新々サラベン

創 業 的 経 験

〜サラリーマンの冒険 2003〜

サラベンシリーズ3周年


『サラベン』とはサラリーマン・ベンチャーの略です。
仕事や人生のメニューは、待ってても誰からも出てきません。
だから創業的経験!

創業的経験シリーズ もくじ 

第01話 VISIONを描け
第02話 看板
第03話 おカネ 
第04話 できる、本当に?
第05話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。
第06話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。その2
第07話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。その3
第08話 サラリーマンメリット
第09話 サラリーマンメリット頑固
第10話 おカネ:税金
第11話 おじいちゃんの時代のサラベン
第12話
お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:タダが始まり
第13話 お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:欲望
第14話
できる、本当に?
第15話
売り物:小間(こま)
第16話 お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:お金儲けのノウハウ
第17話
売り物:不満は買わない
第18話 起業成功への五要件
第19話
起業成功への五要件 その1 収入の確保
第20話
起業成功への五要件 その2 師匠を探せ
第21話
創業的経験(おカネ) 起業成功への五要件 その3 使わず稼げ
第22話 お客からすりよってくるコト 起業成功への五要件 その4 一人ですること
第23話 (おカネ) 起業三部  その1 立上部
第24話 (できる、本当に?) 起業三部  その2  熟練部
第25話
(上手な計画書の作り方) 起業三部  その3  理想部
第26話 (上手な計画書の作り方) その一  (意味)  どうしたいんや?
第27話 (上手な計画書の作り方)(できる、本当に?) なんで他の人やったら出来んのや? 
第28話 (上手な計画書の作り方) (したい、モデルはどこ?)  時流
第29話 (上手な計画書の作り方) なんでここやないとあかんのや?(固定費)
第30話
(上手な計画書の作り方) なんで儲かると云えるんや? (裏付けの裏付け、つまり根拠)
第31話 おさらいをしてみました。
第32話 サラベンの要点1(仕事や人生のメニューは自分で創ろう )
第33話 サラベンの要点
第34話 サラベンの要点
第35話 サラベンの要点 創業的経験したい、モデルはどこ?
第36話 おカネ  儲け方(所得)の種類
第37話 (お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由) デジタルの悪さ
第38話 (看板、人にあわせた表現)  錆びた看板
第39話 (売り物、人はガマンできる間は医者には行かない)  物で解決
第40話 (売り物、人はガマンできる間は医者には行かない)  パカードの三原則

(全ての題にに創業的経験という言葉が先につきます。)

コンテンツの泉に戻る!


第01話 VISIONを描け

不足しているものを欲する、これはWANT(要望)。
実現の可能性のあるものを望む、これはHOPE(期待)。
実現しそうもないものを望む、これはWISH(願望)。

全部、ダメ。
こんなことしてたら、ダメ。

夢みたいなことを考えないといけない。
夢みたいになればいいなーと思う。
ぜひ夢を実現したいなーと思う。
夢の実現を考えてみる。

いまは到達できそうもないけれど、
10年も20年もかけるという前提であれば、
実現しそうな高遠なるもの、これはVISION(将来像)。

VISION(将来像)をこころに描き、
目にみえるようにし、手探りする。
そして、向かって行く。
これが創業的経験のはじまりです。

さあ!    今年こそ、
サラリーマン ベンチャー を 始めましょう。

平成15年1月4日 


第02話 看板

サラ看(サラリーマンの看板)とは・・・。

看板は店の存在表現です。
知ってもらう、分かってもらう、認めてもらう。

駅のホームから見えるのが理想です。
車なら200m手前から見えるのが理想です。
歩きなら40m手前から見えるのが理想です。
夜の商売ならキラキラ電飾看板です。

このような目印としての見分け看板(袖看板)は、
サラ看なら、適材適所でキラキラが大事です。

お店にもよりますが、前を大勢の人が通っていても、
お客さんとして入ってくれないのは、よくあることです。
思いのほか、見てくれていないということです。

歩いている視線で通過するまでにみえるようにする
気づき看板(置看板)は、サラ看なら、
積極的で簡単明瞭な自己表現が大事です。

八百屋さんや魚屋さんは、店構え自体が看板です。
しかし、食堂は安くておいしいよを、
サンプルや湯気やニオイ煙を出して表現します。

入りたくなる、さそい看板(営業案内看板)は、
サラ看なら、挨拶・服装・身だしなみ、名刺です。

新規オープンでは、捨て看板の利用もありますが、
なにより、ベニヤの『仮看板』がおすすめです。

工事着手時より開業後3ヶ月までの期間かかげることで、
まえ宣伝にもなるし、ゆるやかで着実な立ち上げができ、
途中で改善が的確にできます。

見やすさは、実際にあげてみないと分かりません。
看板が分かりやすいかどうかは、実際に掲げて
お客様のアドバイスを聞いてみないと分かりません。
          
商売・商品名を3文字以内で書き、
子供やお年寄りでも分かるような看板なのかどうか、
お客様のアドバイスを聞いてみないと分かりません。

サラ看なら、関係諸兄にヒアリングすることです。

いずれにせよ、長く繁昌させていくには、
『看板にいつわりなし』がいちばん大事でしょうか。

平成15年1月11日 

第03話 おカネ

サラリーマン根性と経営者根性

退職すると、
税金や保険や年金は、自分で払わなくてはいけません。

毎月払いでもいいのに、一括払いをしてしまいます。
サラリーマンは、サッサッと処理するのを良しとされます。

ほかにも、
5年の返済が組めるのに、3年で組んだりしてしまいます。
サラリーマンは、サッサッと損得を図るのを良しとされます。

でも本当のところは、
支払いのことばかり考えてるのがプレッシャーで、 
早く楽になりたいから、短期で処理しようとしてるのです。

借金は、精神的に相当なプレッシャーです。 

しかし、経営者は借りたお金の運用を考えるのが仕事です。
お金を使って、お金を生むのが事業 です。
自分のお金は少しでも横に置いておかねばならないのです。 

経営者には、支払いに強い根性が要求されるわけです。

このあいだ、税金の払込みを4月分までしてしまいました。
少しでもまとまったお金があると、支払いにまわしてしまいます。
サラリーマン根性が抜けておらず、反省です。

平成15年1月18日 



第04話 できる、本当に?

お金をつかわず生かす
――――――――――――――――――――――
『100円の節約は、100円儲けんのといっしょ』
っていうけれど、ガマンするのは大変です。

スーパーの山とつまれたお菓子の百円コーナーの前で、
次のようなことを頭に巡らせました。

●遠くの商売人学校へ入ることになったと仮定。

ひとり暮しを始めるため、アパートの
敷金30万・前家賃5万・仲介料5万円と、
家財道具とかの費用も含め、50万円を親がくれます。

なにも考えず、支払いをし契約をしてしまいます。
そして、ジャスコとヤマダ電機に向かいます。

手元には、お金が3千円残ります。

しかし、創業的経験では、
家主さんに交渉をして、敷金を契約時は10万に、
残りは2万の10回払いにしてもらいます。

そして、買うのは安価な照明器具とカーテンのみにし、
家から送る衣類・フトン類・目覚まし・タオル・
なべ食器類とか、最低必要な分だけでスタートします。

何が必要なのか、最初は分からないからです。

手元には、お金が28万3千円残ります。

差の28万円を床に並べてみて、思案するのです。

●昼の12時になったから、何か食べなきゃとか、
よるの12時になったから、もう寝ないといけないとか、
思ってしまいます。

でも、本当におなかが空いてるのか、眠たいのか、
実際どこまでガマンできるのか、知らずにいるわけです。

もし、粗食弁当にし、深夜の2時間に受験勉強をしたら、
お金も貯まるし、頭も充実するだろうな〜と思うのです。

●りっぱな消費者として育て洗脳されてきたけれど、
お金をつかうのはガマンして、その貯まった分を
生かすように創業的経験ではしないといけません。

商売人の『生産』とは、お金を生かしてお金を産むこと。

平成15年1月25日 


第05話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。

“だから、うまくいかなかったんだ”シリーズ
その1    インターホンは3回目
―――――――――――――――――――
「ごめんくださ〜い」
インターホンを押しても、応答がありません。
待てどくらせど、ありません。
仕方なく、となりのお家へ行きます。

