カメについて思うこと
ネットや本に載っていることで、管理人が経験して、「それはどうだろう?」と思ったことを綴っていきます。記載内容を否定するものではありません。あくまでも思ったことであって、何が正しいかはわかりません。
内容は、徐々に増やしていこうと思います。
ネットや本に記載されていることを「記」(記載されている内容そのままではありません。)、管理人が経験して思ったことを「思」と書いて綴っていきます。
1.記・・・冬眠をさせる時は、水深を深くする。(ニホンイシガメ)
思・・・深くする必要はありませんし、深くして息継ぎができないとおぼれ死にます。
2.記・・・冬眠中は皮膚呼吸しているので息継ぎしない。(ニホンイシガメ)
思・・・息継ぎします。は虫類ですので、肺呼吸です。皮膚呼吸はできません。
3.記・・・冬眠前に腸内を空っぽにしないと未消化の食べ物が腸内で腐って死んでしまう。(ニホンイシガメ)
思・・・腸内で腐るんですかね?そんなことあるんでしょうか?寒いのに?それに、冬眠中でも排泄はします。冬眠前は、食べれる間は思いっきり食べさせてから冬眠させるべきです。特に子ガメはそうしてあげないと、冬眠前に絶食なんてさせると体力がもたず冬を越すことができません。
4.記・・・冬眠中は排泄しないので、水替えしなくてよい。(ニホンイシガメ)
思・・・ですから、冬眠中も排泄します。水替えは頻繁にする必要はありませんが、やはり、汚れてきたらするべきだと思います。
5.記・・・冬眠させる時は、水の中に枯れ葉を入れる。(ニホンイシガメ)
思・・・枯れ葉を入れて冬眠させたことがありませんが、ちゃんと冬を越しますし、皮膚病にもなりません。枯れ葉を入れていると水が汚れていたり、排泄物があったりすることに気付きにくいと思います。
ただし、枯れ葉を入れることに反対しているわけではありません。実際、実践して毎年成功されている方もおられます。病気対策にもよいという記述もあります。しっかり管理することが大切ですね。管理は大変で、上級者向けと言えるかもしれません。
桜の葉が良いと言われていますが、街路樹の桜は薬剤を散布されている可能性が高いので、その辺も考慮して採集、使用をした方が良いと思います。
6.記・・・ニホンイシガメは、臭いニオイを出さない。出せばクサガメ混じり。(ニホンイシガメ)
思・・・ニホンイシガメも臭いニオイを出します。クサガメほどではないですが、結構においます。たとえが難しいですが、生臭い柑橘系といった感じです。野生個体では捕まえた時に、飼い込みでも早春と晩秋にすこしにおったりすることがあります。しかし、子ガメから飼育している個体からニオイを感じたことはありません。オスがメスの足の付け根や尻尾のあたりに鼻先を押し付けているのをよく見かけます。時には、メスもしたりします。危険を感じた時に出すものだと思っていましたが、カメ同士の間で、相手が性成熟しているかどうかをニオイで確認しているのかもしれません。
7.記・・・ゼニガメの尻尾は切れる、切れない?(ニホンイシガメ)
思・・・切れると言うより、脱皮により先っぽが落ちます。言葉で表現するのは難しいですが、ニホンイシガメの子ガメの尻尾は、とがらせた鉛筆のように先っぽに向かって均等に細くなっているわけではありません。よく見てみると、ある一定の場所から魚の尾びれのように平べったくなっているのです。だいたい、尾の先端から手前1センチ前後くらいのところからです。成長による脱皮で(大体生まれてから1年くらい。最初のおおきな脱皮の時)、その場所から先が落ちると思われます。
脱皮の際、きれいに先っぽが、鉛筆にかぶせたキャップが抜けるように落ちる子もいれば、尻尾の途中から皮がめくれる子もいます。当然、脱皮したばかりの皮膚は柔らかいので、外圧の影響を受けやすいですし、切れ易くもなっています。大人のカメの尻尾の先が少し曲がっていたり、ちょっと欠けている様な感じなのは、そのせいではないかと思われます。
