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品確法のこぼれ話(1)



木造住宅の性能を評価する法律「品確法」が整備され、早3年が経とうとしているが、未だに木造建築に携わる関係者(設計者・施工者・木材関係者)等は、この法律に関して無関心なのか、人事のように装っている感がある。

この「品確法」の利用状況は、建築専門誌上で取り上げられているが、ここになって政府や行政もその利用状況のあまりの少なさに危機感を覚え、その利用を促進するための措置を発表したりしている。

しかし、そのほとんどは、一般の木造住宅関係者には伝わらなくて、大手住宅メーカーの業界が、この「渡りに船」の状況に便乗して評価件数を増やすばかりで、一般の関係者(設計者・施工者・木材関係者)の木造住宅においては、一向に増える様子はなく、有効な対策ではないと思われる。

これは、一重に一般の木造住宅関係者の20世紀的思想の生産体系から、21世紀型の生産体系「品確法」に、移行できない重大な点があることに尽きる。

その重大な点とは、「一般の木造関係者の技術能力不足」と、「面倒なことを極力避けたい」に尽きると思われる。




(2)に続く

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 ©Tahara Architect & Associates, 2003