キャプテン出番です《改訂版》流三ですから…。
みどりーぬ様 -9 Jul 2002 (Tue) 01:33:16-
「ええとね、まず女にモテル男って言えば」
仙道のレクチャーが始まった。
「オレだろ、おまえもソコソコだな。背が高くて顔が良くてスポーツマン、この条件を満たしていれば取りあえずモテル。モテルったらモテル。だろ?おまえには親衛隊もいるしな〜」
「……」
(る、か、わ!る、か、わ!きゃあ〜〜〜♪)
試合中、やたらと呼び捨てにされた。頭に来たのでギロリとガンを飛ばしてやった。てっきり震え上がって止めるだろうと思ったのに、きゃあきゃあ言う変な声は収まるどころか、かえって大きくなるばかりだ。
(いやがらせだ…)
流川はそう思い込んでいた。
「…あれがモテルって言うのか」
「何だと思ってたんだ〜憎ったらしいヤツ」
ピクッとこめかみを引きつらせ、仙道は流川の整った顔を睨み付けた。
「あれ?じゃあ、うちの先輩は?」
「うーん、そうだな。まず赤木さんだけど、背の高さとスポーツマンだけじゃダメなんだな。顔がね、惜しいと思うよ」
「ゴリじゃなくて」
(ゴリ?一年坊主のくせにキャプテンをゴリって呼ぶのか?湘北は自由な校風だと聞いていたが、ここまでとは…!)
「だからゴリじゃねえってば」
「湘北バスケ部恐るべし!って…。え?誰?」
「み…」
「みんみんぜみ?」
バキ!!どこに隠し持っていたと言うのだろう。突然巨大なハリセンが仙道自慢の髪型を滅茶苦茶にした。
(こ、これは湘北名物ハリセンチョップ!マネージャー直伝かっ!)
「三井先輩…は?」
「湘北バスケ部ますます恐るべし!って…。え?三井さん?」
流川はこっくりと頷いた。博多人形のように滑らかで真っ白な肌が、ポッと耳まで赤く染まるのを、仙道は見逃さなかった。
(な、なに?どーゆーこと?)
「?」
「あ、ああ、三井さんね。ええと、そうだな〜」
頭に浮んだ空恐ろしいまでの想像を、ブルッとふりはらい、仙道は答えた 。
「三拍子揃ってるけど、あの人はちょっと違うんだな」
「三井先輩のどこが?」
『ミツイセンパイ』そうつぶやく度に流川の頬はバラ色になる。ときめく胸はふくらむばかりだ。
(ハ、ハハ…!何で流川は赤くなるのかな〜〜)
再び浮んだ人外魔境な想像を、ブルブルブルッとふりはらい、仙道は答えた。
「あのね、オレの理想である男にモテル男って言うのは『兄貴』って呼ばれてみんなに慕われたり、尊敬されたりするようなナイスガイのことさ」
「ふうん」
『ナイスガイ』って何だろう?流川は思った。でも、本題とは関係ないので突っ込むのは止めておいた。
「三井さんの場合は…」
「うん?」
「慕われるって言うよりも、『かわいがられてる』って感じがしない?ほら、『みっちゃん』なんて言われてさ。『兄貴』ぶってるのは本人だけ」
言いながら、仙道はプッと吹き出した。
「………」
「あれ?流川?固まってる」
そうか、三井先輩はそうやってみんなに守られているんだな。
年少さんの頃、初めて買ってもらった絵本がそんな話だった。何人もの小人にかしずかれ、わがままの言い放題。挙げ句、りんごを隠れ食いして死んじまう…。
「お姫様みてえ…」
流川はその絵本が大好きだった。何度も母親にねだっては絵本の世界に没頭したものだ。何より気に入っていたのが王子様の登場シーン。それまでいいようにこき使われていた小人どもには、そのチャンスさえ与えられなかったと言うのに、このぽっと出の若者は、王子だと言うだけでお姫様にキスをする特権が与えられているのだ。
(男は王子様じゃなきゃだめだ。そうじゃねえとお姫様とケッコン出来ねえ)
そう、本気で流川が思っていたのは言うまでもない。
「お姫様って…、あの、まさか?」
おそるおそる仙道は尋ねた。
「ふふふっ」
流川は謎めいた微笑みを浮かべ、アナザーワールドへトリップしている。完璧に整った美しい顔が微妙に歪んでいた。
「・・・俺、男に好かれてぇ・・・」
流川は脳内を巣食う俺様男に最後の砦まで占拠されかけつつ・・・
宮城が聞いていたらぶっ殺されそうな台詞を同時に吐いた。
みどりーぬ様からのコメント(BBSSより)
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
ほらほら、見て見て、きらきら!
ワタクシにはこのように読めたのですが、気のせいかしら??
ああ、もちろん勢いで書いたので読み直しなし!豪快にボタンを押します。えーい!!
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
でもキラキラッ!
神奈川県在住 同人主婦 逃避中。
ゲス雄さん、しつこく通ってごめん!!ワタクシの性格としてはストックを読み尽くすまで通うものと思われます。
ま、目を瞑って下さい。うざったかったら放っておいて〜〜〜☆
あ!でも7/7はここに仙×三カキコしちゃえ!(←大人気ない)
藤原さんの勝手にコメント
特に必要がないのに(爆)流三を隠し味で入れたのが悪かったのか、
流三の使者であるみどりーぬ様が斜め読みを最大限に発揮して奇襲を
かけて来てくださいました。常識人でちょっと頼りない仙道がイイ感じです。
そして割と情緒豊かな流川も・・・(笑)
勝手にヘタレなイメージをつけてしまってすみません。
その前に勝手に載せてすみません(笑)
そしてこの素敵仙道+流川小説を経てみどりーぬ様は仙三を半ば無理やり(笑)
執筆して下さいました。おかげでスターヲーズばりの3部作に!!
拙作を戴き御殿に載せるハメになったのも、みどりーぬ様の襲撃をそのまま
お楽しみ戴きたかったからなのですが・・・ツライ(苦)
でも素敵な作品を有難うございましたー!!本当に喜んでおります!!(笑)
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