【改善ポイント】
「小林さ〜ん」と呼びかける。
いかにも宅急便であるかのように、
そして、イントネーションにも気をつける。

「小林さ〜ん」
インターホンを押すと、返答がありました。
客「はい、なんでしょう」
「保険の件で、お話をお聞きいただきたいのですが〜」
客「結構です」
インターホンを切られ、ガックリ。

【改善ポイント】
用件は絶対言わないこと、言うと断わられるからです。
「ちょっといいですか」
「この辺を廻らせてもらってるんですが、ちょっといいですか」
「リストで廻らせてもらってるんですが、ちょっといいですか」
と急かせること。

「大山さ〜ん」
客「はい」
「すみません、小中ともうします、ちょっといいでしょうか」
客「なんですか」
「リストで廻らせてもらってるんですが、ちょっといいですか」
客「リストってなんですか」
「はい、この辺のリストなんです、ちょっとお願いできませんか」
客「いえ、いま忙しいんです」
インターホンを切られ、ガックリ。

【改善ポイント】
『すみません』『お願いします』は、
絶対、言ってはいけない言葉。
悪いことをしにきてるんじゃないし、
お願いなんかでもないからです。
おどおどしてるのは、警戒心を誘発しているのと同じ。

「遠藤さ〜ん」
客「なんですか」
「ちょっといいですか」
「この辺を廻らせてもらってるんですが、ちょっといいですか」
「リストで廻らせてもらってるんですが、ちょっといいですか」
お客様が出てこられました。
はじめて、お客様が出てこられました。
「すみません、小中ともうします、住宅の件で参りました」
客「うちは結構です」
客「どうも、すみません」といいながら、扉を閉められた。
ため息がでた、ガックリ。

【改善ポイント】
「○○○のことで、お伺いしたんですけど」と用件をいうことは、
「帰ってほしい」といわせることと同じ。
それじゃ、どうすれば用件を切り出していけるのか、
それは次回の『作れ3っつの決め文句』でクリアー。

【とどのつまり】
1回押しても、応答なく、逃げ出したい気持ち。
でも、ガマンして20秒待つ。
2回目押しても、反応なし、立ってるのが恐ろしい感じ。
でも、ガマンして20秒待つ。
3回目も力強く押す。
ガマンして待ってると、インターホンから声が。

ファーストに出なければ、ホームインもありえない、
目的は、どうしてでも出てきてもらうことなのです。
飛び込み訪問は、会ってくれる人を探すのが仕事。

平成15年2月1日 




第06話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。その2

“だから、うまくいかなかったんだ”シリーズ
前回 その1 インターホンは3回目
   (目的は、出てきてもらうこと)

――――――――――――――――――
今回 その2 作れ3っつの決め文句
――――――――――――――――――
人の家を訪問したのですから、
自分の方から一方的にしゃべらないと落ち着きません。

でも用件をいってしまったが最後、
すごすごと帰らなくてはいけなくなります。

レターマンのいうように、
「セールスは、断わられてから始まる」
というのは、違うと思います。

断わられたら最後、もう、行けません。

「○○○のことで、お伺いしたんですけど・・・」は、
一番最後に言いたい言葉です。

これをうまく言いたいために、その前に警戒心をとき、
お客さんから好かれるようにならないといけません。
つまり、ナンパのせまり方と同じなのだと思います。

しかし、硬派の者にとっては、決め文句でも
つくっておかないと、とうてい間が持ちません。

教わったのは、

最初に「お忙しいのにありがとうございます」と感謝の気持ち。

次に、時候の挨拶「本当に寒いですね」

次に、ほめ言葉
「00さんのお庭の花きれいですね、何という花ですか?」

次に、街の話題「00さん、・・・・・、・・・ですか?」
 
ポイントは3っつ。
1.「00さん」と名前をくりかえすこと
2.「、・・・ですか?」と質問を加え、話してもらうこと
3.「ご用件は?」と聞かれるスキを与えないよう話すこと

せめて3っつぐらいは自分の決め文句をもっていると楽で、
少しづつ断わりにくい雰囲気づくりをしていきます。

目的は、用件出さず、自分を売ることです。

さて、打ち解けたら、いよいよ用件をもちだします。

当然のように、相手から出てくるのは断わり文句です。

このとき、どのように対応するかが、
次の『 その3 ガマンすること30秒 』です。

平成15年2月8日 



第07話 飛び込み訪問のミニ体験をしました。その3

“だから、うまくいかなかったんだ”シリーズ
前々 その1 インターホンは3回目
   (目的は、出てきてもらうこと)
―――――――――――――――――――――
前回 その2 作れ3っつの決め文句
   (目的は、用件出さず、自分を売ること)
―――――――――――――――――――――
今回 その3 ガマンすること30秒
   (目的は、ニーズを吐き出させること)
―――――――――――――――――――――
フランク・ベドガーさんは、自らの『セールス哲学』の中で、
「セールスとは、その人の欲しいものを見つけ、
 それを得るお手伝いをすることだ」と言っています。

つまり、その人の『ニーズを吐き出させること』が、
迅速で的確な成約に結びつくと言っています。

そこで、「000の用件で来ました」と最後の言葉を
言ったあとは、ニーズを探るため、30秒間黙って
相手のご返答をガマンしてお聞きします。

普通、知ってる人や、好きな人とは、話しはするけれども、
知らない人、嫌な人とは話さないし、取引きもしません。
だから、早く帰ってもらおうと相手は断わりを言います。

用件に対して、これこれの理由なので断わると言います。

フランクベドガーさんは、
「62%はうその断わりである」と言っています。

つまり、断わり文句に対し「そうですか」と、聞き流し法。
断わりを、一応軽く受け、さらりと聞き流すのがいいのです。

例えば、
「忙しい」に対して、
    「そうですか。お手間は取らせません、・・・・」
「間に合ってる」に対して、
    「そうですか。ご利用で何か特別に感じていることは、」

セールスの応酬話法というのは、
決して相手との議論に勝とうとするテクニックではありません。
できるだけ、やりとりせずに成約させるのがプロ中のプロ。

詐欺・エセ・ニセは、堂々としているじゃありませんか。

相手からのニーズの吐き出しが不充分な時は、質問法。
つまり、「いかがでしょうか?」と相手にツッコミます。

例えば、
「値段が高い」に対して、
    「どれぐらいでしたらいいんですか?」
「相談しておく」に対して、 
    「どなたにご相談されて決められるんですか?」
「考えとく」に対して、   
    「特に分りにくい点はどこだったでしょうか?」

言ったあとは、30秒間黙って相手のご返答を
ガマンしてお聞きします。
お客様のニーズの全体像がだんだん見えてきます。

これで、売り物は決定しました。

あとは、つよく断わられないように、
あっさり引き、しつこく訪問していきますと、
知ってもらい話ができるようになっていくわけです。

1回目 どこの人    (4日間以内に再訪問)
2回目 また来たの
3回目 しつこいわね
4回目 考えとくわ
5回目 熱心ね

そして、
成約の時「今後ともよろしくお願いします」と言われます。
完。

第一線でご苦労されてる営業の方々にとっては、
軽々しい表現を苦々しく思っておられることと存じます。
どうか、お許し下さい。

関西交流大学会員の皆様方の中にも、
元大手生保のAさん、大手旅行社のKさんはじめ
営業のプロがたくさんおられます。
ぜひ講習等を通じ、ご指導をたまわりたく存じます。

平成15年2月15日  


第08話 サラリーマンメリット

創業期
――――――――――――――――――――――
おすすめのドライブポイントがあります。

銀山で栄えた生野町工場団地の一画。
日本一おかき処、播磨屋本店
兵庫県朝来郡生野町口銀谷2428 
( 電話 0796-74-1000 )

広い敷地の大半を日本庭園づくりにしています。
館の売店では、コーヒー、お茶が無料で飲めます。

工場らしくなく、お店らしくなく、迎賓館似。
「おかきでこんだけ儲けたんか〜」と感心。

観光バスもお立寄り、なにせ駐車場ゆ〜ったり。
1000坪以上はある石庭。
「おかきだけでこんだけ儲かんのかな〜」と疑り。

「うまいこと儲けんな〜」
「ほんまに、うまいこと儲けんな〜」と独り言。

「よっしゃ、明日からおかき屋になろう」
なんて、子供じみたことを考えるのであります。

会社には、創業期、成長期、安定期があります。

創業期という、基礎をつくる時期。
成長期という、積極的に展開していく時期。
安定期という、守りに入っている時期。

成長的経験、安定的経験、
経営や管理のことも、一端を経験できます。
中に居るサラリーマンのメリットです。

しかし、どこの会社にもあった
創業期を知ることは、機会がないのです。

起業しようという時、
肝心かなめの創業期がイメージできず、
成長期や安定期の偶像に錯覚されます。

「キムタクみたいに、テレビにでよう」
と考え、行動にでるのは、ぶっちゃけ危険です。

平成15年2月22日 


第09話 サラリーマンメリット頑固

社長というのは、
どうして頑固なのでしょうか?