大人のカメでも、先端の綺麗な尻尾のカメはいますが、さすがに子ガメのそれみたいに細くはありません。
というわけで、大人になる段階で子供の時の尻尾の先端は失われると思われます。
8.記・・・ギリシャリクガメは飼いやすい。初心者向け。
思・・・うちのカメでも紹介しましたが、ギリシャリクガメは多くの種に分類されており、広い範囲に分布しています。そのカメをひとまとめに考えるのは非常に危険です。確かに、うちにいるギリシャリクガメは飼いやすい方だと思います。繁殖もしていますから、それなりに環境が合っているのでしょう。しかし、ショップで売っているギリシャリクガメすべてがそうかというと疑問です。
まず、日本で飼育するには梅雨の湿気と冬の寒さが問題になります。飼育ケージの中で、温度、湿度の管理をして、ずっと同じ環境で飼育するというなら話は別ですが、屋外飼育を考えているなら、せめて冬眠できるかどうかの確認は必要です。
ショップで売っているカメは冬眠などさせていないので、店員に聞いてもわからないでしょう。また、WCと記載のある野生捕獲個体は100%寄生虫をもっていると思っておいた方が良いです。野生個体は駆虫しないと飼育初期でほとんどが体調を崩します。産地についても尋ねてもまともな返答は期待できません。
日本で飼育、繁殖した個体で冬眠させている個体から生まれたギリシャリクガメなら、飼育は比較的簡単でしょう。でも、そんな個体がショップで購入できるかどうかなんて、当てもんみたいなものです。ちゃんと記載があれば別ですけどね。輸入個体は特に注意が必要です。
ですから、これからギリシャリクガメを飼おうとしている方は、購入するショップにちゃんと確認して下さい。
養殖個体なのか野生個体なのか?どこ産の個体なのか?冬眠できるのか、できないのか?ストックはどれくらいの期間していたのか?
ちゃんと答えられないショップは、カメを消耗品としか考えていないショップなので、そういうところでは購入しないようにしましょう。
9.記・・・カメの甲羅を見ればそのカメの年齢がわかる。(共通)
思・・・年齢というのは人で言うところの1年経ったら1歳としを取るということでしょうか?カメって人間と同じとしの取り方と思っていいんでしょうか?言葉の意味をどうとらえるのかは別として、正確に言うとこうなると思います。
「幼体や亜成体、もしくは若い成体については、生まれてからおおよそどのくらいの年が経過したかわかるかもしれない。」
です。
カメの甲羅の成長線は1年に1本とは限りません。また、カメは死ぬまで成長を続けるわけではありません。飼育個体は割ときれいに成長線が残り成長の度合いがわかりやすいですが、野生個体では摩擦により古い成長線から消えていくので読み取りは困難です。また、腹甲などは、比較的すぐに消えて平らになってしまうので、若い個体でもほぼ当てになりません。
大体ですが、
「15〜20年かけて成長し、成長が止まった後は甲羅の表面の組織のみ新しいものと入れ替わり、摩擦などもあわさって5〜10年かけて古い成長線から徐々に消失していく。」
といった感じでしょうか。だから、甲羅ツルツルのニホンイシガメやセマルハコガメは、大体20〜30年は生きていることになりますね。うちにいるギリシャリクガメも似たような感じだと思います。
ただ、これも例外はあって、ミドリガメなど、亀甲の1枚1枚が綺麗に剥がれ落ちる脱皮の仕方をする種類については、比較的早い時期に成長線は失われるようです。大きなミドリガメは甲羅がツルツルの個体が多いですよね。機会があれば、確認してみて下さい。
というか、もともと剥がれ落ちるタイプは成長線ってないのかな?ミドリガメをちゃんと飼ったことないのでわかりません。すみません・・・。
10.記・・・鳥かごに入れて日光浴をさせる。(共通)
思・・・鳥かごって、鳥を入れるもんですよね。プラケースよりは通気性があるからいいって事ですかね。でも、それってどこに置くんですか?直射日光の当たる場所ですかね?そのかご内に陰はできるのでしょうか?
