木構造建築研究所 田原

本ページの内容は2004年改訂版の耐震診断法に関する説明です。2012年改訂版の内容には対応していません。
2012年版については「耐震診断ができる、わかる。耐震補強マニュアル」をご覧ください。

3.4 評価

診断の評価は、「上部構造の耐力」の評価、及び「各部の設計」について行います。

評価は以下の様に表現します。

この住宅は、建築基準法の想定する大地震で、
(倒壊しない/一応倒壊しない/倒壊する可能性がある/倒壊する可能性が高い)
その階と方向は、(  )階 (  )方向 と考えられる。

各階各方向の評点
  X方向 Y方向
1階    
2階    
3階    

その他に、以下の部位が大きく壊れる可能性があります。

(  ) @地盤の崩壊等 (箇所:  
(  ) A基礎の破損・亀裂等 (箇所:  
(  ) B水平構面(床や屋根)の損傷 (箇所:  
(  ) C柱の折損 (箇所:  
(  ) D横架材接合部の外れ (箇所:  
(  ) E屋根葺き材の落下 (箇所:  

上部構造耐力の評価は下表に基づいています。

評点 判定
1.5以上 倒壊しない
1.0以上1.5未満一応倒壊しない
0.7以上1.0未満倒壊する可能性がある
0.7未満倒壊する可能性が高い

評点1.0未満の場合は大地震時に建物の安全限界変形角を越えてしまい、倒壊の可能性があることを示します。

但し、精密診断を行う場合でも、各耐力要素の性能や施工状態、調査の精度等々において誤差やばらつきが含まれていることは理解しておく必要があります。

また、「各部の検討」における指摘事項も、建物の総体的な性能評価の上で重要な項目です。以後の補強計画(あるいは建替えの判断)にあたっては、評点だけにとらわれず、各部の検討結果も含めて総合的に考える必要があると思われます。


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