会社は法人であって、社長個人じゃないのです。
かたくなな態度は、横暴にさえみえます。

人の意見を聞こうともしないから、
理解のしてもらいようもないのです。

自分の考えや態度をくずしません。
これじゃ、みんなから嫌われても仕方なし。

それなのに、社長というのは、
どうして頑固なのでしょうか?

たぶん、どうしても
ゆずることが出来ない部分があるからです。

たぶん、臨機応変や柔軟な対応によって、
歪むことを嫌うからです。

たぶん、その場その時の小さな損得より、
大きな徳を守り続けたいからです。

サラリーマンの場合、社長頑固に対するのが、
気持ちが下向きなら、意地。
気持ちが上向きなら、意気。


おすすめのランチスポットがあります。
がんこ寿司二条苑
京都木屋町通二条下ル (京阪三条駅徒歩10分)
075−223−3456

建物や800坪の庭園はお見合いにもよし、
豪商角倉了以の別邸だったからです。
1500円の定食がおすすめです。

トレードマークのメガネ鉢巻頑固顔、
小嶋社長は昭和38年に大阪十三で、
4坪半のお寿司屋を28歳で創業されています。

だれに対して頑固であったのか、
何に対して頑固であったのか、
エピソードをお聞きしたい感じがいたします。


平成15年3月1日  


第10話 おカネ:税金

昭和25年以前は、
だれでも他人の納税計算書を見て、
うそをついていないか調べることができ、
脱税をみつけた人は通報できる制度でした。

しかし、具合の悪いこともあったため、
納税額の多い人だけの公開になりました。

長者番付に、
名をつらねるのはすごいことです。

取られるのが嫌な税金も、
「税金は払えば払うほど、
社会貢献してるのと同じや」と礼賛する
社長さんがおられました。

この社長さん、ある日、国税局の調査で、
出身地や家族のはなし、グチを言う税務署員の
雑談にうっかり乗ってしまい、
400万弱のお土産をわたすはめになりました。

走りはじめの者にとっては、
『税金や税務署』は、遠く先のことのはなし。
税金を払える気持ちってどんなでしょう。

越後の七不思議のひとつに、
『くそうず(臭水)』というのがありました。
とても臭い水で、不思議なことに、
この水がよく燃えるのです。

石油です。

税金がすばらしい石油に転じた時と、
きっと同じ気持ち。

平成15年3月1日 


第11話 おじいちゃんの時代のサラベン

昭和元年、大阪職業紹介所から紹介をうけた
52人について、職歴がわかっています。

独立開業に関わった人は、3名います。

一人は小学校を卒業し、
都会の生活にあこがれて離農し、
八百屋の小僧や郵便局の郵便配達を経て
長い間、あこがれていた豆腐屋を始めています。

もう一人は高等小学校卒業後、
染色学校で一年間修行し、
呉服商の見習として8年間働いてから独立したが、
失敗して現在は山田製麺所で働いています。
これから資本金をつくって
再び開業したい希望をもっています。

もう一人は神戸で酒屋をしていたが、
失敗して来阪し、
現在浪花活版製造所で外交員として働きながら、
再び開業のための資金を集めています。

この3人以外の人たちは、
職工や店員として働いています。

―――――――――――――――――――――

祖父の青年時代、長男以外は田んぼを
引き継げず、町に出てサラリーマン。
夢は独立自営。

52人中、2人が独立自営に失敗。
しかし、再び開業したい希望をもっています。

頑張れ〜。

平成15年3月15日  


第12話
お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:タダが始まり

有楽町のガード下に白菜の漬物がおいしい
焼鳥やさんがあります。
ここで白菜の漬物に
どっと七味をぶっかけて食すのを覚えました。
ビールにもお酒にもぴったり。

トウガラシ、山椒、アサの実、
青ジソ、白ゴマ、黒ゴマ、
青ノリの調合したものが七味です。

七味専門店は三軒だけです。
東京の中島商店、長野善光寺の八幡屋、京都の七味家。

京都の『七味家』は、
三百年間も同じ場所でお店をしてきたらしいのです。

清水寺、三年坂の角にあります。
もともとは「河内屋」という名の茶店で、
わらじ・清水焼・くすりを売っていました。

そして、音羽の滝で参詣修行した行者の方たちへ、
お湯にトウガラシの粉を入れた『からし湯』を
無料奉仕していました。

その後、これに香りのいいものを加えて
『七味』と名づけたところ、評判を呼び
自然と商品になっていったんだそうです。

今や、百貨店内の店舗売りや催事なども含め、
年商が7億2千万円です。

七味唐辛子・一味唐辛子・山椒の粉で、
一日平均200万円も売っています。

タダで出しているものに工夫を加える、
「これ売ってーや」の声がかかる、
自然と商品になる。

「七味は修行者への供養が始まり」

七味はピリッと辛いが、こころもからだも温かくなる。

平成15年3月22日


第13話
お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:欲望

 

値上がりする土地を買って儲けてやろう、
土地が値上がりして儲かりそうになってから、
土地を買って大儲けした人はいません。

土地を買って大儲けしようという人に対して、
土地を売って儲けた人は多いです。

欲深い人を
お客さんにするのが分かりやすいのです。

しかし、金回りがわるくなってきた時代、
欲望も失せてきています。

次元のちがう欲望に、
ビジネスチャンスをみつけるしか無いようです。

いま、企画中の三点をヒントだけご紹介します。

●24時間365日

●お客様は24名の限定

●ワーカーズコレクティブ学生版

さて、どんな欲望を相手にビジネスを
しかけようと云うのでしょうか?
推理してみて下さい。

平成15年3月29日 


第14話
できる、本当に?

子供社長

小中学生を対象にした教育プログラムで、
『お店やさんごっこ』ものがあります。


キッズマートというのがあります。
カリキュラムの概要をまとめてみました。

T.概要の説明(2ヵ月前、半日)
       ◎キッズマートの説明
       ●起業の6要素の説明  
       ●主催者の講話  
       ●チーム分け

U.事前の勉強(1ヵ月前、半日)
       ●役割決め(社長、仕入、会計、広告宣伝)
       ●目標・方針の決定  
       ●仕入商品の決定  
       ●広告宣伝計画
       ●資金調達(起業家銀行より)   

V.お店の準備(10日前、半日)
       ●店舗づくり  
       ●商品値段づけ  
       ●チラシやポップづくり   

W.本番と反省(丸一日)
       ◎販売活動(半日)
       ●収支計算 
       ●表彰式(売上トップ、利益トップ)  
       ●感想反省 

子供たちが、
一生懸命考えて頑張る姿が目にみえるようです。

取扱い商品を決めるために、
社会的センスが問われますし、
本当に儲かるのか、
リサーチするマーケティング力が問われます。

事業計画書、必要借入金の算出、
コスト計算、収支計算という
むつかしいこともやらないといけません。

仕入先を探したり、
チラシをつくるための表現もむつかしいし、
宣伝してまわらないといけません。

大変なことや、嫌なことが、否応無しに経験されます。
子供たちの苦労しながら、
頑張ってる姿が目にみえるようです。

とくに『社長役』になった子供が大変です。

会社名、店名、ロゴも
みんなで取り決めないといけないし、
店づくりや販売当日の準備は、
みんなで協力しないといけないし、
タイムマネジメントもしっかりしないといけないのです。

