木質構造の学習 - No.11 真壁で面材耐力壁を使う時の注意点

4. 釘の本数とその間隔についての問題点(その3)

2004年4月

しかし、ホールダウン金物が取り付く柱頭柱脚部分では、受け材の上にホールダウン金物を設置すると、問題点(2)で記したように指摘され、ホールダウン金物を優先させた方法でも受け材の設置はできるが、その受け材の有効長さが非常に短くなり、大壁時と同等の耐力を得ようとすれば、非常に細かい間隔で釘を設置する必要がある。(下図)



面材耐力壁は、釘の本数が大きく関係しており、打たれる釘の本数が少なければ耐力が低くなってしまう。

図のような受け材を設置した場合、大壁時と同等の耐力を得ようとすれば、非常に細かい間隔で釘を設置する必要がある。

また、その受け材の柱への緊結についても受け材へ打たれた釘のせん断力を柱へ伝達できるだけの性能が必要となることも考えておかなければならない。

上図のように受け材を設置した場合、受け材設置はできるが有効長さが非常に短くなり、場合によっては釘が5cm間隔以下となる可能性もある


 ©Tahara Architect & Associates, 2004