温泉サイト仲間の「やなぎ」さんから紹介いただいた山梨市の日帰り温泉施設、正徳寺温泉初花。
初花はやなぎさんのご推薦通り、湯量豊かな源泉掛け流し、珍しいモール泉は滑らから肌触り、私が好む温めの温度、いくらでも浸かっていたい素晴らしい温泉施設だった。
関東周辺に住む人でも県庁所在地の甲府市は知っていても、県名と同名の山梨市を知らぬ人がけっこう多い。
2005年3月、近隣の町村と合併して市域を広げた山梨市は、JR中央線・中央自道車道・国道20号線を通じて首都圏から100kmの地域圏にある。
市域の標高差が300m〜2000m、面積の80%を森林が占め、北部の甲斐甲武ヶ岳に代表される秩父山系や西沢渓谷などは、秩父多摩甲斐国立公園の域内にある。
山梨県と言えば、ブドウや桃などの産地であるが、同市にもワインメーカーが数多くあり、市営の笛吹川フルーツ公園では一年を通じて、さまざまな果物が生産されている。
東京の実家往復の際には中央道を利用するが、果物の季節には、国道勝沼ICまたは一宮長御坂ICから国道20号線に降りて、沿線のブドウ(勝沼)や桃(一宮)を買うのを楽しみにしている
ブドウの季節にやって来たので、いつもの直販所で皿一杯に盛られたものを試食しながら買い込んだ
山梨県と言えば、桃・ブドウを思い浮かべても、温泉をイメージする人はそれほど多くない。
また、ある程度は知っていても、積極的に山梨の温泉に泊まりに行こうと思う人はごく限られているように思える。
しかし、豊かな温泉県とは言えないまでも、県下最大の石和温泉をはじめ、湯村温泉、富士山を間近に仰ぐ富士河口湖温泉、日本百名湯に選ばれた南アルプス山麓の西山温泉(慶雲館)と奈良田温泉(白根館)、信玄の隠し湯の下部温泉、ラジウム泉で知られる増富温泉、笛吹川沿いの川浦温泉(山県館)などけっこう数が多い。
私はこれ以外にも秘湯の趣が深い芦安温泉・桃の木温泉(追って掲載)で宿泊している。
一方、甲府盆地には掛け流しの日帰り施設が数多く点在していて、これらを周るのが楽しい。
その中の一つがここ正徳寺温泉初花だ。
甲府盆地北方にある日帰り施設・韮崎旭温泉。緑色の湯が惜しみなく縁から流れ出ている。
桃の木畑に囲まれた正徳寺温泉温泉・初花に辿りつくのは大変難しい。
ナビに電話番号を入れたら住宅街の中に入ってしまった。
ならばと住所を入れても、国道・県道・畦道をうろうろする次第となった。
迷うのは私ばかりでなく、ここを紹介下さったやなぎさんも同じことを述べておられるし、他のサイトでもこのことが書いてある。
周辺を15分ほど走り回って、ようやく初花への小道を見つけた。
偶然に見つけたので、具体的に道順をここに書くことが出来ない。
そこでパンフレットにあった地図をスキャナーし拡大したものを添付するので、もし行かれる場合はこれをコピーして持参することをお薦めする。(初花のホームページの地図は分かりにくい)
さてこの温泉の由来は、初花のHPによれば次のように書かれている。
『[ もともとは豊富な井戸水を利用して養鰻業を営んでおりました。その後、鰻専門店として、山梨市駅前に店舗を構えました。
ところが、養鰻業の方々に「なぜ当店の鰻は病気にもならずに元気がよいのか?」と評判になり、もしや「井戸水が良いのでは?」と分析したところミネラルが豊富で水温も若干高いことから温泉を掘削をしたところ、丸1年後の平成元年、地下945メートルの地点で38℃の温泉が出ました。
おりしも、桃の花が満開の季節でしたので「初花」と名付け、料理も温泉も楽しめる日帰り温泉施設「初花」がオープン致しました。』
館内風景。もともと鰻専門の食事処を開業していたので、初花にも80席の食事処があり、専門の鰻を中心にした御膳料理等を食べることが出来る。
正徳寺温泉・初花外観
風呂・温泉は文句なく素晴らしい。
内風呂・露天風呂・寝湯・蒸し風呂・サウナ・打たせ湯など多種の風呂があり、この点はスーパー銭湯並だが、違うのは大深度まで掘削した温泉は自噴で200リットル、動力引き上げで800リットル(何れも1分毎)と湯量豊かなこと、その上、植物起源の有機物を多く含んだ珍しい琥珀色のモール泉であることだ。
源泉温度は40℃、そのため一部は加温しているかもしれないが、主要の風呂は36℃と38℃との表示が有り、実際入浴してみると温湯(ぬるゆ)が好きな私には垂涎物の温度だ。その上、かなりのヌルヌル感で極上の肌触りである。
主要な風呂は掛け流しだが、一部は加温・循環かもしれない。
入浴料金600円はとても割安に感じる。有料の休憩所もあり、昼食もここで取って、長居すると生半可な温泉宿に泊まるより大きな満足感が得られるだろう。
内湯、左側の湯舟は38℃、右側の湯舟はジャグジー
36℃の大きな露天風呂、前方の建物は蒸し風呂。
心地よい寝湯
住 所 |
山梨県山梨市正徳寺1093−1 |
電 話 |
0553−22−2502 |
交通機関 |
中央自動車道一宮御坂ICから約20分
JR中央本線山梨市又は春日居町駅からタクシーで約5分
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施 設(日帰り) |
食事処・売店・休憩所・駐車場
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泉 質 |
単純温泉 |
適応症 |
不記載(理由は「温泉の基礎知識ー温泉の効能」参照) |
入浴時間 |
10時〜21時30分 |
定休日 |
毎週木曜日 |
入浴料金 |
3時間 大人600円 子供400円(0才〜小学生)
延長30分毎に200円 子供100円 |
入浴施設 |
内湯男女各1、露天風呂男女各1、サウナ、寝湯、打たせ湯、蒸し風呂他 |
浴室備品 |
シャンプー、ボデイソープ、ロッカー、ドライヤー |
観光スポット |
・地元:笛吹川フルーツセンター、苺・桃・ブドウ狩り、桃開花鑑賞、西沢渓谷・ハイキング
・近郊:昇仙峡・富士五湖・清里 |
お土産・食事 |
施設内で食事可能 |
近くの温泉 |
石和温泉・湯村温泉・塩山温泉・笛吹川温泉・川浦温泉・三富温泉・一宮温泉・岩下温泉・御坂温泉・ももの里温泉・山宮温泉・ほったらかし温泉など多数(日帰り施設多し) |
山梨市HP
初花HP |
http://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/
http://www.hatsuhana.info/info.html |
雑記帳 |
同じ山梨市の市域に人気の日帰り温泉施設がある。
愉快なネーミングのほったらかし温泉のあっちの湯とこっちの湯だ。
ここは甲府盆地を眼下に、遠くに富士山が見える素晴らしい眺望を持つ風呂が2つある。
詳しくは当ホームページの記事を参照。
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データは変更されている可能性もあります。事前に施設のHPでご確認ください。