カメを飼う前に知っておいて下さい



カメは長生きです。

カメが長生きなのは知られていますが、
どれくらい長生きするのか?
30年以上とも40年以上とも言われていますが、
正直なところ、わかりません。
でも、あなたより長生きする可能性はあります。
私よりは確実に長生きです。
家にいるセマルハコガメは、購入時、既に成体でした。
もう20年以上飼っていますが、
成長こそ止まったものの、まだまだ元気です。
弱ってきている様子は全くありません。
そんな長生きな動物を飼育するんだということを
覚えておいてください。



触ったら必ず手を洗って下さい。

一時期、ミシシッピーアカミミガメ(通称 ミドリガメ)が
サルモネラ菌をもっていると話題になりました。
サルモネラ菌は、別にミドリガメに限ったわけではなく、
いろんな動物が保菌しております。
殊更、カメが悪者扱いされる所以はないのですが、
やはり無視できない問題ではあります。
ですから、カメやカメの飼育水等と接した場合は、
必ず消毒用石けん等で手洗いをする癖をつけて下さい。
動画サイトなどで見る限りでは、
その辺は結構いい加減になっているような気がします。
自分のためにも、家族のためにも
「触ったら洗う!」を励行して下さい。
わたしの場合、触った後は必ず消毒用石けんで3回洗って、
更に手指用消毒アルコールで消毒しています。
それくらい慎重にしても
やりすぎということはないと思っています。



結構大きくなりまけど、大丈夫ですか?

カメの大きさは甲長で表記されます。
甲長というのは、甲羅を上から見た状態の
甲羅の長さのことです。
ニホンイシガメの場合ですと、
大体、オスで甲長14センチ前後、
メスで甲長19センチ前後の大きさになります。
大きいものですと、頭と尻尾を出した状態だと、
全長40センチほどにもなります。
生まれたての子ガメは、甲長3.5センチ前後です。
小さくてかわいいのは最初の1年目だけ。
1年を過ぎると7センチ以上になり、あっという間に
小さいプラケースや水槽では手狭になってしまいます。
ですから、最初から20センチ以上になる生き物を
飼育するんだという前提で
飼育環境を整える用意をしておいて下さい。

「じゃぁ、オスを飼います。」
ってなりそうですけど、
子ガメのうちは雌雄の判別はできません。
孵化温度で産み分けをしているショップもあるみたいですが、
絶対ではありませんし、家では行っておりません。



カメは鳴かない、散歩しなくていい、
病気にならないから世話が楽?


何を基準にして楽と取るのか苦と取るのか?
確かにカメは鳴きませんが、音は出しますよ。
カリッとかゴトンとかバキッとか・・・。
散歩はどうでしょう?してあげると喜ぶと思いますよ。
(喜ぶのかな?散歩?と言うのだろうか?)
病気にはなります。なると大変です。(まぁ、死にます。)
カメを見てくれる動物病院なんてそうそうありません。
病気にならないのは、ちゃんと世話をしているからです。
病気にさせない世話をするのです。
毎日の水替え、排泄物の掃除、エサやり。
これだけでもきっちりやるのって大変です。
楽しようとすると病気になるし、早死にするでしょうね。
楽と言っても全部を否定するわけではありません。
良い意味と悪い意味の楽をちゃんと区別しましょう。




カメってお金掛からないよね。


掛かりますよ。
初期投資に2万〜5万円前後は
掛かると思っておいて下さい。
もちろん、飼育スタイルは人それぞれなので、
手間を掛けてお金を掛けずに
飼育することもできます。
それでも、
ホームセンターに売っている衣装ケースに
石ころと水を入れて、
100円ショップに売っているエサを放り込めば終わり。
と思っている人は、
カメを飼わないで下さい。お願いします。
すぐに死んでしまいます。

室内で飼育するには
それなりのしっかりした器がいります。
照明等の諸々の機材も必要。
世話をするために道具も色々いります。
屋外で飼育するにしても、
逃走防止の囲いを設置したり、
それなりの設備を整える必要があります。

今でこそ、希少種の値段はかなりしますが、
安い種って本当に安くで手に入りますよね。
ニホンイシガメの値段はそれほどしません。
でも、生体の値段が安いから、
設備投資も比例して安いとは思わないで下さい。
逆に、生体が安い分、
設備にお金を掛けてあげて下さい。

カメを正しく飼育するということは、
「いかに飼育環境をそのカメに合ったものにするか。」
だと思うのです。
こちらが与えた飼育環境にカメを慣れさせるのではなく、
カメが満足できる、
自分ができる最大限の設備投資を一生懸命考え、
そして、与えてあげて下さい。
そうすればあなたのカメは、
きっとその見返りをあなたに与えてくれると思います。

お金を掛ければ飼育は楽になります。
逆に掛けなければそれなりの労力が必要になります。
お金を掛けて楽に、長くカメと付き合っていくのか、
お金を掛けずに苦労して、
途中で嫌になってしまうのか・・・。
どちらがいいでしょうか?



