

奈良のキーワード

☆奈良の鹿☆
奈良公園の鹿。いつも奈良の人はあたりまえのように見ているが、こんな大きい野生の獣が市街を勝手に歩く姿というのは、結構特別な事のようです。
奈良の鹿は全国どこにでもいるニホンジカという種です。鹿の先祖は平城京遷都以前から、春日山麓に野生鹿として住んでいたそうです。「神鹿」として扱われ出したのは、和銅3年(710年)に藤原不比等が氏神として春日社を創建する際に鹿島(茨城県鹿島神宮)から勧請した神が白鹿に乗って春日山に入った伝承からといわれています。
平安時代に藤原一族が権力を掌中にすると一層神聖視されるようになったようです。以降、江戸時代まで神鹿として続く訳ですが鹿にとって申し分のない環境だったのが災いして人を突く鹿が増え、角伐りが始まったと言われています。