日光浴 = 直射日光に当てる
ではありません。「紫外線に当たる。」、「体温を上げる。」というのが日光浴の目的です。
真夏の直射日光にカメをさらせば、間違いなく死にます。セマルハコガメは特に、数十分で死に至ります。
強制的に日光浴をさせた場合、そのカメは、ジッと日光浴してますか?バタバタ暴れていませんか?環境が変わって落ち着かないというのもあるでしょうが、バタバタ暴れているなら、嫌なんです。必要ないんですよ。たぶん・・・。当たり前ですが、カメはものを言えません。ですが、表現することはできると思います。
ある日、イシガメのオスを入れていたタライで、日光浴をしていたカメがわたしの姿を見るなり飛びよってきてバタバタ暴れ出しました。エサが欲しいのかと思い、エサを与えましたが食べません。不思議に思いタライ内に手を入れて驚きました。水が熱湯になっていました。「熱くて、つかっていられないくらいのお風呂の湯」くらいに熱かったのです。危うくゆでガメにしてしまうところでした。
タライを置いていた場所は北側で、朝夕にしか日が当たりません。母屋と離れの隙間から昼間の日光が差しますが、短時間です。大きめのタライなので水量も多く、それほど水温が上昇するとは考えていませんでした。まだ、5月の中頃の話です。
その後、そのタライの半分にすだれを設置し、日陰を作ることにしました。それ以降、このようなことは起こっていません。
鳥かごは否定しません。ただ、やり方をよく考えて、必要なことを必要なだけしてあげましょう。
11.記・・・現在ペットショップで販売されているイシガメは、ブリードされた種類であり、純粋な日本製の二ホンイシガメとは少し違う。
思・・・ニホンイシガメは、わたしもそうですが、個人的にブリードしている人が結構たくさんいると思います。中には、ペットショップに卸している人もいるでしょう。野生捕獲個体であろうが養殖された個体であろうが、ニホンイシガメはニホンイシガメです。むしろ、養殖個体の方が、野生個体を捕獲しなくてよいので自然にはいいでしょうし、病気や寄生虫の関係でも安心ですので、推奨されるべきだと思います。
ニホンイシガメの、純血であるかどうかという話は、結構複雑で、別で述べることにしますが、養殖された個体はあたかも別の種類で純血ではないと決めつけるのはどうでしょうか?少し違うって何でしょう?その少しを教えて頂きたいです。
ニホンイシガメの純血ということについては、わたしも随分と悩んだ時期がありました。ネットに載っている情報がすべて正しいと思わない方がいいように思います。
学術的に見て、専門家がこうだと言うならわかります。でも、ハッキリ言ってわからないことだらけなんですよ。
それを、あぁだこうだとあたかも真実のようにインターネット上で記載しているページってありますよね。そんなのに惑わされず、正しい情報を選択するのって、とても大変です。
じゃぁ、何を信じればいいのか?ひたすら検索するしかないですね。一つの情報にとらわれず、色んな方向で調べてみるしかないです。
わたしの場合、ネットで調べてもキリがないと思ったので、色んなところへ赴いて、観察しました。でも、最近は、ニホンイシガメがいなくて、その観察もままならない状態です。
自分が、飼育で得た経験や現場で手に入れた情報と、ネットで記載されている情報が一致するものを正しいものと信じることにしています。ここに書いているわたしの情報が正しいのだ!とは言いません。専門家ではありませんし、このページでも最初に書いているとおり「思ったこと」です。
ここを読んでくれたあなたが、「ここに書いている情報は正しい。」と思って頂けるなら幸いです。
12.記・・・カメは目が悪い(共通)
思・・・学術的にカメはどういう風に目が見えているのか判明しているのでしょうか?うちにいるカメを例に出して言うと、よく見えているんじゃないかなぁ〜と思うんですよね・・・。
ニホンイシガメは、甲羅干ししていても物音がすると凄い勢いで水の中にダイブします。でも、しばらくすると水面に上がってきてこちらの様子をうかがいます。この時、よく目が合っているな、と感じます。音の主がわたしだと知ると、警戒を解いて陸場に上がってきます。また、個体差によっては、音がしてもわたしだと確認して、水に飛び込まずジッとしている個体もあります。
セマルハコガメは、それほど警戒心はなく(といっても、飛び込んで逃げる水場がない。)、飼育場をのぞき込むと首を地面に対して垂直にまで(真上まで)伸ばしてこちらをジッと見ます。
ギリシャリクガメは、一番警戒心がなく、わたしを認識するとよってきます。(子ガメも。ただエサが欲しいだけですね。)
これって、目がハッキリ見えているって事じゃないんでしょうか???
