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長良川河口堰と鮎の遡上問題
水質班
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長良川のサツキマス
 採捕数とは調査のために採取するサツキマスの数である。ここで言う調査とはサツキマスの体長と体重の測定で、測定後は河川に戻される。一方の入荷数とは、岐阜市場に長良川産サツキマスとして水揚げされるサツキマスの数である。また、操業日数とは採捕による調査を実施した日数である。この調査は、サツキマス漁の解禁日から禁漁日まで行われるものである。
 サツキマスの採捕数と岐阜市場への入荷数には相関関係があり、採捕数が多い年は市場への流通量も多くなる。近年の傾向としては、多少の増減を繰返しながらも、岐阜市場への入荷数は年々減少する傾向にある。このことから、サツキマスの遡上数は年々減少する傾向にあるものと推測される。サツキマスの遡上数の減少の原因は、サツキマスは渓流を好む魚種であることから上流部の生息環境の悪化であるものと考えられる。


参考資料
 独立行政法人 水資源機構 長良川河口堰管理所「長良川河口堰調査報告書」(2005)
図U−6
サツキマスの採捕数と岐阜市場への入荷数
(「長良川河口堰調査報告書」(2005)より作成)