こんな子供たちのことを
最前線のサラリーマンの幹部の方にしてみれば、
ご自身の会社での経験を思い出しながら、
ほほえましくイメージされることでしょう。

しかし、『子供社長』の実体感を知ることはできません。

創業的経験によってだけ、近い実感が得られます。

平成15年4月5日  


第15話
売り物:小間(こま)

明治初年、東京府内で土地を貸して
1ヶ月に1円の賃料を得られる区切りのこと。

三年前、パチンコ屋さんの中で、
かわいい女の子のコーヒー立売りを始め、展開、
大成功をおさめた20歳の青年がいました。

パチンコ屋さんも、サービスの一貫として大歓迎。
タダでもいいから、是非やって欲しいと大歓迎。

無店舗販売、移動販売のすばらしいモデルです。

今はあちこちで真似られ、田舎成金の青年は
次のアイデアを模索しているようです。

小間代の無料は魅力です。

似ているもので、場借りの独立営業があります。

ヨーロッパのレストランや居酒屋の一部では、
ボーイがみんなテーブルの権利を持っていて、
自分の担当のテーブルが決まっています。

窓口から自費で食事や飲み物を買ってきて、
お客さんからの料金やチップ(1割程度)が
自分のものになるシステムです。

いくつかのテーブルが小間みたいなものです。

小間は、小さくとか、すきまとかの意もあります。

江戸時代、三越の前身、三井呉服店は、
反物売りを『小間切れ売り』に変え、
武家から、庶民にターゲットを移すことで、
飛躍的な繁昌をさせました。

売り物は、
営業力のある人なら、何でも取り扱えます。
商品力があるのなら、知らせ方を工夫します。

智恵だして、『売り方』も売り物に・・・。

平成15年4月12日 


第16話
お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由:お金儲けのノウハウ

売れているモノは、人間の本能をうまくとらえています。

アメリカの心理学者グループがこの本能を
うまく順位づけしました。
つまり、商売になりやすいものの順番です。

順位 本能
01.食欲
02.母性本能
03.健康
04.性愛
05.野心
06.愉快
07.所有
08.優越感
09.臭覚
10.群居
11.味覚
12.風采
13.安全
14.清潔
15.休息
16.家族団欒
17.経済
18.好奇心
19.能率
20.競争
21.協同
22.敬神
23.同情
24.模倣
25.遊び
26.支配
27.恐怖心
28.羞恥心

うまくしたもので、女性週刊誌の4大テーマも
『料理』『育児』『健康』『セックス』です。
1位から4位までがピッタシはまっています。

しかし、同グループの調べでは、
本能への真っ向勝負商品は、あまり売れておらず。

売れているものは、
結果として本能がとらえられているとのことです。
しかも、いくつかの本能が結びついているらしいのです。

「ややこしー、順番なんか意味ないやン」と思うのです。

やっぱり、お金儲けは難しいということなのです。
『売らずに、売れるモノないかいな〜』『ア〜ァッ』

平成15年4月19日  


第17話
売り物:不満は買わない

「店員さん、何で売らんのや」
「店主さん、何で買わんのか、分からんかー」

洗濯機がこわれたので、買いに行ったのです。
7軒行ったけれど、結局買わずじまいでした。

「すぐ欲しい」のに
「配達は早くても明日以降」の返事ばかり。

それも、当たり前のように言います。

すぐ欲しいから、朝10時から動いているのですよ。
こちらは。

「きょう中でいいので、何時なら持ってきてくれますか」
と譲歩しているのに、
「無理をいわれても困ります」との軒並み返事。

洗濯機ばかりでなく、クーラーがこわれたら、
テレビがこわれたら、冷蔵庫がこわれたら、
そんな時、代わりのモノがすぐ欲しいわけです。

頼んだモノをすぐ配達してくれるサービスが
欲しいわけです。

全自動か、何キロ用か、金額はいくらか、
それより、
今日配達できるかどうかの方が大事なことなんです。

お金をだしてまで不満は買いたくないわけです。

不景気だから売れないのじゃなく、
やれることをやってないのじゃないですか?
不満を無くすことをやってないのじゃないですか?

街の電気屋さんの生残り策としていかがですか?

『即配』。

ひとのフリみて、わがフリ直せです。
やれることいっぱいありそな・・・、自己反省。

平成15年4月26日


第18話
起業成功への五要件


行で好印象の街も、住んでみるといろいろ大変。
思っていたのと違うし、分からないことも多いし、
それなりの準備なしでは、大変なだけ。

●●●起業成功への五要件●●●

1.起業しようとする者は、
  勤め先から、のれん分けしてもらえるか、
  請負で仕事が採れるか、可能性を探ること。

2.起業しようとする者は、
  師匠を見い出す努力を続けること。

3.起業しようとする者は、
  おカネをできるだけかき集めてスタートし、
  余るようにケチって使うこと。

4.起業しようとする者は、
  立上げ時も、理想のモデルも未経験なので、
  下手に自らが手を出そうとしないで、
  専門家を上手に利用すること。

5.起業しようとする者は、
  三つの要素を持つこと。
    ・仕事で食っていける術の経験
    ・思いを形にした具体的な計画
    ・軌道にのせるまでの予備資金

 
旅行で好印象の街も、住んでみるといろいろ大変。
仕事も同じ。雇われながらしていた仕事が、
自分で切り盛りするようになると想像以上に大変。
でも、大変さの中に、新しい旨みも味わえます。

●●●起業三部●●●

――――――――――――――――――――――
 一 三 要       解         
 言 部 素       説               
――――――――――――――――――――――
 分 立 お  スタートから立上げまではプロを
 ら 上 カ  頼みにする方がよくて、その為の
 ん 部 ネ  資金は枯渇させることのない様に
――――――――――――――――――――――
 で 熟 経  業種標準数値になり、作業の方も
 き 練 験  慣れてくると、次は高収益体質へ
 る 部 則  の工夫を重ね償却をすすめる様に
―――――――――――――――――――――――
 し 理 計  ぶれることなく自己実現したい姿
 た 想 画  に向かって休むことなく努力工夫
 い 部 書  を重ね、目標を上方修正する様に
―――――――――――――――――――――――

三段階それぞれに対して、ポイントが違います。
一様にがむしゃらだけでは、智恵が無さ過ぎます。

第一目標は、
今までやってきた仕事のレベルにまで、
専門業者さんへの依頼で早く立ち上げることです。
出来るだけ、何もしないよう手を空けておきます。
そして、指揮官の役を全うするように全力を注ぎます。

分からない始めてのことに一生懸命になると、
メクラになって全体の切り盛りをしっかり出来ません。
そして失敗をすべてあなたのせいに皆んなします。
それが専門業者さんたちの責任逃れの策です。
あなたは、お金をだして任せて、しっかり責任を
全うするようにしてもらえば良いのです。

第二目標は、
勤めていた時と同じ業績の慣れた状態になったら、
余裕をもって、お客様の立場から、満足を充実させる
手立てを考え、高収益構造を模索していきます。

勤めていた時の償却は年月を経て少なくなっています。
でも何もかも新しく揃えてスタートしたあなたは
最初の月から多額を償却(借金返済ととらえて下さい)
していかねばなりません。
だから、もっと稼がねば同じじゃないのです。

第三目標は、
くたびれてきた時分に、今一度、
なぜ起業したのかの意味を自己反省します。
すばらしいことを考えていた当初の自分にかえります。
描いていた大きな夢に向かって休まず働くのです。

