所在地:香芝市


香芝市の人口は約65,000人、古代史の舞台である二上山を南に仰ぎ、西側は大阪府下の市町と接する宅地化が進んだ町である。二上山の麓で産出される金剛砂(ざくろ石/ガーネット)は太古の昔の火山活動によってざくろ石が地表に出て、風化し砂となったものである。続日本記にもその名前が登場し、剣や鏡の研磨剤、大粒なものは装飾品として大宮人に珍重されてきた。またここで産出する硬質のサヌカイトは打製石器として利用され、石器・縄文時代研究の有力な材料を提供している。今日でも、地元ではこれを利用した焼き物や宝飾品が特産品となっている。
温泉名:かしば・屯鶴峯(どんづるほう)温泉


屯鶴峯
、まことにユニークな名前である。これは二上山の噴火によって噴出された火砕流や火山灰が水中で堆積して、その後の地殻変動によって地上に現れたもの。これが鶴が群がっているように見えることからこの名前が付いたもので、香芝総合公園の近くにある。温泉は市の総合福祉センター内にあり、平成10年10月にオープンした。地元市民の利用を優先しているためか、立ち寄り湯として温泉情報誌にはあまり掲載されておらず、また市外からの入浴者は地元住人の倍、奈良県内の公営温泉施設としては最高額の1000円を支払うシステムになっている。
住 所 香芝市逢坂1丁目374−1
電 話 0745−79−7526(温泉受付)
交通機関 西名阪高速香芝ICから3.6km
近鉄下田駅から1km
施 設 食堂、喫茶、休憩室、ラウンジ、自動販売機他駐車場100台以上
泉 質 単純温泉(泉温30度)
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間 11:00〜20:00 (受付は19:30分まで)
定休日 木曜日、祝日、12月26日〜1月5日
入浴料金 市内在住 60才以上300円、中学生〜59才500円、小学生300円   
市外在住 中学生以上1000円、小学生500円
入浴施設 内湯男女各1、露天風呂男女各1、ジェットバス、打たせ湯、寝湯、水風呂など
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー
観光スポット 屯鶴峯二上山、石光寺、当麻寺、法隆寺、信貴山
お土産・食事 食事は施設内で可
近くの温泉 大和神の牧温泉(虹の湯)、太子温泉(大阪府太子町)、高田温泉(さくら荘)
香芝市HP
http://www.city.kashiba.nara.jp/index.html
雑記帳 私のもう一つの趣味が古代史研究、その中で登場する二上山は連峰の金剛山葛城山ともども豊かな自然、歴史と伝説の山である。
二上山は大阪府と奈良県の境にあって、駱駝の背のような形をしていてわかりやすい。季節の花々が楽しめるほか、登山道沿いには悲劇の皇子・大津皇子墓などの史跡が数多くある。
一説では邪馬台国の女王卑弥呼の墓と言われている巻向の箸墓古墳は、逢阪山(今も名前が残る穴虫峠)の石を「昼は人が作り夜は神が作った」と日本書紀に記されている。
施設名:香芝市総合福祉センター(最終入浴:2002.12.11)
温泉がある福祉センターは遠くから見ると、まるで鶴が翼をひろげたように見える。これも上記の屯鶴峯をイメージして設計されたものであろうか。温泉施設は清潔、内湯に露天風呂の他、ジェットバス、打たせ湯、水風呂なども付属している。内湯は石作りで5x4メートルくらい、むしろ隣にあるジェットバスの方が広い。源泉は30度の単純泉であるが、循環・消毒を慎重に行っているためか塩素の臭いが感ぜられた。露天風呂は小型のものであった。入浴料の割引制度のためか高齢者の入浴が多かった。
ここの施設で感心したのは、温泉の詳細な分析表と入浴の際の禁忌症と注意を別刷りにして配布していることで、他の施設では見られない良心的な配慮であった。
データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。
かしば・屯鶴峯温泉 香芝市総合福祉センター (奈良県)