現在の建築システムは、細分化された高度な技術で成り立っている。
そのため、設計業務においても意匠・構造・設備などの技術分野に分かれているのが普通である。
現在、木造住宅だけが一部(木造3階建て住宅など)を除き、意匠デザイナーである建築家により設計されている。
このやり方だと、建築家は非常に専門的かつ幅広い知識を有している必要があり、建築家にかかる負担が大き過ぎる。
更に、今後の性能規定への移行に伴って、その負担が増大することは確実である。
つまり、木造においても構造の専門技術者が、構造的検討・検査を行う必要があるということである。
また、一般のデザイン系の技術者、あるいは家を建てようとしている皆さんも、木構造について最低限は知識を身につけ、構造的な問題についても目を向けるようにしてほしい。