最近の小規模な都市型住宅では、特にこの耐力を受けもつべき接合部が、金物なしでは応力に抗しきれない場合が少なくない。
それらの都市型住宅では、法的に必要な開口部を設けただけでもぎりぎりの壁量しか確保できず、必然的に少ない壁の倍率も高くなる。
つまり、より一層建物ごとに応力を検討することが必要になるのである。小さな敷地の小さな建物では、小さければ小さいほどローコストに仕上げようとし、構造計画もおろそかにされがちだが、実際は小さければ小さいほど構造計画が重要になるということを、関係者は肝に銘じてほしい。
最近では、より現場での工期短縮・合理化を促進する為に金物接合工法と称して各メーカーがプレカット加工に対応した仕口金物を開発・販売している。
主に後者に属する金物の使い方となり、前者に対しては各メーカーによって性能がまちまちなので、(財)日本住宅・木材技術センター発行の「木造軸組工法住宅の許容応力度設計」内記載の、各部要素の試験方法等に準じて評価する必要がある。(下図)