分からないことだらけでも相談に乗ってもらえます。
具体的な智恵も与えて下さいます。
人は実績のあるあなたの姿をみて組みしたくなるのです。

平成15年5月3日  


第19話 創業的経験(裏付け)起業成功への五要件 その1 収入の確保

起業失敗の第1位は売上不振です。

経営者は会社が宿命的にもっている
『倒産エネルギー』を肌で感じ、
危機感を常に持っています。

ところが、サラリーマンは、
まさか潰れることはあるまいと
どうしても思ってしまいます。

給料日を心配なんかしません。
毎月、振り込まれると思っています。

こんな経験しかもたない人が起業すると、
予測の収入はどんどん増えていくしか
頭にないのです。

先達が「6ヶ月間は収入がないと思え」
と教えてくださっているのに、
対応策など初めから無視していたように
しかみえません。

しかし、
実際はいろいろお考えだったと思います。
しかし、
ことごとく当てが外れたのだと思います。

誰も儲けのおいしいところを
気よくゆずる人などいません。

空いてる席なんかありません。
空いても激しい取り合いです。

起業成功の裏付けは、
収入の確保ができていることです。
収入確保の仕組みができていることです。

のれん分けや、請負いでの仕事確保が
できない人は、フランチャイズの良さも
一度見直してみて下さい。

フランチャイズのオーソリティーは、
http://www.fc-partner.comです。

平成15年5月11日  


第20話
 創業的経験(モデルはどこ?)起業成功への五要件 その2 師匠を探せ

起業したての時は、営業部長に徹しなさい、
社員が10人になると、経理部長に徹しなさい、
社員が30人になると、人事部長に徹しなさい、
とよく言われます。

寅さん映画にでてくる『タコ社長さん』は、
営業と経理とで日々ご多忙なのは、
ご存知のとおりです。

社長業のこなれには時間がかかります。
いつも、難問山積みです。

うまく、斯界での師匠社長に出会え、
みちびいてもらえなければ、
いつも手探り状態のまま、
そして、倒産ベクトルがはたらいています。

師匠社長の探し方は、
目標とする商売モデルを
探し求めることから始めます。

しかし、世の中はひろく、
探し求めて、尽きることはありません。

師匠社長は、その都度にあらわれます。
そして、
自己実現の自己(夢)も成長しています。

水上勉さんは「人、皆、師匠なり」
と言われました。
しかし、商売は生き死に、余裕はありません。

サラリーマンのときと同じです。
自分を引き立てて下さる師匠社長が
かならずいますので早く探し求めてください。

師匠を探せるかが分かれ目、
このことを分っているかが分かれ目です。

平成15年5月17日  Keizo Konaka

第21話 創業的経験(おカネ)
起業成功への五要件 その3 使わず稼げ

――――――――――――――――――――――
あるお店の箸袋にありました。
「長生きの歌」

1 今の世の中 何見ても
  あたまにくること多いけど
  腹を立てたら あきまへん
  世の中成る様になってゆく
  それよりウガイを励行し
  風邪を引かぬ注意して
  無理を絶対しなはんな

2 昔のことは みな忘れ
  自慢ばなしはしなはんな
  と言って誇りと夢だけは
  何時も捨てずに持っている
  それは心の内のこと
  あんたはえらい わしゃあかん
  そんな気持ちでおりなはれ

3 と言うのは おもてむき
  ほんまにゼニをはなさずに
  死ぬまでしっかり持ってなはれ
  人にケチと言われても
  お金があるから大事にし
  みんなベンチャラ言うてくれる
  内証やけれど ほんまだっせ

起業しようとする者は、
入りの算段ばかりして、
見こみでチヤホヤ金つかう。

本当に黒字になるまでは、
使わず稼ぐ、
これ、「商売長生きのコツ」
ほんまだっせ。

平成15年5月25日 

第22話 創業的経験(お客からすりよってくるコト)
起業成功への五要件 その4 一人ですること

――――――――――――――――――――――
私は反対します、こんな面白みに欠ける生き方。

― 『ひとりビジネス』成功集 ―
            小学館文庫 500円

いきいきライフを楽しむ独立起業の11人を紹介。

成功の秘訣として12か条を挙げておられます。

 1. 身の丈の起業を目指す
 2. 自宅をオフィスに、背負う費用は最小に
 3. 従業員は雇わず、身近なパートナーを大切に
 4. すべては一人でやる
 5. 目標以上のことはやらない
 6. サラリーマン時代から助走開始
 7. 複眼で世の中を見る
 8. 遺産に頼らず、財産を活かせ
 9. 資格はその分野の入場券にすぎない
10. 携帯電話・Eメール・人脈が三種の神器
11. 世間よしの心を忘れずに
12. 仲間ネットワークが孤独を救う

私は反対します、特に「4.すべては一人でやる」。

理由は三つあります。

理由その1 時間は有限
慣れないことに気をうばわれている間に、
月日ばかりが経ってしまいます。
開業の各エキスパートを頼みにするべきです。
お金で時間と手間を買うのです。

理由その2 共感が営業
お金をつかってお金をうむ、これが事業です。
また事業は、大勢のご協力の上に成り立ってます。
新しい取引で新しい共感者もうむのです。
お金を使わん人のところには、お金は来ません。

理由その3 仕事の役割
お金をだしても他の人ではできない、
起業の発端ともなった着想
『お客からすりよってくるコト』を
カタチにせねばなりません。
他のことをやってる場合じゃないのです。

私は反対します、中途半端な独立起業。
いっそ、何もしないで生きてくという
選択肢はいかがですか。

平成15年5月31日

第23話 創業的経験(おカネ)
起業三部  その1 立上部

―――――――――――――――――――
残念ながら、「期末在庫一掃セール」と
相似て、あまり魅力に感じられませんが、
「大創業祭」と銘打ったキャンペーンが
あります。

創業時分の気持ちにもどって、
お客様本位の営業をします、という意味?

どこの会社も、創業者の方はご苦労され、
うまーく、時流の後押しもあって、
ようやく今に至ったのだと思います。

どんなご苦労だったのでしょう?

うまーく、武田社長は、
たとえて、私に教えて下さいました。

●エンジンがかかるまで、
●自分ひとりがセルモーターで
●頑張らないといけない。

とうてい、及ばず、自己反省しきり。

おカネをお客さんからいただいて、
おカネを銀行へ収めて、

おカネをお客さんからいただいて、
仕入れ先へ、支払いをして、

おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
まとめたおカネを銀行へ収めて、

おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
仕入れ先へ、支払いをして、

おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
まとめたおカネを銀行へ収めて、

おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
仕入れ先へ、支払いをして、

おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
おカネをお客さんからいただいて、
まとめたおカネを銀行へ収めて、

・・・・・

おカネに執着する頑張りが立上げ。

平成15年6月8日 

第24話 創業的経験(できる、本当に?)
起業三部  その2  熟練部

――――――――――――――――――――――
ふつうの人がしている三つの大きな勘違い。

1)まさか、商売がつぶれるとは考えもしません。
  当たり前です、つぶれるのが分っていたら、
  最初から、誰もやりません。

  初期投資8千万円の店舗が閉店だと、
  家主さんに明け渡すまでに、別に費用が
  解体工事他で2千万円かかります。
  さらに、資産の大半を処分しますから、
  帳簿上、3千万円もの損もでます。

  話は10分の1としても、つぶれた時のことを考え、
  200万円ぐらいは、とっておかなくては
  いけないのですが、どの本にも書いてませんし、
  どっちみち受け入れがたい話でもありましょうし。

2)まさか、人のことで苦労するとは考えもしません。
  当たり前です、人をやとったら、
  それなりに、楽しくやっていけると思っています。

  なんで、雇ってる人間に気ぃつかわなアカンねやー。
  何回も言うて教えてんのに、何でわからへんのやー。
  嫁さんや子供かて言うこときかへんのに、
  相手は他人やでー、そりゃ無理や。

  組織はその人数によって、成り立ちようが違います。
  勤めていた時のようには、うまくいきません。
  鬼軍曹、ヤクザの親分、明治の家長のごとく
  強力なリーダーシップが番頭できるまでいります。

3)まさか、こんなに儲からんとは考えもしません。
  当たり前です、以前つとめていた時より、
  長時間がんばっているのですから、儲かる計算です。

  銀行や家主さんのために働いてるのとちがうでー。
  仕入先や従業員のために働いてるのとちがうでー。
  しかし、こつこつと働きつづけることで、
  資産という蓄積がなされていきます。

