古事記編纂1300年記念事業
「竹田恒泰」先生記念講演会レポート
平成24年9月10日(土) 09:30
レポート作成: 植村佳史
奈良市の田原地区まち創り推進協議会(会長:浦辻俊一)と奈良竹田研究会による「古事記編纂1300年記念事業」記念講演会(後援:県・市・市教育委員会)が9月1日に、古事記編纂者の太安万侶の墓陵を有する奈良市立田原小中学校体育館で開かれ、旧皇族・竹田家出身の慶応大学講師、竹田恒泰氏が「古事記と太安万侶」と題して講演した。
今回のこの記念公演は、地区住民(特に青少年)に対して、奈良市田原地区にある歴史的価値を再認識し、新たな地域創りに臨む人材の育成に貢献する事と、奈良県内外からも多くの参加者を得て、古事記編纂者:太安万侶が眠る、奈良市田原地区を知って頂き、地域の活性化と古事記編纂1300年記紀万葉プロジェクトの支援に繋げて行く素晴らしい機会にしたいとの思いで開催され、当日は県内外遠方より約200人が参加され大盛況であった。
講演で竹田氏は、「古事記」を知るには、先ず天皇について知らなければならないが、判りやすいのがマッカーサーノートであり、今から67年前に日本を占領したGHQ最高司令官がD・マッカーサー元帥は、僅か半年で天皇と日本人の絆を理解し、アメリカ本国に天皇について送った電報には、「天皇を裁判にかけて殺してしまうと、後100万人の米兵を追加動員しても統治できないであろう。それどころか向こう何百年も復習の殺し合いが続くから天皇は絶対に殺してはいけない」と進言したと公式文書であると説明。故に大日本帝国憲法を改正して第1章に天皇を国民の象徴と記入する事を指示したと指摘。そして天皇とは国民の為に祈る存在であると説明された。
そして古事記とは、当時の日本国政府が国内に伝わる古今の情報を調査し作成した正式な歴史書であるが、昭和54年頃迄は、多くの歴史学者達によって偽書であると言われて来た。しかし昭和54年の太安万侶の墓誌の発見によって、偽書説は立ち消えになった。正に世紀の大発見であり、発見者の竹西英夫さん(94才)に、よくぞ発見して下さいました、日本の歴史が証明された瞬間であったと大いに感謝と称賛をされた。
又、太安万侶については、古事記編纂にあたり当時日本語は使われていたが、日本語を書き記す方法が無かった為に、それを編み出した大天才である。竹田恒泰氏は日本の4大天才の一人が太安万侶であり偉大な人物であるとし、そして太安万侶の眠る田原地区は「日本の歴史が証明された地」であると絶賛された。
講演終了後は、昭和54年に発見された「太安万侶の墓誌のレプリカ」も発見者の竹西英夫氏(94才)のご厚意で、特別公開され竹田恒泰氏と参加者は興味深く見学されていた。(終り)