奈良不思議発見 (文責 KYOKO)


私が始めて奈良に住んだのが今から30年前、大学一年の冬でした。
それから、6年後にはお嫁に行って奈良から離れていたんだけど、
実家ということで、年に何度かは帰ってました。
母が亡くなって父一人では置いとけないということで、
10年前(丁度「裸足の女神」がヒットしてるころ)
長年住んでいた兵庫県西宮市から奈良に舞い戻ってきました。
子供が中学2年と小学校6年という、引越しにはタイムリミットみたいな時期でしたが
なんとかすぐに学校にも慣れ・・・・現在に至る・・・ということで、
私の奈良体験から“生まれも育ちも奈良”っていう方とは違った視点で
奈良の魅力がお伝え出来ればと思っております。


奈良の寝倒れ

大阪の食い倒れ、京都の着倒れなどは有名ですが奈良には「寝倒れ」という言葉があります。これは、全国的に有名な「奈良の鹿」と大きな関係があります。
奈良の鹿についてはご存知の方も多いと思いますが、「神鹿」として国の天然記念物に指定されてます。その為昔から神の使いとして、奈良の各々の家では大切に扱う事を強いられていました。
特に江戸時代は政策的な意味もあったのか神格を強調していました。「狩猟」や「殺生」は駄目、誤って鹿を殺した子供が、死んだ鹿と一緒に生き埋めにされたという「石子詰」の話が残ってるぐらいです。(猿沢の池の側の「大御堂」の境内に塚が残っています)
そこで、当然鹿も寿命がきて行き倒れて死んだりするのですが、タマタマそれが自分の家の前だったりしたら例え殺してなくっても刑罰を受ける結果になってしまう事があったそうです。その為おちおちゆっくり寝ていると隣家の前で死んだ鹿でも勝手に自分の家の前に置かれる危険性がある・・・
ってことで、「寝倒れ」つまりゆっくり寝てると家が取り潰されちゃう・・・そうです。
私は観光バスでこの話を聞くまで「奈良の寝倒れ」って言葉さえ知りませんでした。が、奈良のおうちはそう言えば早起きのおうちが多いし、家の前に水を打ったりしてるんだなぁ〜〜と妙に納得してます。



奈良のみぃ〜

奈良の言葉って大体は大阪東部の河内弁(ちょっと、ガラの悪い感じの言葉)が入ってるらしいのですが、関西圏に居る限りいわゆる大阪弁と大して変りがないので、引越した当初も言葉に違和感がなかったのですが、地の方(特にお歳を召した方)の会話で、「〜〜みぃ。〜〜みぃ。」っていう語尾が多い事にびっくり!!(最初バスの中で聞いた時・・・なにミィミィって言ってるんだろう〜って思った)
高校のPTAの中でも奈良の地の方は私ぐらいのお歳の方でもよく使ってられます。(奈良市内の方だけじゃなく、飛鳥の方も使ってられますんで、多分奈良県全体かも?!)意外と知られてないみたいですね。
使い方は「今日は大阪へ行ってみぃ〜」とか「それでどうしたいんみぃ〜」とか・・・
とにかく「みぃ〜」を付けると貴方も奈良人?!(笑)