  もっと大きくやろうと思うと、返済がつきまといます。
  だから、いつもしんどいわけです。
  でも、こうして会社は大きくなっていくのです。

つぶれる・苦労・儲からん をものともせず、

できる、本当に? お金をつかい切らずに。
できる、本当に? ついていきたい人に成り。
できる、本当に? こつこつを。

商売は手抜きが許されない、
一息せずに、ひきつづきこつこつを。
難しすぎる。

平成15年6月14日  

第25話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
起業三部  その3  理想部

――――――――――――――――――――――
新しい商売を始めたいと思った時、
人に説明するため、特に金融機関に対しては、
事業計画書が必要です。

この時、分りやすくするのがポイントです。

@表紙、A目次、B事業目的、C事業概要、
D事業内容、E添付資料 (見積書ほか)
のような形式をとると一応パスです。

自分のやりたいことと多少ズレがあっても、
近似の標準モデルを数値まで真似て下さい。

あれこれ、細かい違いをいってみたところで、
聞いている方は、シロウト同然なのですから、
他に説明が必要のない様、配慮するべきです。

実際、商売を始めたら、計画書のようには、
どうせいかないのですから・・・。

しかし、自分用の計画書は必要です。
それは、あとで“振り返る”ことができるように、
しておくためです。

「思い」を事業計画という「カタチ」に
表現するのは、とても難しいものです。

ハッキリ云って、ほとんど出来ないと思います。

それは、「カタチ」に出来ないから、
「思い」なんですから・・・。

そこで、「カタチ」にしようともがいている時の
メモを時系列に整理していくことをおすすめします。

ニュアンスの変化や、特長が無くなっていく経緯も
つかみとることが出来るからです。

次のような内容をポイントにして下さい。

@なんで始めるんや?
 添付;思いつめメモ(大義=どうしたいんや)

Aなんで他の人やったら出来んのや?
 添付;職務経歴書(経験)

Bなんで今やないとあかんのや?
 添付;新聞雑誌切抜き資料(時流)

Cなんでここやないとあかんのや?
 添付;物件比較検討資料(固定費)

Dなんで儲かると云えるんや?
 添付;裏付け(聞きこみ数値、モデル)

平成15年6月22日

第26話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
その一  (意味)  どうしたいんや?

「思い」のたけをうまく表現するのは難しいです。

A「そんなん、ふつうのタコ焼き屋とちがうのん」
B「ちがうねん、今までにない、おいしいタコ焼きやねん」

A「駅前のおばちゃんのタコ焼き、おいしいやん」
B「ちがうねん、ぼくのはイタリアン味やねん、すごいねん」

A「そんなん、まずそうやん」
B「いっやー、ガーリックオイルに、はまってしまうよー」

A「だいいち、こんな所、ひと通らへんやん」
B「そやから、昼間は、団地を回るねん」

A「なんで、ここ選らんだん」
B「夜なったら、帰るひとの裏道やねん、いっぱい通るよ」

A「それやったら、ビールが何でメニューにないのん」
B「いや、女子高生の店にアルコールはどうかなと思うて」

A「そやけど、何のために始めたん」
B「できたら、金もうけ、これでしたいねん」

Aさんも頑張って欲しいと思い、
熱く語ったBさんも、初心をふくらませました。

結局、保証人も担保もないためにお金の調達はムリ
という結論に至りましたが、
とりあえず、事業計画書をつくろうということになりました。


あれが良い、これが良いと
偉そげに云う人間は、とても多いです。

だけど、いつも「ひとごと」としてしか、
ものごとを捉えていなくて、
いつまでたっても、ことは成りません。

すばらしいな、いいなーと思ったことを
「自分のこと」として、
捉えることが始まりなのです。


「いったい、どうしたいんや」

つきつめていくと、何も残らないのです。

つきつめていって、もし外せない何かが残ったら
「自分のこと」として、意味を成しているのだと思います。

「けっきょく、どうしたいんや」、
くやしいけど「カタチ」に出来ない「思い」。

でも、どうしても「カタチ」にしてみたい、
その「思い」が事業計画書の書出しなのです。

平成15年6月28日 

第27話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
(できる、本当に?)
なんで他の人やったら出来んのや?
 


計画書を差出すとき、人物もみられます。

『この人やったら、出来そうや』
と思ってもらわないといけません。

セルフマーケティングが必要なのです。

数値化できる業績があれば、
それを並べればいいのですが、
人様にお見せできる何ものもなく困るわけです。

そこで、成果を示すことができないので、
途中の経過にとった行動をいうしかないのです。


 ● ● ● ● 行動の言葉 ● ● ● ● 

発足させた 生み出した 立ち上げた 開発した

影響与えた 援助した  貢献した  橋渡しをした

拡大させた 向上させた 改善した  解決した

確立した  明確にした 確実にした 強化した

導入した  排除した  修正した  交渉した  

発案した  調査した  企画した  計画した


これらの言葉をうまくつかうことによってアッピール。


もし、このアッピールもできないとすれば、
本当に、自分のしたいことなのか?
本当に、できるのか?

自問自答が必要です。

分りやすいのが
“なんで他の人やったら出来んのや?”
と考えれば、独り善がりはふせげます。

平成15年7月5日 

第28話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
(したい、モデルはどこ?)  時流


堀場雅夫さんの云うことは、
スカッとしていて気持ちがいいです。

なぜ、スカッとしていて気持ちがいいか?
それは、時流を的確にとらえた言葉だからです。

最近、スカッとした堀場語録をふたつ。


『決めたらやる、やれんことは決めない』


『好きなことを仕事にすれば、一生働く必要はない』


やれない目標に、もう疲れていませんか?
がまんしてするのが仕事と、思ってませんでした?

堀場語録は、時流を的確にとらえた言葉なのです。

新しく何かをやろうとする時。

「なんで今やないとあかんのや?」と問われたら、
「いま、したいモデルがあるんです」と答えたい。

「なんで今やないとあかんのや?」と問われたら、
「いま、タイミングやと思うんです」と答えたい。

その裏付け資料の添付が計画書をよりよくさせます。

平成15年7月12日

第29話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
なんでここやないとあかんのや?(固定費)

■■■成功する店づくりのポイント■■■

いくつかの賃貸物件があれば、
高い家賃の方をえらぶこと。
稼げる立地だから、家賃が高いのです。

内装工事をケチってはいけません。
材料はケチっても、設計デザイン料は惜しまないこと。
お金をかけた店に、お客さんはお金を落とします。

でもここで、 保証金・家賃・内装工事代をその半分で やれるように工夫しましょう。

たとえば、坪数を半分にするとか。

たとえば、誘導看板の立地を確保し、店舗立地の方をを変えるとか。

たとえば、一点豪華主義の内装にするとか。

投下資本や最大固定費の家賃・管理費に
工夫ができないようでは成功はおぼつきません。

■■■成功する店舗運営のポイント■■■

モノを置かないようにすること。
置いているスペース分の家賃が固定化してます。

モノを買わないようにすること。
工夫がなく、あたまが固定化してます。

小人数で忙しそうにしているとよいお店の相、
過剰人数だとカベにもたれて固定化してます。

固定化してもよいのは、お店の信念だけ。

■■■成功する社長のポイント■■■

なんでここやないとあかんのや?
と問われたとき、 見識を明解に披露できること。

立地選定について。 店づくりについて。

いかに、固定部分が少ないかを表現できたら、 上手な計画書。

平成15年7月19日

第30話 創業的経験(上手な計画書の作り方)
なんで儲かると云えるんや? (裏付けの裏付け、つまり根拠)

ふたりの上長から、学びました。

決済をもらうべく、紙面の説明をしている場面。

A上長「ヨソはどうやっているんですか?」
   「それが分らないと判断できないでしょ」

B上長「ヨソはヨソや!」
   「ウチはウチのやり方をすればいい」

どちらとも、判断材料が『例』にあります。

ですから、「そんな例はきいたことがない」とか、
「そんな前例はない」とかは、
りっぱな主体的こたえなのです。

『前例』というのは、経験を踏んだうえに、
獲得されたノウハウのことです。


再び、決済をもらうべく、
具体的モデルと数字を書いた紙面の説明をしている場面。

A上長「ほんとに儲かると云えますか?」
   「失敗してる例もたくさんあるでしょ!」

B上長「ほんとに儲かるか?」
   「とっくの昔に同じこと考えたけども、デキン!」

どちらとも、『例』をもちだします。

ああいえば、こう。
こういえば、ああ。

OKを出そうとしないのは良い上長の証し。仕方なし。


そう、おわかりのとおり、
上手な計画書の作り方は、
「なんで儲かると云えるんや?」に対して、
ウムを言わせない「裏付けの裏付け」をつけるのです。

平成15年7月27日

第31話 おさらいをしてみました。

いい人生とは、いい仕事をすることと考えています。
いい仕事をするには、サラリーマンがいい環境にあります。
サラリーマンメリットを生かし、創業精神で現状を打開します。


