ケプラートラック
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3泊4日のケプラートラック Independent Tramping |
1日目 ティアナウ湖の南端Dock Bayのビジターセンターから歩くコースなのですが、私達はホテルから5,6分で行けるボート乗り場からボートでブロードベイへ渡ります。NさんとIさんはてっきりティアナウ湖の周りを歩くのかと思っていたら私達と一緒にボートに乗った。 ![]() トラックは広くてしっかりした道なのでザックが大きくてもゆっくり歩けばさほど苦にならない。 Luxmore Hut(1085m)まで700m位の登り、森林限界に出るまでの森の中は幽玄の世界に入ったかのような雰囲気で白い髭のような苔が苔むした大きな木に垂れ下がり、一面白くぼやけたように見えます。どの木も白く斑点模様で枯れた木のように見えますがそうではないようです。 ミルフォードトラックとはまた違う最古の森の息づかいが伝わってくるようです。昨日は風邪気味だった身体もゆっくりと汗を流しながら神秘の森を歩いているうちに治ったようです。 ティアナウのボート乗り場 ホリフォードやキーサミットは軽いザックで良かったのですが、ケプラーはシュラフや自炊用の食材も入っていて荷物も重い。まだまだと思っていた森林限界にあっという間に出た。ラクスモーハットまで45分と標識があってちょっと拍子抜けの感じ。それでも嬉しい、急な登りは終わり明るく開け緩やかな稜線にはデージの花が一面に広がり、池塘が点在する。もうすぐ小屋かと思うとすっかり肩の力も抜け、ルンルンになってお花の写真を撮ったりしながら思い思いに歩いた。 ![]() ![]() 途中の広々とした所でランチにしても良かったのですが、初めてなのでとりあえず小屋に行ってどのようになっているか確認してからにします。コントロールゲートからティアナウ湖の辺をブロードベイまで歩いてもよかったのですが私達は省略したのでハットに着くのが早かったようです。ベッドを確保してから明るいテラスでランチを食べお天気も良さそうなのでMt・Luxmoreに今日のうちに登っておこうとなって往復2時間半のラクスモーまで歩いた。 ![]() ティアナウ湖を囲む山々 ![]() ティアナウ湖を見下す山頂にケアが飛んで来た 測量用の標識が立つラクスモー山頂(1472m)で ![]() ラクスモーの山頂へはトラックから離れて15分ほど登ります。 ![]() ![]() 山頂は爽やかで気持ちよく360度の展望で、どこまでも澄んだ空気に下に見えるティアナウ湖(NZで2番目に大きい)それを囲む山々 が美しい。なんて素晴らしいんでしょう。まだ3時です、ゆっくりと山頂を楽しむことにします。帰りに小屋近くの鍾乳洞へよってから 小屋に戻ります。 |
2日目 朝起きてみると外はガスで見通しがありません、雨も少し降っているようです。昨日のうちに山頂へ行って良かったと思いました。朝食を済ませ出発の用意が出来たのが8時半、日本人以外の方は寝ているかまだ起きたばかりの人たちが多いようでした。私達は日本での山行感覚だから朝はゆっくり寝ていられず、まして10時11時出発と云うのは考えられないのです。でもこちらのトレッキングのスタイルは天気が悪ければ良くなるまで待とう、ピークにこだわらず歩くことを楽しむようです。私達はガスの中雨具を着て出発しました。あとから考えてみると夜9時頃まで明るいのだから天気の様子を見てから出発をしても良かったのです。 、 ![]() 今日はケプラートラックのハイライトコ−ス。お天気が良ければ周りを山々に囲まれた稜線歩きのはずです。 歩き始めは少し雨も降っていましたがフォレストバーンシェルターに着く頃には雨も上がり明るくなってきました。外でも良かったのですが、あまりにもサンドフライが多く座っていられないのでシェルターの中に入って食べます。 アルファー米にお好みでフリカケやチリメンジャコを入れたおにぎりや、お湯を注ぐだけのスープとか味噌汁です。日本のアルプスを縦走する時でもこんな物なので特にひもじさも無く美味しかった。 フォレストバーンシェルター ![]() ![]() こんな稜線がしばらく続く、晴れていればどんなに良かったか。 ガイドブックにはヤセ尾根と紹介されていましたが しっかりした尾根で歩きやすい。 ![]() 稜線からの眺め ![]() 稜線からの眺め ![]() オールドマンベア(苔)が木に垂れ下がっている。 ![]() ![]() ![]() ニュージーランドの山ではデージの種類のように白色の花が多いですね。平地になると黄色系もあります。 ![]() ![]() 森の中では苔の種類だと思いますが、変わった苔が木に着生して太陽の光を浴びてとてもきれいでした。 稜線歩きも終わりジグザグの急坂を下りかけた頃、青空が広がってきました。眩しいくらい明るい日差しが苔むした木々の間から差し込んできます。もう少し遅く出れば良かったかと少し残念に思います。暗くなるまでには充分時間があるので、稜線まで引き返してもの考えもちらっと浮かびましたが、何処までも続くかと思うくらいの長い坂道、早く小屋に着いたほうが賢明です。 ![]() 小屋までの長い下り、 河原に降りて澄んだ水に手をつけてみる。思ったほど冷たくない。やはり水のある風景は 癒されます。 アイリスバーンハットに着いた時、小屋にはまだ1つのパーティが入っているだけだった。ベッドを確保してから近くにある滝を見に出かけたが、私は長い下りで膝に違和感を感じてたので大事をとって休養することにした。まだ2日間ある、自己管理をしよう。日本にいるときと違い気をつけなければと思う。縦走の山歩き、今回つくづく思ったのは、「何処でもよく眠れる、よく食べれる、胃腸が丈夫」な人は元気に山歩きが出来るということでした。私以外の7名のバイタリティに感心し、自分の弱さを自覚してもっと身体を鍛えなければと思ったのです。 ![]() ![]() アイリスバーンハット |