カメは逃亡の名人!!

カメって、どんくさいイメージありますか?
のろまなカメ?
そういうイメージは払拭して下さい!
カメは逃亡の名人です。
のんびり、ゆっくりしているのは、春先や冬眠前だけ。
変温動物だから、寒いと素早く動けないんです。
でも、夏場はどうでしょう?凄くすばしっこいですよ。
さっきまで、甲羅に引っ込んで全く動かない
と思っていたのに、ちょっと目を離すと、
もうどこかに消えてしまっている・・・
そんなことがよくあります。
また、垂直に近い壁でも、
爪さえ引っかけることができれば、
40センチ以上の高さがあっても、
よじ登って越えていってしまいます。

カメは逃げるもんだ!

と思っておいて下さい。
おそらく、カメを飼っていて
不幸にも別離があるとするなら、
それは、死に別れよりも
逃げられてしまう方が多いと思います。

逃げられる イコール 死

と考えておいて下さい。
ですから、絶対に逃げられないような措置を
講ずる必要があるのです。
「これくらいやっておけば大丈夫だろう。」
という安易なやり方では、
まず逃げられると思っておいて下さい。



カメってさびしがり屋さん?

「一匹だとさびしいだろうから、2匹以上で飼う。」
「仲間がいないとかわいそうだよね。」

そんなコメントを目にすることって多いと思います。
カメは基本的に単独飼育が好ましいです。

大人のカメは、噛みついたり甲羅をぶつけたり、
かなり激しい争いをします。
子ガメ同士ならまだましですが、
種類が違うとお互いをエサだと思って
食い合いをしたりすることもあります。

ニホンイシガメの販売等で
「尾切れ」や「爪とび」
という言葉を目にしたことないですか?
あれって、切れたりとんだりしたんじゃなくって、
食われたんですよ。
まぁ、事故等で切れたりとんだりすることも
あるんでしょうけど、
写真で拝見するそれのほとんどは
食いちぎられています。
販売目的で、
狭い入れ物でたくさん飼育して、
ろくに面倒も見てもらえず、
充分なエサも与えられなければ、
そうなりますよね。

自然にいるカメをよく観察してみて下さい。
そんなカメ、あまりいませんよ。

ですから、複数飼うことを考えるよりも、
一匹を大切に育てて下さい。
それが、カメにとっても飼い主にとっても
幸せなことなのです。
(「繁殖させてたくさん飼っている人間が言うな!」
とは、言わないでね。)



むやみに増やさないこと!

これも、「お前が言うな!」と言われそうですが、
そうなんですよ。無計画に増やさないで下さい。
新しい命の誕生には、
それはそれは言い難い喜びがあります。
それは充分承知しています。
また、繁殖が成功したということは、
それなりの飼育レベルに達した証です。
ですが、その増えた子ガメをどうします?
あなたが飼うんですか?
飼いきれますか?
それに、成功ばかりではありません。
失敗もあります。
それはそれは、悲しいことです・・・。
偶然条件が整って、
繁殖に成功する場合もあると思います。
そうなった時、どうするか
先に考えておくことがあなたにできますか?

「増えたら逃がせばいいのでは?」

は、絶対にダメ!!
その説明は、次に続く・・・。



「飼えなくなったら逃がして
(自然に帰して)
あげればいい。」は大間違い!!


「放生」なんて言葉があるので、
良いことだと思っている人がいるみたいですが、
大間違いです!
捕獲した個体を捕獲した場所に逃がす
というのであれば、
問題ないかもしれません。
ですが、ペットとして養殖された個体や、
元々そこに住んでいない生き物を放すことは、
殺すことと同じです。
ハコガメやリクガメは、日本本土にはいません。
また、ニホンイシガメについては、
生きていける環境が非常に限られてきています。
仮にニホンイシガメがいない場所に放したとして、
その場所に順応して生きていけたとしても
おそらく一代限りで子孫を残すことはできません。
また、そこに元々住んでいる貴重な生物に対して、
捕食や汚染などによって
悪影響を与える可能性があります。
じゃぁ、ニホンイシガメが住んでいるところに
放せば問題ない?
いえいえ、大問題です。
既存のニホンイシガメに対して、
遺伝子汚染等の悪影響を与える
可能性があります。

ペットとして飼うなら、
最後まで責任を持って飼うこと。
どうしても飼えなくなったら、
代わりに飼ってくれる人を見つけて下さい。
飼えなくなったからといって、
自然に放してはいけません。

ということです。
これは必ず守りましょう!!





戻る