『サラベン』とはサラリーマン・ベンチャーの略です。

ちょっとだけ、覚悟と準備がいります。
覚悟は、会社にとって、益することを敢行することです。
準備は、体操とおなじ、体を動かすことから始めます。


サラベンの要点

●目覚め・・・・仕事や人生のメニューは自分で創ろう

●自覚・・・・・創業的経験で儲ける力をつけよう

●覚り・・・・・本業の閉塞状況を打破しよう


創業的経験の要点

●表現
     1.上手な計画書の作り方
     2.意味、何のために?
     3.したい、モデルはどこ?
     4.できる、本当に?
     5.裏付けの裏付け、つまり根拠
●実現
     6.売り物、人はガマンできる間は医者には行かない
     7.お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由
     8.チラシ、3分で説明できなければ分からない
     9.看板、人にあわせた説明レベル
●現実
    10.おカネ

以上

平成15年8月3日

第32話 サラベンの要点1(仕事や人生のメニューは自分で創ろう )

この一年、すこしづつ本を捨ててきました。
どうにか、本棚におさまる分量にまで減りました。

でも、まだまだ捨てる必要があります。
それは、まだ目的が果たせていないからです。

目的というのは、メニューづくりのことです。


ハンバーグとポテトサラダの洋食の店ポニー
カレーの築地インディアン
まぐろのなかおち中屋
しいたけヤキソバの中華料理味雅
ボルシチの泰明軒
焼魚定食の割烹安井
天ざるの桝本
ステーキの明月
お刺身の割烹夕桐
コロッケ定食のBON
温もりそばの曽呂利
ポタージュスープのスエヒロ
ラーメンは井土ヶ谷ラーメン専門店と銀座ベトナム
うなぎB定食の与志田
ゲソのてんぷらは居酒屋(大正駅裏ロシア地名)
文房具なら伊東屋 等々

しっかりした得意メニューがあると、
多くのひとに認めてもらえ、お金もだしてくれます。


本を捨てていく過程で、得意を絞りこまざるえなくなります。
ひとまえで、偉そげにはなしができるのは関連書30冊読破が前提。
ひとに、専門家でございと云えるのは関連書100冊読破が前提。

らっきょうと同じ、自分には何も残らないということがわかり失意。

わたしはあきらめない、
いまからでも、売れるメニューを創りたいと思います。

さらに、なにを捨てるか、なにを残すか、そこが問題。

でも、これは悩みや苦しみではなくて、
これからのベンチャーへの楽しみでもあるのです。


何の拘束もなかったら、やりたいことは何なのか?
実現したい『自己』とは、中味は何なのか?
そして、それは売れるのか?

メニューづくりは、考えるだけで楽しいのです。

平成15年8月9日

第33話 サラベンの要点

サラベンの要点

1(仕事や人生のメニューは自分で創ろう)前回
2(創業的経験で儲ける力をつけよう )今回


儲ける力とは、相手の欲しているものを探りだし提供、
結果として利益をだせる力のこと。


●たとえば、欲しい気にさせて売る3テクも必要。

テクニックその1 『それぐらいは・・・』 
すばらしい話でその気にさせ、次に少し問題があると持ち出す。

テクニックその2 『これだったら・・・』
大きなおすすめをして拒否させ、次に小さなおすすめをする。

テクニックその3 『仕方ないねー・・・』
ささいな問題点を受け入れさせ、次に大きな問題点を持ち出す。


●たとえば、選挙で一票をとるテクも参考。

テクニックその1 『知ってもらう』 
行事の時など来て、だらだら要らぬ挨拶、新20歳は特に被害。
看板、ポスター、はがき、ビラ、街頭演説。

テクニックその2 『安さでつる』 
歌謡ショーなどへの招待、テレビ局への見学出演手配。
会費積立て制の旅行会は実質半額、候補者との親睦つき。

テクニックその3 『恩をうる』 
世話やき婦人、青年活動家による生活の世話アドバイス。
弔電祝電、一周忌にあわせた線香。
日照権、騒音、生活環境、利害などの相談受け所。

私見)握手して廻るのがテクニックになっているとは思えない。


●そして、あきらめずにピンチをチャンスにする力も必要。

昔、ある所に、貧しい農夫がいた。
ある凶作の年、地主へ年貢が納められず困っていた。
しびれをきらした地主が言った。
「へっへっへ、年貢の代わりに、娘をよこせ」

農夫は泣いて地主に許しを乞うた。
地主はそこで提案をだした。
「へっへっへ、では、娘が助かるチャンスを与えよう。
わしが河原の小石を両手にひとつづつ握る。
片方の手に白い石、もう片方には黒い石だ。
娘に好きな方の手から小石を取らせる。
もし、石が黒ければ、娘を連れて行く。
けれど、石が白ければ、年貢も娘も免除だ」

農夫は仕方なし、地主は小石を拾った。
キタナイ地主は両手ともこっそり黒石を握った。
ところが、娘はそれを見逃してはいなかった。

「へっへっへ、さぁ選べ」と地主は言った。
娘は片方の手からすばやく小石をつかみ、わざと河原に落した。
小石は河原の無数の小石にまぎれて分らない。

あっけにとられた地主に向かって、娘は言った。
「あっー、すみません。
でも、もう片方の手に残った小石を見せてもらうと、
落ちた方の小石の色が分りますわね・・・ねっ」

地主は年貢も美しい娘もあきらめて帰ったとさ。
めでたし、めでたし。

儲ける力は総合的な力、沢山の創業的経験が必要です。

平成15年8月16日 

第34話 サラベンの要点

1(仕事や人生のメニューは自分で創ろう)前々回
2(創業的経験で儲ける力をつけよう )前回
3(本業の閉塞状況を打破しよう )今回

住んでいるマンションの理事長役に推されています。

ご近所づきあいどころか、あいさつも極力さけ、
適当にうまく過ごせるのがマンションのメリット。

しかし、ご指名いただいたには、
『みなのために働け』との天の声。

やることに覚悟しました。

密かなる猛勉強の上、先日理事会に出席しました。
その折、理事のみなさんに、
下記のような概要を記したペーパーを渡しご説明。

「みなさんの為に仕事をします」

「わたしにご一任ください」

利発な方々ばかりで、幸いにも、ご理解をえました。

自分で創ったメニュー、
いい仕事がいい自分をつくると思っています。

============================

   理事会 出席にあたって  ――― わたしの思い ――― 
____________________________

■基本的な態度 

『こんなマンションに住みたい』と人に思ってもらえるよう、
資産価値向上をめざす活動をする。 

____________________________

■活動の順序づけ 

1 マンション管理対策協議会への入会についての承認をうる
  (費用;年間4万8千円)
  
2 長期修繕計画をつくるための費用の承認をうる     
  (コンサル料;10万円)

3 資金計画をたて、管理費滞納の処理もすすめる
  (目標;長期修繕部会をつくる)

4 急用工事の決裁              
  (長期修繕計画を待てないもの)

5 専用使用権の法的解釈についての整理    
  (目標;みんながハッピー)

6 自転車置場、ごみ置場の改善       
 (目標;自転車置場部会、ごみ置場部会をつくる)

7 1階エレベーターへの第2入口の創設   
  (目標;使用権の購入でスペース確保)

8 各戸専用部の不具合の業者斡旋      
  (目標;リニューアル部会をつくる)

9 使用細則に準拠するもの
  
____________________________

さぁ、言ったが最後、苦労ばかりが待ちうけています。
でも、いい仕事の成果はいつまでも残るはず・・・。

頑張ってやり抜きたいと思います。
目標は、来春までの達成。


いっさいの苦の因は、自分から生れます。

私たちは、自分で原因をつくり、自分で苦しんでいます。


もうひとつの創業的経験がはじまりました。

現状をどれぐらい打破できるか、勝負です。


勝負は自らの敗着によって決まるのですから、

自分に負けなきゃいいのです。

平成15年8月23日 

第35話 サラベンの要点 創業的経験したい、モデルはどこ?

