親馬鹿日誌 
      今秋、三人目の子供が誕生した。 
        上2人は共に娘、待望の男の子だった。 
        ヤッタぜベイビー! 
      そんなことで、毎日が戦争のようである。 
        片付けても片付けても、散らかす。の繰り返し。 
        思わず怒鳴る回数も増えてしまう。 
        親2人に子供3人。マンツーマンであやしたくても物理的に無理。 
        そんなこともあり、子供らの就寝時、いつもビデオを見せる習慣がある。 
      ある時、ハッとさせられた出来事があった。 
        いつものようにビデオをつけて寝かしていると、寝床から 
        シクシクと泣き声がするのである。あわてて駆け寄り、 
        体調でも悪いのかと問いただすと、違っていた。 
        聞くと、「ビデオの話がかわいそう」と言うのである。 
      とても驚いた。その時つけていたビデオは『蛍の墓』。 
        確かに大人の我々が見ていると「うるっ」と来るものがある。 
        が、今秋、4歳になった子供が何かを感じ、涙しているのである。 
        その時は、嫁と「そんな歳になったのか」と笑っていたものの、 
        その後、ふと考えさせられた。 
      以前、同コラムで、宮川花子氏の講演録が紹介されていた。 
        「幼稚園児は挨拶が返ってくる」が「中高生になると返ってこない」、 
        「今の子供には夢が無さすぎる」という話を思い出した。 
      我娘を自慢しているのではなく、知らず知らずに成長し、感情も 
        豊かになっていくのだな〜とつくづく感じた。 
        今後、このような「素朴」「素直」「無邪気」という感情をいかに尊重 
        してやれるか考えさせられると同時に、自分達には残っているのかと 
        考えさせられた出来事であった。 
      今、世間では、「いじめ」や「少年法改正」をはじめとする教育問題が 
        取り沙汰されているが、きっと子供らを取り巻く環境、とりわけ、我々 
        大人が作り出した弊害でもあるような気がしてやまない。 
      ◆3児のパパ 
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