13.記・・・ニホンイシガメはなつかない。(馴れない)ただエサが欲しいだけ。
思・・・ニホンイシガメに限らず、うちの場合はセマルハコガメもギリシャリクガメでも言えることだと思いますが、カメは馴れると思います。
馴れないと断言している人、ちゃんとカメを飼ったことありますか?最低でも20年以上飼育してください。しかも、あなたがちゃんと世話をしてですよ。そういうあなたが馴れないと断言するのなら、信じましょう。ろくに飼いもせずに言い切るのはやめて下さい。お願いします。
飼育したことのない人達がはじめてそのような記述を読むと、それがあたかも真実であるかのように信じてしまいます。または、思い込んでしまいます。
馴れる馴れないの尺は人によって違うでしょう。確かに犬猫のようにはなりません。ここであえてどういう風になるとは書きませんが、わたしの感覚では非常に馴れてくると感じています。ただ単にエサが欲しいだけではない感じがします。
あなたにも、しっかり飼育して、かわいがってあげて、馴れてきているという感覚を実感して頂きたいです。
14. 記・・・カメ(は虫類)は臭くない。
思・・・臭いです。確かに、ほ乳類にあるような「体臭」はないように思います。ニオイの原因は主にフン(排泄物)です。
「一人暮らしでも、留守がちでも飼育しやすいは虫類」
などという表題の記事で、メリットとしてあげられているのが「臭くない」ということですが、はっきり言って臭いです。うちにいるカメで比較すると、
セマルハコガメ>ギリシャリクガメ>ニホンイシガメ
だと思います。
セマルハコガメは、大体は水の中で排泄しますが陸場ですることもあります。陸場に排泄されたものはかなり臭くて、室内で飼育しているとホントに悪臭です。水場での排泄でも水が臭うことがあるので水替えは頻繁に行う必要があります。
ギリシャリクガメの排泄物は、腐った葉っぱのニオイを少し強い目にしたようなニオイがしますがセマルハコガメに比べるとかなりましです。
ニホンイシガメは、ほとんど水中で排泄します。水はいつも綺麗に保つようにしているので、ニオイはしますが、それ程臭く感じたことはありません。与えているエサによっては強いニオイを感じることがあるかもしれませんが、うちの個体にはフンのニオイを抑える効果のあるエサを与えていますので、そのお陰で臭くないのかもしれません。野生個体のフンがかなり臭かったのを記憶しておりますので、与えているエサの効果が出ている可能性があります。時々、陸場で排出されたものが臭ったりもしますが、セマル程臭くはありません。セマルハコガメにも同じエサを与えているのですが、やはりセマルは臭いです・・・。
ということで、結論
「カメは臭くないと思って飼育をはじめるのは大間違いです!!」
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