「…真珠丸の事、…もう詳しく話してやる」
そう言ったものの、ゾロは言葉に詰まった。
(…一体、何を話して、何を話さずにいりゃいいんだ…?)
真珠丸の作り方だけをサンジに伝えれば、それだけでサンジは満足するかもしれない。
けれど、ゾロは躊躇った。
(…ホントにこれでいいのか…。俺がこれからする事は、ホントに正しい事なのか…)
覚悟を決め、命を捨てる覚悟で「海水晶」を飲んだのに、今だ心が揺れて、定まらない。
まずは、サンジに伝えるべき事、絶対に伝えてならない事を何一つ間違いのないように、
選り分けなければならない。
揺れる心を見据え、それでもありとあらゆる真実から話すべき事だけを冷静に選び取る為に、
ゾロは目を瞑り、今日までの日々を思い返してみた。
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