市民環境委員会(1)
「奈良市防災ハンドブックの実戦活用を急げ!」
平成26年2月7日(金)
質問: 植村佳史/答弁: 危機管理課長
奈良市防災ハンドブックについて
●【植村・質問-1】
地震と水害、土砂災害等のハザードマップが掲載されています。自助、共助の観点からして、正しく使えば、かなり生存率を上げる事が可能と成るのですが、実際にその地域での運用方法(各自主防災組織でのハザードマップの作製運用)等がわからないままでは、効果が十分に発揮できないと考えますが、その使い方等の指導についてどのように考えているのか、お聞かせ下さい?
■【危機管理課長・答弁-1】
地震、風水害並びに土砂災害における対策、非常持出品等の備え及び避難所マップをイラストも挿入して見易くさせていただきましたので、各世帯で保存版として活用していただきたいと考えております。
また、来年度は、過去の災害資料をデータ化する予定であり、今回の防災ハンドブックの避難所マップのデータも取り込む計画をしております。活用例として、自主防災・防犯組織に、防災訓練等において、この地図データを基に避難経路等の検証をしていただき、地域のニーズもお聞かせいただき、改善していくことも考えております。
◆【植村・コメント-1】
自主望組織には、このハザードマップで地域での災害時の危険度を炙り出す事で、危険の認識度が飛躍的に向上し、自助共助の行動が大きく変わると思います。今後はハザードマップを使用した図上訓練ができるように指導を要望しておきます。以上で終わります。
●【植村・質問-2】
奈良市防災ハンドブック(保存版)が配布され、良い評価であると聞き及んでいますが、大規模災害が発生した時に、水や食料、衣類等、毛布等の支援物資を被災地に円滑に届ける為には、災害時に物資をどこに集約し、備蓄場所から避難所に、どのように配分して輸送や搬送をするかを、計画にいれておく必要があり、あらかじめマニュアル化しておかなければならないと考えますが、現状はどのようになっているのかお聞かせ下さい?
■【危機管理課長・答弁-2】
奈良市地域防災計画においては、災害対策本部内に救援物資に関する総合対策チームを設置し、救援物資集積拠点として中央体育館及び中央第二体育館に開設、仕分け作業の後、避難所に配送するとしています。しかし植村委員ご指摘のマニュアルは、まだ作成できていない状況ですが、平成25年9月に奈良県が奈良県倉庫協会と「災害時における救援物資の保管等に関する協定」を締結しておりますので、倉庫管理の専門業者と奈良県との連携も含め、今後、検討してまいりたいと考えております。
◆【植村・コメント-2】
支援物資が届く前に、備蓄物資を搬送しなければならない場合は、どのような方法で搬送するのか、マニュアル化をしておかないと、協定の締結だけでは、絵に描いた餅に成るのでは無いかと懸念します。
●【植村・質問-3】
災害時の要援護者名簿について、防災ハンドブックP17には「避難行動要支援者について」と項目が掲載されていますが、市と自主防災組織とのあらかじめ名簿情報の共有が必要であると考えられていますが、どのようになっているかをお聞かせ下さい。
■【危機管理課長・答弁-3】
災害時の「避難行動要支援者名簿」についてでございますが、作成手順として、民生児童委員に避難行動要支援者の調査をしていただき、それを福祉政策課がまとめて、危機管理課及び消防局に提供されます。危機管理課においては、その名簿を帳票化して、自主防災・防犯組織と共有しております。今後は、警察、社会福祉協議会等の避難支援関係者とも共有する枠組みも検討してまいりたいと考えております。
◆【植村・コメント-3】
自主防災組織は、様々な団体から組織されていますが、災害時には、その隷下の組織まで共有しておかなければ、有効に行動できないと思います。その隷下団体との共有する協定の指導を要望しておきます。
●【植村・質問-4】
消防団と自主防災組織との連携について、大規模災害時に頼りになるのは、土地に詳しい町の消防団であるが、その消防団も高齢化等で年々減少傾向である事から、日常的に消防訓練に取り組んでいる消防団に比べ、自主防災組織は災害時のノウハウに乏しいのが現状であります。そこで両者の連携化が推進されていますが、現状はどのようになっているのか、お聞かせ下さい?
■【危機管理課長・答弁-4】
各地区の消防団、自主防災・防犯組織及び自治連合会とは、平時から、防災面だけでなく防犯面でも緊密に連携されていると伺っています。
自主防災・防犯組織にとって、消防団は、地域に根ざした消防機関としての期待が大きく、地域の防災力の向上のためには不可欠な存在と認識しています。大規模な地震災害だけでなく風水害等の災害においても、消防団と自主防災・防犯組織及び行政の連携が円滑に図れるように態勢整備に努めたいと考えております。
◆【植村・コメント-4】
消防団は防災訓練のノウハウを持っており、各自主望組織の幹部として、入ってもらう事が有効だと思われます。またその事で、自治連合会などからも、減少する消防団や自警団組織の団員数の減少問題が如何に地域の安心安全に必要かという事も良く認識して頂けると思います。ぜひその指導もお願いしたいと要望しておきます。