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談話室兼湯上り処
「日本秘湯を守る会」の提灯がかかる。
木材をふんだんに使用したロビー

2010年9月データ更新・写真追加

貝掛温泉・貝掛温泉館 (長野県)
貝掛温泉館は日本秘湯を守る会の宿。温い露天風呂が大のお気に入りで、管理者のベスト10に入る温泉宿。3年半ぶりに再訪(今回は立ち寄り湯)したので、若干の記事更新と写真を追加する。
同じ町域にある(越後)湯沢温泉は、川端康成の名作「雪国」の舞台になったことで、一躍その名が知れ渡ったが、こちらは「奥湯沢貝掛温泉」と紹介されている場合もある。
湯沢温泉とは対照的に、貝掛温泉は秘湯の趣きが漂う。
それでも越後湯沢温泉街からは12km、時間にして20分ほどでやって来れる。

この日は国道17号線を北上、新潟県に入って20分ほどで貝掛温泉への案内板が見えてきた。
荒れた私道を通り、大きな川幅の清津川を跨ぐ狭い橋を渡りきると、貝塚温泉館が正面に見えてきた。
旅館の横には、清津川に注ぐカツサ川が流れ、奥には高い堰から流れ落ちる滝があった。


貝掛温泉は標高800mの自然豊かな谷間にあり、開湯は約700年前と言われ、土地柄だろうが上杉謙信の隠し湯と称されている。
温泉は、江戸時代から眼病に効くと言われ、昭和初期までは目薬として発売されていたそうだ。
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)

前回購入した魚沼産のコシヒカリ。5kgで3,800円だった。

自宅で食したが本当に美味しかった。
もちろん宿の御飯も。

山菜のサラダ(別掲)
虹鱒のお造り
料 理

風情ある内湯2景


35℃前後の温い露天風呂。

●2006年6月宿泊の際の記事・写真

館 内
施設名 : 貝掛温泉宿 (宿泊日:2006.6.11 平日2人1室@15,000円) (立ち寄り湯:2009.10.19)
所在地 : 南魚沼郡湯沢町 

2010年10月改訂

岩魚(いわな)


白壁に黒木の格子が入った瀟洒な外観、内部も木材をふんだんに使い、どこもよく磨かれて、かっての豪農の家を感じさせる。

最近、同じような山間の旅館が、こんな雰囲気をもっと洗練させて和風モダンな造りにし高い宿泊料金をとるが、ここはそんな気負い・気取りがなくて、いたって居心地がいい。

従業員の接遇も、客の機嫌を取るような態度でなく、ごく自然に振舞っている。
この日は平日にもかかわらすず、多数の車が駐車しており、そのナンバーが全国区、かなり人気の高い旅館と推察した。

一軒宿・庄屋造りの貝掛温泉館。

温泉名 : 貝掛(かいかけ)温泉 
旅館の横を流れるカッサ川。手前は全国を旅する愛犬アル。

最後、こんな細い道を通った。

住 所 新潟県南魚沼郡湯沢町三俣686
電 話 025-788-9911
交通機関 関越自動車道湯沢ICから約12km
施設(日帰り用) 食事処、休憩所、売店、駐車場
宿 泊 28室 湯治:10,650円~ 一般:12,750円~
宿泊料金は宿泊人数・曜日・年度等で変わるので下記HP参照ください。。
泉 質 ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
適応症 不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照)
入浴時間〔外来) 午前11時~午後2時 
定休日 年中無休
入浴料金 大人1,000円  土・日・祝日・特定日は1,200円(予約不要)
入浴施設 内湯・露天風呂とも男女各1  宿泊者は午後9時で男女交代
浴室備品 シャンプー、ボデイソープ・ロッカー・ドライヤー
観光スポット ニ居の本陣・三俣の脇本陣
スキー、トレッキング、岩原ゴンドラ
苗場スキー場
お土産・食事 館内で昼食可能 ・土産購入も館内で可。
近くの温泉 越後湯沢温泉・六日町温泉・大沢山温泉
湯沢町HP
観光協会HP
貝掛温泉館温泉HP
http://www.town.yuzawa.niigata.jp/
http://www.e-yuzawa.gr.jp/
http://www.kaikake.jp/
雑記帳 数年前から恋焦がれていた貝掛温泉。今回。その夢を果たすことが出来た。ここは、日本秘湯を守る会の会員旅館。10ヶ所のスタンプを集めると、泊まった旅館の一つに無料で宿泊できる。その恩典は、間違いなく、ここで行使するだろう。・・・と書いたが関西から遠く、別の宿で権利行使、再度の宿泊は実現していない。

