3月議会 一般質問(3) 消防団の装備品について
平成25年3月6日(水)
質問: 植村佳史/答弁: 福井 副市長
経年劣化が進む、官給貸与の消防団の防火依や装備品を更新せよ!
●【植村・質問】
消防団及びその装備品について、東日本大震災と福島原発事故が発生してから、2年が経とうとしております。あの東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県で、死亡・行方不明となった消防団員は計253人に上りその内で、住民の避難誘導や救助活動等の、公務中の犠牲者が8割を占めており、消防庁は今後は災害時の消防団員の安全をどう確保するのか、再発防止のために取り組んでおられるとの事です。
さて、本市の消防団の年末消防警戒の視察に伺ったおりに、消防団の方々から聞いたお話では、官給貸与品である消防装備品や防火依が、経年劣化で著しく安全性について「火災現場に出動するのには不安を覚えている」との事で、高価な「防火依」を私費で購入されておられるとの事でした。又同僚議員に聞くと、ヘルメットも耐久年数が遥かに超えており、安全性を損なっているとの事でした。
市民を守る為に身体をはって災害に立ち向かう、究極のボランティア集団の消防団の方々にも、仲川市長の予算削減優先施策の影響で、精神的に追い込まれておられるのかと感じ、私費購入の新しい防火衣を見せて頂いた時、その場で私は「申し訳ありません」とお詫びを致しました。
さて、奈良市の安全安心を守って頂いている男女消防団員の命を、守る装備品の更新と管理をどのようにされており、私費で購入しなければ成らないこの悲惨な現状について、今後どのようにするお考えなのですか?
■【福井 副市長・答弁】
被服をはじめとする装備や施設等の更新につきましては、年次計画等また各分団の要望を踏まえ更新を図らせて頂いており、管理につきましては各分団長にお願いしております。ただ現在非常に厳しい財政状況であることから、各分団からの装備品等更新のご要望について、外観上からの老朽度合を勘案しながら優先順位をつけ実施しているところですが、すべてのご要望にお応えできていません。
先程議員から、消防団が私費で装備品を購入しておられる現状をお聞きし、地域の安全・安心を守るため、過酷な現場活動に従事して頂き、日夜献身的に活動をいただいております消防団員の安全確保と事故防止については、より安全性の高い装備品・防火衣は必要であります。
又貸与させていただいております他の被服等につきまして、各分団装備品の状況を詳細に調査したうえで、できる限り早急に順次更新を進めていけるよう前向きに検討してまいります。
◆【植村・コメント】
消防団の方々の装備品についてですが、天災は忘れた頃にやってくる」とよく聞きますが、災害には天災と人災があって、あの東日本大震災は両方が一緒にやってきた様なものだと感じております。天災はいつ襲来するかが判りにくいので、常に備えなければなりませんが、人災は避けなければならないものであります。
今回の消防団の方々の安全対策については、装備品や防火依は災害や火災時には、団員の命綱となるものでありますから、人災にならないように避けなければなりません。先ほどの副市長がご答弁で各分団装備品の状況を詳細に調査したうえで、できる限り早急に順次更新を進めるよう前向きに検討して行く旨の回答を頂きましたので、人災を避ける迅速な消防施策を行って頂けるよう要望しておきます。