市販のテキスト等では、ちりや仕上げしろ等を考えると、その面材の受け材の有効幅は小さくなり、その受け材が柱に取り付く場合、住宅金融公庫使用においても、この受け材の寸法を30×40mm以上などと解説しており、施工中にすでに割裂要素が出来ているといっても良く、これでは終局的な破壊形態は、脆性的な割裂破壊となる恐れがある。
さらに、その受け材を止めつける釘等についても、その面材のせん断耐力を確保できるだけの性能が必要となり、その受け材へ両面から細かい間隔で面材の釘が設置されると、受け材がXYの両方向から細かい間隔で釘等が設置されるため、その受け材が割裂を起こしやすくなる。
この受け材の寸法は、割裂防止のため45mm角以上が理想的であるが、この様な所まで考慮して解説されているテキストは全くなく、そのテキスト等を見ている一般の設計者や施工者は、こういった問題が発生することを理解しないで、見栄えを優先して、真壁による面材耐力壁を設計・施工している所が少なくないと思われる。