脱衣室で泉質などをメモっていたら、ご主人が声をかけてくれ、湯上り処で備え付けのハーブ茶をいただきながらしばしお話をした。
先代の時代は温泉は黒湯だったが維持管理・清掃が大変なので、ご主人の代になって新たに温泉を掘削したところ、100mも行かない所で温泉が出てきた。
汲み上げ直後は透明な水だったので温泉ではないと思ったが、時間の経過と共に黄色くなり、もしやと思って分析を依頼したところ、「都内では珍しく、かつ素晴らしい泉質」とのお墨付きを貰ったとのこと。
確かに堂々たる泉質(上記)の温泉であり、循環にもかかわらず肌触りも滑らか、ご主人の自慢が十分に理解できた。
温泉貯蔵タンクと高い煙突。
浴室のタイル画の一部、滝は3段、日光・霧降の滝を思い出させる。
フロント前、狭いが立派な湯上り処。
面の看板には「そうだ!近くの温泉に行こう」のキャッチコピーが。
施設名 : はすぬま温泉 (入浴日:008.4.11)
データ (データは変更されている可能性もあります。お出かけ前にご確認ください。)
品川区五反田駅と大田区蒲田駅を結ぶ東急池上線。駅は蓮沼駅。
大田区という名称は、終戦後、当時の大森区と蒲田区が合併して両区の一文字を組み合わせたものであり、歴史ある町名ではない。
大田区は東京都の東南部にあり、東は東京湾、北は品川・目黒区、北西は世田谷区、西と南は多摩川を挟んで神奈川県川崎市と接している。地形的には、北部の丘陵地帯(武蔵野台地)と南東部の多摩川の沖積地と埋め立て地からなる低地帯から成っている。
丘陵地帯は関東大震災後住宅化が進み、東京を代表する高級住宅街の田園調布をはじめ、雪谷・久が原などがある。
一方、江戸時代は漁村だった低地帯は、海苔の養殖が盛んだった土地柄で、その後埋め立てが行われ、住宅と工場が密集する商業・工業地域となり、京浜工業地帯の一部となっている。
川崎市と合わせこの地区は、東大阪市と並んで、我が国の製造業を下支えする技術集積地帯である。
また、国内線の基幹・羽田空港も大田区内にある。
大田区は、「大森の貝塚や日蓮宗大本山・本門寺がある大森地区」「東京を代表する高級住宅街・田園調布がある調布地区」「JR蒲田駅と東急電鉄の東急多摩川線・池上線のターミナル駅が接続する蒲田地区」「羽田空港の湾岸地区」に分かれる。
先日、関東地区日帰り温泉のガイドブックを購入したら、東京都のページの冒頭に次のような記述があった。
「東京はいま、近い、お手頃、納得の湯がひしめく温泉天国。
以外に知られていないのは、東京のあちこちで温泉が湧き出すこと。個性的なテーマパーク温泉からご近所の銭湯まで多彩だ。」
その(温泉)銭湯だが、都内でも大田区が突出して多くその数は30ヶ所前後あると思われる。、中でも蒲田地区に温泉銭湯が集中していて、その上、この一帯は、全国でも珍しい黒い温泉(黒湯)が地下の比較的浅い所から湧き出ており、これを利用している銭湯が多い。
その黒湯は、神奈川県横須賀・鎌倉周辺から東京湾岸に沿って大田区・品川区・江東区さらには千葉県内房までの深度100mから1000mにかけて湯脈がある。
この黒さは、古代の草木の成分が地下水に溶け込んでできた冷鉱泉である。
蓮沼温泉は、東急池上線蒲田駅の一つ手前、蓮沼駅からすぐの住宅街にある温泉銭湯である。
東急池上線蓮沼駅から徒歩2分にある蓮沼温泉。
長女の出産のために上京、娘夫婦が住む大井町のマンションに滞在した。産後、母子とも順調で一段落した平日の雨の中、娘婿がPCから打ち出してくれたマップを片手に、先ずは徒歩でいける品川区の「西品川温泉宮城湯(追って掲載)」で入浴、その後、東急大井町線・池上線を乗り継いで蓮沼温泉に向った。
温泉銭湯・はすぬま温泉は、東急池上線の終点・蒲田駅の一つ手前、蓮沼駅から五反田方面に線路に沿って徒歩2分ほど、商店街が切れて住宅街に入ったばかりの右手にある。
後で分かったが、当サイトの掲示板にお便りを寄せていただいているオーストラリア在住「カプチーノ」さんの母上のご実家が、ここから徒歩数十歩の距離にあるとのことで、その偶然に驚いた。
東京都の銭湯料金430円を支払って風呂場に入ると、正面に日光・霧降の滝をイメージしたような雄大なタイル画があり、その手前に真湯を使用したジェットバスや電気バス、一番左側に温泉を使った4m四方ほどの浴槽があった。
温泉の 色は黒ではなく、珍しくも黄緑色がかっており、泉質はなんとナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉という立派なもの、循環だがしっとりした温泉だった。
黄色がかった温泉。前方の小さな浴槽は加温していない源泉風呂。その奥にサウナがある。
とても清潔な雰囲気の脱衣室。番台は無い。
長女の出産のために上京、一段落したところで住まいの品川区大井町に近い温泉銭湯を2ヶ所巡った。その内の一つが都内では珍しい黄色味がかった蓮沼温泉だった。