日帰り入浴時間は午前11時~午後2時(受付終了・入浴は午後3時まで)。
料金は大人1000円、但し土日祝は1200円。
御座敷休憩(2名以上)1人2500円(入浴料込)
昼食可能:
貝掛松花堂弁当3150円(これのみ予約)、貝掛御膳2500円、かご膳2200円ざるそば・うどん700円、きのこそば・うどん9000円、天ざる・そば1260円

風呂は文句な素晴らしい。
風呂は「内湯+露天+露天」と「内湯+露天」の組み合わせ。
浴舎は平成5年の建築らしいが、すでに湯気が木材を十分に湿らせて、黒く変色しつつあり雰囲気タップリだ。

2つの内湯は大小の違いがあるが、大きな梁が渡された吹き抜けの高い天井、壁は鉄平石と桧、湯船の縁は御影石で同じ設計だ。
湯船は2つ、大きい方には泉温36度のまろやかな源泉が加水・加温無しで注がれている。この温さが絶妙、なんとも心地よい。目の前の露天風呂の脇にある源泉から生まれたままで注がれ、気泡が体にまとわりついてくる。


室町時代の僧が旅行記(梅花無尽蔵)で、貝掛温泉を記述しているそうだが、その当時と同じ所から湧出している。
海の幸は皆無、これほど山と川の食材に徹した夕食は珍しい。中性脂肪の数値が悪く、ライトな料理が好みの私には嬉しかった。
しかし、若い人や肉を好む方には、あまりにローカロリーでもの足らず、時間がたつとお握りかラーメンでも欲しくなるかもしれない。 
加温した小さな露天風呂

反対側から内湯を見る。

奥の大きい方が源泉風呂、手前は加温風呂。

掛け湯処

内湯の天井の豪快な梁

風呂場への暖簾(この4文字の意味を知りたい)

●今回撮影写真

もう一つの小さめの風呂は41度前後に加温されていて、冬なら最後にここに浸かって出るのがいいかもしれないが気泡が体に付かない。

露天風呂は、ガイドブックにもよく紹介されるここの名物風呂で、30人が一度に入れる大きさ。
大小の岩石がバランスよく配置されている。2mほど離れた小屋から新鮮な温泉が注がれている。

湯の温度は低く、これまた感涙するほどに心地よい。2時間、3時間でも浸かっていられるだろう。
ここには、別に小さな加温された風呂があり、寒冷期には、これが必要かもしれない。


もう一方の露天風呂は小さめで、加温された湯が注がれて源泉風呂は無い。
しかし夜間に男女が交代するので、不公平は無い。

立ち寄り湯の場合、この源泉露天風呂は男性用になっているので、女性は残念ながら入浴できない。

浴室への廊下
10畳+広縁の角部屋(T付)

●左2枚は2009年10月撮影

清涼感があって、とても美味しかった。真菰・ワラビ・アケビの芽・アオダツ・うるい等9種類のサラダ。
朝 食、魚沼産コシヒカリの御飯。

10月、本場魚沼盆地で収穫されるコシヒカリは日本一のブランド米、館内外でこれの演出がされていた。宿で本場のコシヒカリを購入することも出来る。

川端康成が「雪国」を執筆した越後湯沢温泉「雪国の宿 高半」
これは料理でなく、上記サラダに使用されている山菜の説明
風 呂
湯沢町は、人口が約8,200人、新潟県最南端に位置している。
東京方面から湯沢町へ国道17号線を利用してやってくると、途中、群馬県との県境である三国峠の下をトンネルで通過する。

上杉謙信が三国峠越えするために通った道は三国街道と呼ばれ、現在の国道17号線にもこの名が冠せられている。
この峠は、戦国時代、上杉謙信が関東平定のため、27年間で14回も越えている。

江戸時代に入ると、湯沢は越後と江戸とを結ぶ三国街道の宿場町として栄えてきた。

苗場をはじめとする18ヶ所のスキー場と越後湯沢温泉を有し、就労人口の80%が第3次産業に従事している観光の町だ。

また、日本屈指のリゾートマンション密集地でもある。
1970年代後半からのバブル期には100棟ほどが乱立して景観を損ね、治安の悪化も招いたという。