夏のオートルートを歩く

2010年6/29〜7/5

モンブラン山群からスイスのヴァリスアルプスへ

  
 5年前にツール・デュ・モンブランを歩いた。次はオートルートにしようと山友と決めていたのですが、山友の心境の変化や色んな事情があって実現せずにいたのです。諦めきれずにいた私はネットで見つけた西ケ谷さんのHPを見て、アルプ・プランニング・ジャポンにコースや手続きをお願いし、ガイドは亜津美さんにと思っていた。ということで私がアルプ・プランニング・ジャポンにメールしたのが1月です。目の前にある山行もあって、なかなか計画が進みませんでした。でも山友のリーダーや、語学に堪能でしっかり者のAさんのお陰でこの日を迎えることができたのです。

 6月29日  シャモニ―ーダム上部―ーリフトーープラフルーリ小屋


 シャモニーのホテル「パークホテル」へ、8:30分にガイドの亜津美さんとアルプ・プランニング・ジャポンの岡本さんが来て説明を受けたあと、専用バスで7日間のオートルートの縦走に出発です。車が上れる所まで行ってもらいましょうと亜津美さん、ドライバーさんが頑張ってダム上部にあるホテル・ディクセンスの駐車場まで入ってくれました。リフトで少し上に上がり、小屋で昼食用のサンドイッチを購入してもらいます。ハムとかチーズの色んなサンドイッチが、ハム、チーズと言いながら長椅子に亜津美さんがならべてくれます。ツナと言ったので、すぐにこれにしようと頂いたのが大変なことに!というのも機内食とシャモニーのレストランの食事で、すでに私の胃腸は悲鳴を上げていたのです。直径20p近くもあるサンドイッチはバターがたっぷりと塗られずっしりと重い。三分の一ほどしか食べられなかった。
 今日の行程は2時間余りの歩行なので、緩やかな道を咲き始めたお花を楽しみながら歩いた。プラフルーリ小屋に着いてすぐにビールをと言っていた人もいましたが、私は体調が良くなかったので少し横になって寝た。出発前の航空会社のトラブルとか時差とか食べ物とか、シャモニーに着いて休まず3日間歩いた。色んなものが重なっていたように思う。それにしても他の9人は皆元気なのです。

 
 岩場もありましたが、歩きやすくしっかりしているのでとても楽です。高所にあってこの広い谷や雄大な景色に、スケールの大きさを感じます。

  

 谷歩きが多いいです。峠を越えてプラフルーリの小屋へ                   上にプラフルーリ小屋が見えています

         
               アルペンハウスウルツ                      シュタインボック
 花は咲き始めのようです。 シュタインボックが谷の上に駆け上がったり下りたり走り回っていた。動きが早く遠いのでうまく撮れなかった。
小屋に着いてから、亜津美さんは明日上る峠の様子を見に行ってくれた。こんなに雪が残っているのは初めてだとも言っていた。  

 6月30日  プラフルーリ小屋―ーダム湖―ーディス小屋 
 
 朝、小屋を出てすぐに峠への急な登りになります。雪の表面が硬くなっていて滑りやすいので、軽アイゼン着けます。亜津美さんに手伝ってもらう人もあり、ガイドさんも大変だな思った。峠までは30分もかからなかったと思う。ここからは太陽が当たっていて歩く道には雪は無かった。ディス湖畔に沿って平坦な広い道を、湖の端まで歩く。湖畔から離れ少し上った所でランチです。日本の山行では考えられないほどの時間を、ランチタイムに取ってくれます。山を眺めながらのひと時はリラックスできて疲れも溜まりません。

 
  峠までは軽アイゼンをつけて登ります                                     ディス湖(ダム湖)

 
ディス小屋までは、この素晴らしい景色を眺めながら歩きます。登りはゆっくりと、少しでも危険な所は、ガイドの亜津美さんが手を添えてくれ、緩やかなt所はしっかりと歩きます。
 
野山をハイキングしているような感覚で歩けます。
       
       ディス小屋の見える所で最後の休憩
 

 7月1日  ディス小屋〜アローラ

 昨夜のディス小屋にはカラビナやハーネス、ピッケルなどクライミング用の装備がたくさんあった。小屋の中では大きな身体の山男達でムンムンしていた。ガイドの亜津美さんに言わせると、以外とそのへんの山を登って下りてくるだけかもよと言っていた。部屋は2段ベッドで、私は上で寝ることになり、上に上るハシゴが直径2センチもないような丸い棒なので、滑ってとても上りにくく怖かった。
 翌朝、アローラから上がって来た高山ガイドのクリストフ(男性)と一緒に、シェイロン

          
                 モンブラン・デ・シェイロンとディス小屋の前を流れるシェイロン氷河を横切る

        
ガイどが凍っていないから、アイゼンを着けないで行きますといったが、表面は凍っていな  この垂直のハシゴ、私達はハーネスを着けてロープで
くても、所どころ凍っている部分が出ていたり、クレパスもあったりでかなり緊張しました。   つないで上りましたが、経験のないもの同士で?ぐのっ                                                          て、かえって怖かったです。

       
               ハシゴで上った所が、「パ・ド・シェーブル峠」、遠くにマッターホルンも見えます。(中央)

 

                  
 
                  
                                         アローラ 
 アローラに早く(2:40)着いたので、小さなお店で明日の昼食ようにパンやフルーツを買ったりしてから、ホテルの部屋でくつろぐことが出来ました。
 
                                 
 


 7月2日  エボレーヌ〜トーラント峠〜モワリー湖〜チナール

 エボレーヌのハミテージHから、専用バスで車の上れる所まで上ってもらい、そこからハイキング開始です。シャモニーに6/25日に着いて、翌日からずっと歩いている。たまには景色を眺めながら車で上るのも嬉しい。2時間余り歩いてトーラント峠へ。ヴァリスホルンとかの山並みを眺めながら、休憩と写真タイムをとります。ランチの場所にするには風があって寒かったので少し下りてからにしましょうと亜津美さん。緩やかに下って広々とした湖の所でタップリのランチタイムです。スイスに来てから始めて、パラパラッと雨が降りましたが、雨具を着けるほどでもありませんでした。その後モワリー湖ノオ方へ、緩やかなみちを緑の絨毯にお花畑、ラララランと鼻歌が出てくるかのようにのんびりと気ままに歩きました。

         
                 早朝のアローラ
   
                      バスで上った所はこんなに素晴らしい展望でした

     
                    トーラント峠から                                トーラント峠(2,918m)

                 
                                アニビエの谷のお花畑

                 

                 
                                モワリー湖

                         
2010年・海外の山旅 オートルート3日〜5日