開業した100人の動機は、大きく分けて3タイプ。

その1. やりたかった型(65人)

     夢を実現したかった

     飲食店、個人向けサービス、小売業に多い

     斯業経験年数10年超多し49%


その2. ニーズがあるぞ型(15人)

     勤務先、取引先、顧客が
     抱えている問題からヒントを得た

     卸売業に多い

     開業者年齢40才前後多い


その3. もうけたる型(20人)

     話をしている中でヒントを得た
     儲かっている所からヒントを得た
     日常生活の中からヒントを得た

     製造業、建設業に多い

     開業者年齢50才前後多い


「他にはない」

「独自の」

「今までにはない」

と開業にあたり、思っているけれど、たいていは独善的。


眼にとまった成功例の影に多くの失敗例があります。

でも、その独善的だった失敗例は目につきません。


自分に合ったモデルを探せる眼力が成功のひけつ。

動機は具体的モデルから発っしたい。

平成15年8月31日 

第36話 創業的経験 おカネ  儲け方(所得)の種類

らくちんな方から、並べますと

家賃収入とかの不動産所得が文句なしの第一位
(バブルの時に借金マル抱えで建てたものは問題外) 

預貯金の利子とかの利子所得や  
株の配当とかの配当所得が第二位 

続かない一発ものでは、
絵・骨董品の譲渡所得や   
福引の当せん金・馬券の払戻し金・埋蔵金の発見の一時所得

でも、あまりご縁が無さそうです

もっとご縁が無いのは、 
プロ野球の契約金などの雑所得    

イチバンなじみなのが、
サラリーマンの給与所得


事業所得は沢山の種類

弁護士
医師
芸能人
生花の師匠
ホステス
外交員
作家
畜産業
漁業
農業

卸売業
小売業
製造業
建設業
サービス業 等


儲けに対する考えが、自分自身とても狭いのが分り、
情けなくなります。


ひと月ほど前、日曜散歩で
「SHOP99今出川店」という新しい業態の店を発見しました。
http://www.shop99.co.jp

青果・精肉・鮮魚の生鮮3品をはじめ、
惣菜、日配品、加工食品、菓子、雑貨まで含めて
1万2千アイテムの品揃えです。

そして、値段はみんな99円です。

スーパーの品揃え、コンビニの利便性。

「こりゃ、儲かるぞ」と注目し、研究を始めました。


ところがどっこい。今日。

一年以上前に、「SHOP99寺町店」を訪問していて、

何も買わずに出たのを思いだしたのです。


きのうまで、夢中だった新業態の店は、今日いろあせました。
自分のこころの持ちようで、みる目がちがうのですね。
びっくり。


儲けに対する考えが、自分自身とても浅いのが分り、
情けなくなります。

平成15年9月7日 

第37話 創業的経験(お客からすりよってくるコト、つまり売れる理由)

デジタルの悪さ


テレビのうつりが悪くなって一年ぐらい経つでしょうか。

いま、改善をしようと立ち上がっています。

原因は、専門業者の方々が口ごもりながら話されるには、
NHKのデジタル放送開始の影響らしいのです。

業者の方々はNHKを敵にまわすと仕事に支障が
あるために、口ごもらざるをえません。

マンションの共聴設備のことを勉強して得た
つたない知識では、電波障害には、
大きく分けて二つの原因があるらしいのです。

ひとつは、
山頂からの発信電波が建物やらでさえぎられて、
ちゃんとこちらのアンテナで受信できていないケース。
つまり、
大きなおじさんの後ろの席では、映画が見れない時みたい。

もうひとつは、
チャンネル毎に決まってる周波数帯に、
ほかの邪魔な電波がダブってるケース。
つまり、
ほかの雑音がうるさくて、よく聞こえない時みたい。


とりあえず、直すためには、

経年劣化している
アンテナや、電波を強くし各戸に分配する機器を
新しく換えなければならないとのことです。

何社かの業者さんとお話して、分ったことは、
みなさん、
とても忙しくされておられるということです。

注文がとれない、注文が減る、お客さんが減ると
世間では大騒ぎしているのに、
こちらの方々は、ずっと予定がつまっています。


『デジタル化で、悪くなること』

このビジネスヒントを生かしましょう。

平成15年9月14日 

第38話 創業的経験(看板、人にあわせた表現)  錆びた看板

鴨川にかかる正面橋の西側に、
大理石をふんだんに使った大正期の建物があります。

任天堂の創業のところです。

『かるた・トランプ製造元 山内任天堂』
の看板が残されています。

山内社長は学生でしたが、
病に倒れた祖父から1949年に家業を継ぎました。

「大統領」印で知られた花札もやがて売れなくなり、
会社はいつつぶれてもおかしくない状況が続きました。

そこで、社長さんはいろいろ頑張りました。

家庭用の簡易複写機の発売、でもいまひとつでした。

乳母車の発売、やっぱりいまひとつでした。

電卓の開発、しかし途中やめました。

携帯ゲーム機「ゲーム&ウォッチ」はヒットしました。
でも長続きはしませんでした。

そして、テレビゲームで大当たり世界展開をしました。


創業の地に残している錆びた看板には、

会社の歴史の重みをみます。


「大統領」印の花札は、

いまでもあちこちで勝負に使われています。

ざぶとんを囲み、おいちょかぶ、
知らない人はしあわせ、朝までねむれない、
というようなことがないから・・・。

止められない、止まらない。

平成15年9月20日

第39話 創業的経験(売り物、人はガマンできる間は医者には行かない)  物で解決

マンションの価値は、
自転車置場をみればわかるそうです。


自転車置場の管理は、
放置自転車をなくすことに尽きるそうです。


対策として下記のような具体例があります。

【 現状のスペースから置ける台数を推測 】
   ↓  ↓  ↓

【 住人へのアンケートで所有の台数を把握 】
   ↓  ↓  ↓

【 現状のスペースでは何台分不足しているかを確認 】
   ↓  ↓  ↓

【 駐輪場の増設ができる場所がないかを検討 】
   ↓  ↓  ↓

【 子供用自転車やバイクの置き方を検討 】
   ↓  ↓  ↓

【 駐輪場の使用料を検討 】
   ↓  ↓  ↓

【 駐輪場使用に関するルールを検討 】
   ↓  ↓  ↓

【 駐輪可能自転車の登録(シールの貼付け) 】

悩みごとの奥底にあるものが何かを考え、

具体的な品物で解決できないかを考えるのが、

ビジネスの糸口。


例えば、
●  システム解決シール(別名キマリーチ)の販売業
●  高級駐輪設備(別名エクセレント高輪)の受注工事業
 ・
 ・
 ・
考えれば、キリがなく、眠れそうもありません。


困りごとを解決できる『物』は売り物にできるのです。

平成15年9月27日 

第40話 創業的経験(売り物、人はガマンできる間は医者には行かない)  パカードの三原則

2リットル瓶を小型ペットボトルにした。
お客様はよろこんだ。
でも、売上は急激に下がった。

『お客は何を欲しているのかを、自分自身でもよくわかっていない』
パカードの第一原則


あるデパートが名だたる一流夫人を対象に展示即売会を開いた。
その時、二つの休憩室をつくった。
ひとつは明るい近代的なもの、
もうひとつは王朝風の重厚で豪華なもの。
ほとんどの人が近代的な室の方へ入っていきましたが、
後日、「どちらのお部屋がお気に召しましたか」の質問に対して、
90%の人が「王朝風の部屋が良かった」と返事した。

『お客は自分で知っていても、なお本当のことは言わないものだ』
パカードの第二原則


1番目の箱は、強烈な赤とオレンジのパッケージ
2番目の箱は、ブルー
3番目の箱は、花模様
まったく同じ洗剤を入れ、アンケートをとった結果は?
1番目の箱は「洗剤が強すぎ、よくおちるけど布地がすこし傷むようだ」
2番目の箱は「おちがわるい、いつもの倍つかわなくてはいけなかった」
3番目の箱は「すばらしい、わたしは前からこんなのを探していた」

『お客は合理的行動をとるとはかぎらない』
パカードの第三原則


本当に売れるものは、
ひとの考えや言うことをあてにして右往左往するのではなく、
むかしから売れているものの中にヒントがある。

私説 ドパカの原則

平成15年10月5日 

 
 
 
 

来週をお楽しみください!

関西交流大学のメールマガジンの購読先はこちらです!

コンテンツの泉に戻る!