ジェイ・パネル


当事務所は木構造住宅研究所の構造性能評価の担当として、ジェイ・パネルの構造パネルとしての旧建築基準法38条の規定による建設大臣認定業務に携わりました。

直天井に使用したJパネル(わかりにくい?)
ジェイパネルの使用例


"ジェイ・パネル" は国産の杉材を使った構造用パネルです。

挽き板を幅ハギして、3層重ねてパネルにしているので、小径木を利用することが出来、間伐材の有効利用することができます。

特徴

パネルの表・裏面は長手方向に木目が流れていますが、中央の層は直交する短手方向に木目が流れるように貼り付けられています。このように3層を接着すると、木の繊維がネット状に一体化されるので、木目と直交する方向の力に弱いという木材の弱点を克服しています。この原理は、合板と同じなので、ジェイパネルは合板と同等以上の性能をもっています。

また、ジェイパネルの表層は12mmあります。壁の羽目板などはこの程度の厚みですから、実質無垢材と変わらない質感を持っています。3層重ねれば、断熱性能も結構あります。


ジェイ・パネルの諸元
材料の品質スギ3層クロスパネル
原板の寸法幅ハギ時の厚み=9〜30mm, 幅=70〜160mm(単板の製造可能範囲)
ジェイパネル用単板の厚み=10〜12mm, 幅=915〜1011mm
                 長さ=1830〜2025mm
接着剤幅ハギ用:α−オレフィン・マレイン酸樹脂
積層用:イソシアネート系水性ビニルウレタン樹脂
パネルサイズ910mm x 1820mm x 36mm (3x6版)
1000mm x 2000mm x 36mm (1x2m版)
重さ、剛性等単位重量:14.5 kg/m2、ヤング係数 E=7409 N/mm2
断面形状断面形状
使用釘2x4用釘 CN75(及び同等品)

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使用するときの注意

釘の打ち方

耐力壁や水平剛面として利用する場合は、4周に釘が打てるように受材やつなぎ材をいれて受けるようにしてください。ジェイ・パネル自体の剛性は充分以上にあるので、耐力は釘の配置でほぼ決まります。(これは合板でもあまりかわりありません。)そのため、指定釘を指定の間隔で打ちつけるようにしないと、所定の耐力が発揮できません。施工要領を参照して正しく施工するようにしましょう。


曲げ・たわみに関して

直交に積層している関係で、無垢材より面外の曲げに対してはやや弱くなっています。施工要領などを参照して、たわみが過大にならないようにうまく工夫するようにしてください。



真壁での使用方法に関して

パネル自体の面内剛性が非常に高くなっているため、パネルが変形しないで回転(剛体回転)しようとするため、柱脚部には特に大きな引抜力が発生します。真壁仕様ではなるべく構造計算(N値法でも良い)を行って建物重量の押さえ込み等が十分以上にあるか確認するようにしてください。押さえ込み効果がない場合は十分に耐力の大きい金物(HD金物15KN用以上)を設置するようにします。。



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ジェイパネル関係のリンク


協同組合レングスジェイパネルの製造元です。

Ms建築設計事務所木構造住宅研究所の仲間です。(事務局があります)

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 ©Tahara Architect & Associates, 2002