施設名 : 呑海楼(どんかいろう) (入浴日 : 2008.8.5) 
所在地 : 赤穂市御崎
温泉名 : 赤穂温泉 
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
住 所 赤穂市御崎131
電 話 0791ー42−6601
交通機関 山陽自動車道赤穂ICから約6km
JR赤穂線赤穂駅からタクシーで約10分(バスもあるようだが不詳)
施 設(日帰り) 駐車場(約25台))
宿 泊 25室(BT又はT付き) 平日2人1室 18,500円 休前日20,500円(2008年8月現在)
人数により安くなり、特別日の加算、割安プランもあるので、宿のHP参照のこと。
泉 質 カルシウム・ナトリウー塩化物温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 11時30分〜2時30分(現地に表示)
定休日 不定期(事前に電話確認した方が良いかもしれない)
入浴料金 大人1、500円 
入浴施設 内風呂・露天風呂男女交代制2
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ドライヤー(立ち寄り湯の場合、貴重品はフロント預かり)
観光スポット 赤穂城跡、歴史博物館、大石良雄宅跡長屋門、大石神社、花岳寺田淵記念館、坂越、日生漁港、牛窓、岡山、姫路
お土産・食事 食事は施設内不可。食事処は赤穂市内に多数。 土産は上記の「塩味まんじゅう」
近くの温泉 塩田温泉、加古川温泉、佐用温泉、生谷温泉
赤穂市HP
観光協会HP
呑海楼HP
http://www.city.ako.hyogo.jp/
http://www.ako-kankou.jp/
http://www.donkairo.jp/
雑記帳 いまなお、日本人の心に残る赤穂四十七士討ち入りのストーリーは、赤穂市ホームページ「赤穂浪士」を参照。
http://www.city.ako.hyogo.jp/samurai/story.html

NHKの大河ドラマの第1回は1963年4月からの「花の生涯」、そして第2回目が東京オリンピックの1964年に放映された「赤穂浪士」。大石内蔵助を演じた長谷川一夫が厳かに「各々方、討ち入りでござる」と言った台詞が今も記憶に残る。
赤穂温泉は、山陽自動車道赤穂ICから国道250号線を経由して約6km、赤穂市街の東側、瀬戸内海を眼下に見る岬の先端にあり、民宿や公共の宿を含めて10軒ほどの宿が点在する。
住所が赤穂市御崎にあるので赤穂御崎温泉とも呼ばれている。


この一帯は瀬戸内海国立公園内に位置し、御崎から坂越までの約7キロの海岸線は絶好のドライブコースで、途中には展望台や遊歩道、レストハウスなどが整備されている。
春は5000本の桜、夏は海水浴やキャンプで賑わうようだ。


湯量が不足していた赤穂温泉だが、平成12年12月から新しい源泉からの給湯を開始した。

温泉宿に共通しているのが客室からのオーシャンビュー。
目の前には沢山の船舶が行き交う瀬戸内・播磨灘、天気が良ければ小豆島がくっきりと望める。
これに加えて近くの漁港から揚がる海の幸が売り物だ。
赤穂市は兵庫県の西南端、岡山県との県境にあり、町の中央を名水百選に選ばれた千種川が流れている。
南は瀬戸内海・播磨灘に面し、海岸線は瀬戸内海国立公園の一角を占めている。気候は温暖で雨量が少ない典型的な瀬戸内海型気候に属している。

この気候を活かして、江戸時代以前から製塩が盛んで、「差塩(さじしお)」というにがりを多く含ませたものが「赤穂の塩」として全国に知られた。
現代の赤穂土産は、小豆餡に赤穂塩を効かせた「塩味まんじゅう」。
赤穂藩が将軍家にも献上したという、すっきりとした上品な甘さの小さな饅頭だ。

しかし赤穂といえばなんと言って赤穂義士(赤穂浪士)。
元禄15年12月24日(西暦1703年1月30日)、大石内蔵助以下の四十七士が、本所松坂町の吉良邸に討ち入り、炭小屋に隠れていた上野介を討ち取って、主君・浅野内匠頭長矩の仇を討った。
赤穂では、毎年12月14日に赤穂義士祭が開催され、県外からも多数の観光客が訪れる。
赤穂における浅野家の菩提寺・花岳寺
大石内蔵助以下の遺髪を埋葬したという花岳寺の義士の墓。他に大石神社や大石邸長屋門などのゆかりの地もある。
江戸における浅野家菩提寺・泉岳寺(港区高輪)には平日でも線香の絶えることはない。墓石は縁起物として削られている。
大石内蔵助と並び忠臣蔵の人気義士、高田馬場の仇討ちで知られる剣客・堀部安兵衛の墓石(泉岳寺)。
赤穂温泉 呑海楼 (兵庫県)
   
