泉(旅館表示のまま) |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 |
不詳(確認を忘れた) |
定休日 |
無休 |
入浴料金 |
大人1,000円 (タオル・バスタオル付) |
入浴施設 |
内湯男女各1、家族風呂2(宿泊客のみ) |
浴室備品 |
シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット |
(上記)東海館・木下杢太郎記念館・ドルフィンファンタジー・一碧湖・大室山・伊豆高原の多数の美術館・テーマ館
熱海のMOA美術館、戸田幸四郎絵本美術館、熱海城、中山晋平記念館、熱海梅園等 |
お土産・食事 |
両方とも市内各所で。
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近くの温泉 |
熱海温泉・湯河原温泉・伊豆山温泉・網代温泉・宇佐美温泉・北川温泉など |
伊東市HP
観光協会HP
いな葉HP |
http://www.city.ito.shizuoka.jp/
http://www.itospa.com/
http://www.inaba-r.co.jp/ |
雑記帳 |
30数年前、業界の親睦旅行で伊東温泉に宿泊した。
当時は歓楽が売り物で、そのときのイメージが今も残っている。 |
データは変更されている可能性もあります。事前にご確認ください。
施設名 : 旅館いな葉 (入浴日:2006.2.28)
伊東市は伊豆半島の東岸にあり、市域の45%が富士箱根伊豆国立公園内にあって、観光客が年間700万人が訪れる温泉・観光都市である。
市域には大温泉地の伊東温泉の他、近年になって伊豆高原が開発され、数多くの温泉旅館・ホテルの他、日本一のペンション数を誇るリゾート地として発展している。
また、伊豆高原には池田20世紀美術館をはじめとする個性的な美術館やギャラリーが集中していて、観光地としての魅力を一層高めている。
海沿いを走る国道135号線で熱海を過ぎてしばらく南下すると、あれれ、また熱海に戻ってきた、と一瞬錯覚してしまう。前方、海岸沿いに高層の建物が立ち並ぶ伊東の風景は、同じ大温泉地の熱海と同じだからだ。
いや、人口75、000人の伊東市は、熱海の42,000人よりはるかに大きい都市である。
丘陵が海岸線に迫る熱海の温泉街と比べて、伊東市の背後の山並みは遠く、ここが温泉の町であることを忘れさせてしまうほどだ。
熱海を過ぎて国道135号線を南下すると、また熱海に戻ってきてしまったと一瞬錯覚する風景が現れてくる。。
熱海と並んで伊豆を代表する伊東温泉には、大小の旅館・ホテルが100軒以上、源泉が800本もあり、その温泉湧出量は全国で第4位を誇る。
但し、その大部分が動力による汲み上げだが、それでも湧出量が多いことには間違いなく、大きな内湯や露天風呂を(準)掛け流しにしている旅館も多い。
全国各地の温泉地には開湯に関わる伝承が数多くあり。その多くには疑問符がつくものの、ここ伊東温泉の発見も平安時代以前といわれ、江戸時代には熱海と並んで献上湯として用いられてきた。
その後、庶民の湯治場として栄え、明治時代からは多くの文豪がこの地を訪れて(それにしても作家は温泉が好きだ。例えば全国至る所で与謝野晶子の来訪の記録が残っているので驚かされる)、街には歌碑が多く残されている。
都市型の大温泉地にも関わらず、温泉街には、共同浴場がいまだに10軒も残っていて、そのうちの7軒の前には7福神の像が置かれていて湯巡りが楽しめる。。
昔ながらの温泉情緒を探すのに苦労する伊東温泉だが、松川沿いに、「静岡県まちなみ50選」にも選考された一角がある。3階建ての木造建築2軒がその風景を作っているが、その内の一軒が「旅館いな葉」だ。
団体客を受け入れ、客室が50,100を超える近代的な旅館が建ち並ぶ都市型の大温泉地は好まない私だが、それでも日本を代表する温泉地の一つを避けるのは依怙地過ぎる。
だいぶ前に熱海の日帰り施設に入浴しており、今回は伊豆箱根の湯巡りの途中に、伊東温泉でも入浴することにした。
とは言え、近代的な旅館を避け、昔ながらの風情ある旅館を探したところ、ここ「旅館いな葉」にたどり着いた。
ところが日帰り入浴は不可との温泉ガイドブックの記事。
しかし、伊豆の観光ガイドブックでは、日帰り入浴1000円の記事があり、電話で確認したところOKの返事だった。
ナビに従って伊東の街を走り、行き着いたのは車がやっと一台通れる細い路地。おそるおそるそこを進むと木造3階建て、唐破風の堂々たる構えの旅館いな葉の前に到着した。
近くの専用駐車場に車を停めて、旅館に入った。
磨きぬかれた板の間のロビーの一角に帳場の言葉が相応しいフロントがあり、奥には、コーヒーでも飲めるのだろうか、洒落た雰囲気のカウンターがあっった。
人のよさそうなご主人(多分)が快く応対してくれて、料金1000円とともにタオルとバスタオルを差し出してくれた。
板前は包丁一本の渡世人、私はタオル一本で宿泊料金5万円の温泉旅館にでも飛び込む温泉流離人と気取って、「ご主人、勿体無いから結構です」とそれを固辞し、自前のぬれたままのタオルをぶら下げて地下の浴室に向かった。
清潔で立派な脱衣室から中に入ると、そこは、床も風呂場も硬質な花崗岩の石板が敷き詰められた品格ある浴室だった。
壁の一部と湯船の縁に木材が使われているものの、無機質な雰囲気で、大きな窓から木々の緑を見ながらの開放的な入浴とは対極にあった。
たとえ他の入浴客がいても、「いい湯ですな」と温泉談義が弾む気持ちにはなれない格調の高さだ。
しかし、旅の目的の保養と癒しは、静岡県の旅館では最初に認定された「登録有形文化財」の木造の館内と日本建築の粋が見られる(多分)和室(16室)から十分得られるのだろう。
ネット上の宿泊者のコメントでは、評価は二分されるが、どうやら近代的な大型旅館のサービスと設備を期待して来た人は失望し、はじめから昔ながらの旅館の風情と家庭的なサービスを求めてやって来た客の満足度は高いように思えた。
風呂は完全掛け流しとガイドブックに記載されており、旅館のホームページにもそう書かれていたが、私が入浴したときは、まだ湯を張っている最中だったのだろうか。浴槽内の湯が浅く、湯船から流れ出ていなかった。
尚、いな葉は4本の自家源泉を持ち、左の湯船には2本の源泉(54度と泉37度)を混合し、適温にして注いでいる。
ここの風呂は「文福茶釜の湯」の名称で、タヌキの湯口から温泉が流れ出ていた。
透明な無色無臭の温泉には、際立った特色はなかった。
旅館いな葉の隣に、より一層大きく日本建築の粋を集中した建物が建っている。〔松川沿いからの風景は上に掲載)
ここは1997年に廃業した旅館「東海館」を利用した観光・文化施設で、現在は「伊東温泉観光・文化施設東海館」となって、伊東温泉のシンボルとして公開されている。
中にはインフォメーションコーナーや120畳の大広間などが保存されて無料で見学が出来る。
また、大小2ヶ所の風呂があり、日帰り温泉施設にもなっている。
入浴料金 大人500円
営業時間:11時〜20時
定休日:第3火曜日(祝日の場合は翌日)
日本で有数の大温泉地、伊東温泉に残る木造3階建ての純和風旅館は、旅館として県下初の登録有形文化財に指定された。
唐破風の玄関
ラウンジだろうか、洒落たコーナーだ。
廃業した旅館を再生させた。
廃 業