奈良市議会報告

9月議会 一般質問(1) 職員物故者慰霊祭について

平成24年9月11日(火)
質問: 植村佳史/答弁: 市長

●【植村・質問-1】

奈良市職員互助会主催の奈良市職員物故者慰霊祭は、昭和42年より毎年開催されてきましたが、互助会事業の見直しで、本年度から開催しないと一通の手紙によって連絡がありました。互助会事業に、とやかく言うものではありませんが、市職員OBの方々や現職職員の方々から「物故者慰霊祭の廃止は大変寂しさを感じる、なんとか継続はできないものか?」との声が寄せられています。

そこで職員物故者慰霊祭は、自治体発展に献身され、お亡くなりなられた方々も含まれている事から、その自治体で実施する方法は無いのでしょうか?

2点目に、地方公務員(全職員)は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当っては、全力を挙げてこれに専念しなければならないとい、服務の宣誓を行っています。

昨年の東日本大震災や台風12号で被害を受けた各地の自治体においては、殉職された職員の方々の追悼慰霊祭が行われていますが、本市においても市職員・消防職員も災害復興支援で災害地に職務派遣され献身てきに職務遂行をされておりますが、その方々が万が一災害支援等で殉職された場合でも、市長は、この様な「慰霊祭」はされないのでしょうか?

■【市長・答弁-1】

職員物故者慰霊祭について、今の社会情勢の中で、本市の元職員・元市長・元議員などに限定して、税金を使った慰霊祭を行うことは、市民の理解を得られないと判断したため、廃止させていただきました。

又、災害復興支援に従事された職員が、万が一職務遂行中に亡くなられた場合でも、今後、慰霊祭を行う予定はございません。

職員物故者慰霊祭
職員物故者慰霊祭

●【植村・質問-2】

今の市長のご答弁を聞いて大変憤りを感じます。

私は必ずしも公費をかけて慰霊祭を行うべきだとは言っておりません。例えば公費「0」のゼロ事業で行ってもよいのでは無いのかと思うのです。この事業はお金の問題では無く、トップである市長が先頭を切って行う事に重要な意味があるのです。

市長が服務の宣誓を行った部下達、時には命がけで市民を守ると誓いを立てた職員達を思いやる「心」が重要で、この「心」の繋がり事業が職員物故者慰霊祭であり45年間も続いている由縁です。前回迄に合祀されている霊位(物故者)は元市長19名、元議員289名、元職員874名の合計1182名の霊位が合祀されておられます。そして本来今年の慰霊祭で合祀されるはずであった霊位は、元市長1名、元議員2名、昨年自殺された4人の職員を含め62名の合計65名が未だに合祀されておられません。さぞかし霊位、御霊並びにご遺族もお嘆きの事だとお察しする所です。

さて、そこで市長に再質問します。

1点目に、市長はこの物故者慰霊祭のどのような目的で行われ始め、今日に至っているのか詳しくお聞かせ下さい。

2点目に、この慰霊祭には289名もの議員も含まれている事から、廃止にあたり、土田議長に相談されましたか?

■【市長・答弁-2】

昭和42年に、鍵田元市長が職員の慰霊の為に始められたと聞いており(カンニングペーパーを受け取り)、職員に敬意を表する事は理解するが、やはり「時代に合わない」と考えています。又、土田議長にはお伝えしておりません。

◆【植村・コメント】

職員物故者慰霊祭について、私達の物故先輩議員方も289霊位がおられます。それなのに、土田議長に相談も無いと言う事は、議会軽視であります。遺族の方に関しても、ひどい仕打ちですね。

さて、市長は職員物故者慰霊祭に関して、今、後ろからカンニングペーパーをもらわれましたね!あまりご存じないのでご説明します。

この物故職員慰霊祭は昭和42年に、故鍵田忠三郎元市長は就任後に、誕生月の職員を毎月集めてお手製のカレーで毎月お誕生会を開催され、そしてお話し会を重ねるうちに感じられたのが、これらの職員がやがて定年を迎え市役所を去って行く時の心中を受けとめられました。

人生の一番大切な期間、30年、40年と市役所の仕事一筋に掛けてきた誓いを立てて貢献してきた職員にとって、定年とは言え市役所を去ってしまうと市役所とのご縁が切れてしまい、これは市にとってもご本人にとっても物心両面にわたる大きな損出であると考えられました。

そして、そうした心の交流を大事にすることが重要だと思い「職員物故者慰霊祭」が挙行され45年続いて来たのです。

当初は議員も2、3人の出席でしたが、やがて意味が理解され、自分達の先輩物故議員も一緒に供養するのだ、いづれ自分も一緒に入れてもらえると言うので、大多数の議員が参列されるようになり、職員の方々も定年で終りだと思っていたが、定年してからも慰霊してもらえるのだから、現職は元より定年後OBも奈良市の発展の為に死ぬまで、献身しなければ頑張らなければならないと思う温かいご縁が生まれてきたのです。

そうやって、できてきた慰霊祭を市長が潰してどうするんですか?

ただ、法律上、市が直接慰霊祭するのは、当時問題があるのではないかとの事で、市の互助会に委託して行われました。もちろん市長が中心と成って行われたのです。そうして、14年間続けられ、奈良市の為に、苦楽を共にする議員も職員も共に頑張ろうと言う温かい深いご縁が出来てきたのです。心と心の繋がりである行事が慰霊祭であり、市長が市民の為に全力で奉職する誓いをたてた集団である奈良市職員の方々が、物故されたり殉職された方々を、1年に1度の質素に行う慰霊祭がそんなに、市民の皆様に理解が得られないのでしょうか?

私は日本人として、市長の考えが理解できません。私は1247霊位に対して申し訳ないと感じています。

最後に、本来なら慰霊されておるはずの65霊位の為にも、仲川市長が「職員物故者慰霊祭」をされないのなら、形を変えてでも、私は1議員として慰霊祭を行えるように、議員の皆さまのご賛同を頂ければ、物故者慰霊祭を行いたいと思います。その旨申し添えておきます。

後援会入会フォーム

元気な奈良を、取り戻す!5つの政策。

ボランティアスタッフ募集

目安箱

ページ先頭へ