元勤務先の同期入社10人による赤穂1泊の旅。幹事に無理をお願いして、車で現地に直行して別行動、赤穂温泉の2軒の宿で立ち寄り入浴、その後赤穂義士ゆかりの地も訪れた。尚、この日に備えて、東京滞在中に四十七士が埋葬された港区高輪の泉岳寺も事前に参詣しておいた。
宿泊した「かんぽの宿赤穂」の部屋から見た播磨灘の夕方
赤穂温泉には、温泉仲間のARご夫妻とともに岡山県備前市にある国宝・閑谷(しずたに)学校観光の帰途に、対鴎館に立ち寄った。もう5年ほど前だ

今回は勤務していた会社の同期入社の10人で赤穂温泉に泊まることになり、幹事に無理を言って、自宅から単独で車で行き、対鴎館で2回目の入浴、そしてもう一軒、ここ呑海楼に立ち寄り、その後、赤穂義士ゆかりの地を周った。

呑海楼に立ち寄ったのは、「海を呑み込む」という壮大な旅館名が気に入ったからだ。

由来は、どうやら江戸時代後期の儒学者で、「日本外史」で知られる頼山陽が、この地の景観を評して残した書に基づくものらしい。

宿は創業が昭和39年だが、懇意にしていた阪急電鉄の創業者・小林一三翁が、ここには眺望と新鮮な魚介類と赤穂塩があるのだから旅館を経営してはどうか、と薦められたのがきっかけのようだ。
高台にあって、立派な石積みの上に建てられた品格がある外観
本館は瀟洒な2階建て(背後に4階建ての別館)、坂道を上った先の玄関までのアプローチもよく手入れされた日本庭園風。
入浴を請うために入ったロビー・ラウンジも広々としていて、お馴染みの派手な赤絨毯でばなくシックな青味がかった敷物だ。
高級旅館の雰囲気が漂い、立ち寄り入浴を請うには少々気が引ける。
入浴料金も立派で1500円、気軽に立ち寄れる金額ではない。
立ち寄り湯の時間帯は11時30分から2時30分迄と短い。
女将と思われる女性からフェースタオル(持ち帰り)を渡され、風呂はいったん館を出て道を隔てた露天風呂へどうぞ、と言われた。

浴舎は道路から一段低い狭い敷地にあって、小さいながらもなかなか風情がある。
左手が男子、暖簾をくぐった先に4,5人入れば体がつきそうな狭い脱衣室がある。
宿泊客用のアメニティが揃っていて、立ち寄り客も自由に使える。
崖までの狭い敷地にある湯屋。ここに立ち寄り用の駐車場(4,5台分)がある。
狭い脱衣室だが、アメニティが置かれ、冷水器も置いてある。
限られた敷地を上手に使って、桧だろうか屋根がかかった木造の風呂とL字形の岩風呂が造られている。
前者は2人くらいで満員、後者は5,6人が入れる大きさで、何れからも瀬戸内の海を見下ろせて気分爽快だ。

温泉は含む弱放射能のカルシウム・ナトリウムー塩化物温泉、やや白灰色の濁りが見える。源泉温度が30.2℃と低いので加温している。泉温は露天風呂が低めで、のんびり浸かろうと思ったらこちらだろう。
立ち寄り湯の場合は、ここ、露天岩風呂と呼ばれている館外の風呂しか入れないが、館内には大浴場の他に巨岩を組んだダイナミックな大岩風呂もある。

客室は25室、2名1室で平日は18,500円、休前日で20,500円(税・サ込み 入湯税別)が標準。
1室あたりの人数が増えると割安になり、特別日の割り増しや、割安のプランもあるので、詳細は下記の宿HPを参照下さい。

宿泊したわけではないので、料理・部屋・スタッフの接遇は分からないが、フロントやロビーの雰囲気からして、掛け流しにこだわらなければ、料金に見合った満足は得られるように感じられた。
眺望が素晴らしいロビー